クラシックレビュー
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early music / orchestral / concerto / chamber / instrumental
theatrical / vocal works / contemporary / historical recordings / etc.
 

ダン・ラウリン

The French King's Flautists
Dan Laurin

ブラーヴェ、オトテール、ルクレール、ブラウン、そしてドルネル。フランス宮廷を彩った笛吹きたちの作品を集めた一枚。いや、最初の二人は笛吹きだけど、アントワーヌ・ドルネルはオルガン奏者だったしルクレールはヴァイオリン弾きだ。なんて細かい話はさておき、天才ラウリン君がのびのびしたリコーダーを聴かせてくれるとびきり楽しいアルバムだ。とにかくうまい。
そう。何のてらいもなくのびのびと軽々と吹いていくので、雑念などどこかへ消えてしまう。でも軽薄じゃないんだな。おフランスは昔から深刻な音楽は好まれない。音楽は軽くてお洒落じゃなきゃいけない。しかし軽薄でもいけない。ラウリン君はそこをわきまえて、しっとり感を忘れていないのだ。
オトテールの『組曲 第4番』は序曲のあとにいくつもの舞曲が連なるフランスふう組曲。典雅な作品だがなかなか技巧的。ブラーヴェの二つの『ソナタ』も短いながら聴かせどころには事欠かない。好みを言えばルクレールがいい。曲の構成がしっかりしていて風格を感じる。作曲家として一枚上手なのだろう。

Dan Laurin, recorder
Mogens Rasmussen, viola da gamba
Leif Meyer, harpsichord

・Recorded in 1995
BIS CD-745

The French King's Flautists

Vivaldi: Recorder Concertos
Telemann: 12 Fantasias
Japanese Recorders

 
1. Blavet: Sonata Terza
2. Braun: Sonata Terza
3. Leclair: Sonata II
  4. Dornel: Deuxieme Suite
5. Hotteterre: Quatrieme Suite
6. Blavet: Sonata Seconda
ベルンハルト・ベーム Boismortier: Suites for Flute & Continuo, Op.35
Bernhard Boehm

フランスのテレマンと異名をとるボワモルティエには、優れたフルート作品が多い。
この曲集は1731年の出版で、フルートと通奏低音のために書かれたもの。ベルンハルト・ベームはフルート・トラヴェルソ(横吹き)とリコーダー(縦吹き)を使い分けるという面白い試みを聴かせる。またいくつかの曲は伴奏をつけず、ソロで演奏している。つけなくてもよかったのである。リコーダーは楽器の都合で転調しているのでもとの調性を( )で示しておいた。
曲はゆったりした前奏曲にアルマンドー、ロンドー、ブーレーなどの舞曲がつづくもの。典型的フランスふう組曲である。休日の午後のひとときに聴きたいような、和める作品集だ。技巧的部分もあるがボワモルティエは楽器に無理をさせないし、わざとらしいフレーズも使わない。極上BGMとしても楽しめる。

 

Bernhard Boehm, transverse flute & recorder
juergen Huebscher, lute & baroque guitar
Achim Weigel, viola da gamba

・Recorded in 1988
CPO 999 048-2

Suites for Flute & Continuo

ボワモルティエはこちらも
Flutention

 

1. Suite No.1 in G minor (E minor)
2. Suite No.2 in G major
3. Suite No.3 in C minor (G minor)

  4. Suite No.4 in D major
5. Suite No.5 in B minor
6. Suite No.6 in C major (A major)
ボワモルティエ:クラヴサン組曲

Boismortier: Les Suites de Clavecin, Suites pour Flute
Mireille Lagace/ Luc Urbain

ボワモルティエが1736年に発表した『クラヴサン小品の4つの組曲 作品59』全曲と上記『フルートと通奏低音のための組曲 作品35』からの3曲を組み合わせたもの。通奏低音の付加は「自由」となっているので、ここではフルート・ソロで演奏している。そのせいか伴奏付きよりファンタジックな感じがして面白い。
クラヴサンのための作品は名品揃いだ。ボワモルティエはラモーの同時代人であり、現代に通じる明解な和声を用いた親しみやすい作風。旋律がはっきりしていて装飾音の使用もほどほどに抑えられているため、すっきりと聴きやすい。短調の使い方もうまく、ふっと翳りを見せる舞曲がそれぞれの組曲を深みのあるものにしている。

○写真はCD初出時のもの。現在は廉価盤になっているかも。

 

Mireille Lagace, clavecin Hemsch 1754
Luc Urbain, flute*

・Recorded in 1978 & 93*
Calliope
CAL 9865

Boismortier: Suites

Boismortier: Suites [Naxos]
French Music for 2 harpsichords

 
1. Deuxieme Suite pour Clavecin
2. Cinquieme Suite pour Flute*
3. Troisieme Suite pour Clavecin
4. Sixieme Suite pour Flute*
  5. Quatrieme Suite pour Clavecin
6. Troisieme Suite pour Flute*
7. Premiere Suite pour Clavecin
ボワモルティエ:フルート・ソナタ Boismortier: Sonatas for Flute & Harpsichord, Op.91
Claire Guimond/ Luc Beausejour

数多いボワモルティエ(1689-1755)のフルート作品中もっとも録音されるのが、この『作品91』だろう。伴奏が通奏低音ではなくきっちり書き込まれたクラヴサンになっており、時代が新しくなっているのを感じる。曲名も『組曲』ではなく『ソナタ』である。ひとつひとつの楽章も以前の作品より長く、構成も展開もよく考えられている。演奏する側にも聴く側にも手応えがあるのだ。やさしく上品な作風は変わらないのだが、風格が加わったと言えばいいだろうか。
左の写真は初出時のもの。カナダの若手演奏家を紹介するシリーズの一枚だった。バロック・フルートのクレール・ギモンはリズム感のいい奏者で、なかなかメリハリの利いた演奏を聴かせてくれる。繊細な印象があるのは遅い楽章での楚々とした歌い方とやわらかな音色のせいだろう。

 

Claire Guimond, baroque flute
Luc Beausejour, clavecin

・Recorded in 1994
Analekta (fleurs de Lys)
FL 2 3008

Sonatas for Flute & Harpsichord

Boismortier: Flute Sonatas

 
1. Sonata No.1 in D major
2. Sonata No.2 in G minor
3. Sonata No.3 in G major
  4. Sonata No.4 in E minor
5. Sonata No.5 in A major
6. Sonata No.6 in C minor
ボワモルティエ Boismortier: Six Concertos for Five Flutes, Op.15
The Soloists of Concert Spirituel

冗談抜きでほんとうに5本のフルートで協奏曲をやってしまった。クラヴサンなどの通奏低音のない、正真正銘のフルートだけのアンサンブルで。ボワモルティエらしいというべきか。
しかしちゃんと協奏曲になっている。第一奏者をソロイストにしたイタリア風ソロ・コンチェルトの様式で書かれているのだ。ボワモルティエはこの様式をフランスで最初に採り入れた作曲家とされている。第二奏者以降の4人にオーケストラの役目を割り振り、ソロに絡ませたり対立させたり、通常編成と変わらない書法といえる。
技術的にも高度なものが要求され、なかなかの聴き応え。6曲もあるのにそれぞれ曲の雰囲気が違うのもさすがボワモルティエ。短調の作品に顕著なもの憂い旋律ははまってしまう人が多いのでは。
演奏はコンセール・スピリチュエルのメンバーによる。すべてボワモルティエの時代の楽器のコピーを使用し、ピッチはA=396と低い。

 

The Soloists of Concert Spirituel
Jocelyn Daubigney
Anne Savignat
Jan de Winne
Vincent Touzet
Jacques-Antoine Bresch

・Recorded in 1995
Naxos 8.553639

Six Concertos for Five Flutes
クイケンたちで
Six Concertos for Five Flutes

Flute Trio: Flutention
フランス・リコーダー・トリオ

 
1. Concerto No.6 in E minor
2. Concerto No.3 in D major
3. Concerto No.2 in A minor
  4. Concerto No.5 in A major
5. Concerto No.4 in B minor
6. Concerto No.1 in G major
 
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