ブルーズ・レビュー
ウィザースプーン   アドマックス「カフェ・マキシマム」  
ジャズCDレビュー ブラジル音楽 クラシック音楽CD ウインドアンサンブル ブックレビュー メニュー

[1] / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7

 
バッド・サイン

おすすめ

Albert King: Born Under a Bad Sign

アルバート・キングのファンはスタックス時代を評価する人が多い。なかでも人気の高いのが傑作ぞろいのこのアルバム。ブルーズ・レコードの歴史にのこる一枚として米国でも評価が高い。比較的初期のスタックス録音だがアルバートのスタイルがはっきりあらわれており、聴き応え十分。特徴的なギター・フレーズを聴くと、70年代以降のロック・ギタリストがどれだけ多くをかれに負っているかがわかるだろう。
どれもかっこいい演奏だ。(1)(2)(6)(9)などアルバートの代表的名演とされているもの。リラックスしながらイマジネーションゆたかな演奏を繰り広げる。スローな曲にもかれの味がよく出ている。スローなほうがヴォーカルがうまいのだ。とくにジャズ・スタンダードの(11)で聴かせるしみじみした情感は胸を打つものがある。

 

Albert King, guitar and vocals
Steve Cropper, guitar
Booker T. Jones, Isaac Hayes, piano
Donald "Duck" Dunn, bass
Al Jackson, drums
and The Memphis Horns

・Recorded in 1966 & 1967

♪ Crosscut Saw

Born Under a Bad Sign
ボーン・アンダー・ア・バッド・サイン

ほかには
The Very Best of Albert King

 
  1. Born Under a Bad Sign
2. Crosscut Saw
3. Kansas City
4. Oh, Pretty Woman
5. Down Don't Bother Me
6. The Hunter
  7. I Almost Lost My Mind
8. Personal Manager
9. Laundromat Blues
10. As the Years Go Passing By
11. The Very Thought of You
ブルース・フォー・エルヴィス

Albert King: Blues for Elvis

アルバート・キングによる永遠のロックンロール・スター、エルヴィス・プレスリーへのトリビュート・アルバム。プレスリーは初期の頃ビッグ・ママ・ソーントンやアーサー・ビッグボーイなどのブルーズをレパートリーに入れていたので、こういう企画をやっても何の違和感もない。
もとがブルーズだから(1)や(2)がしっくりくるのは当然として、『ハートブレイク・ホテル』、『ラヴ・ミー・テンダー』を歌うアルバートが素晴らしい。この人のバラッドはいつ聴いても情感がゆたかで感心してしまう。典型的ロックンロールの『監獄ロック』、『ブルー・スウェード・シューズ』(オリジナルはカール・パーキンス)のかっこよさ、渋さもさすが。

最後のトラックは映像トラックで、スタックスの歴史やアーティストのプロフィール、ステージの動画が見られる。アルバートはもちろんアイザック・ヘイズも、ブッカー・Tも…。

 

Albert King, guitar and vocals
Marvell Thomas, piano and organ
Michael Toles, guitar
Donald "Duck" Dunn, bass
James Alexander, bass
Willie Hall, drums

・Recorded in 1971(?)

Blues for Elvis

Hound Dogは
Big Mama Thornton
That's All Rightは
Arthur Crudup
プレスリーのロックンロールは
こちらが便利
Blue Suede Shoesのオリジナルは
Carl Perkins

 
 

1. Hound Dog
2. That's All Right
3. All Shook Up
4. Jailhouse Rock
5. Heartbreak Hotel

  6. Don't be Cruel
7. One Night
8. Blue Suede Shoes
9. Love Me Tender
10. Multimedia Track
ファンキー・ロンドン

Albert King: Funky London

アルバート・キングのスタックス録音。4つのセッションからなる9曲で構成され、(4)以降の6曲は未発表だったと記してある。アルバートのスタックス時代(1966-74)後半にあたる。
名盤中の名盤“Born Under a Bad Sign”もいいのだが、マスターはこの盤を聴くほうが多い。ジェイムス・ブラウンの“Cold Sweat”はインスト。ほかにもインストナンバーがあるが、ヴォーカル入りも演奏時間が長いので、アルバートのワン&オンリーなギター(チョーキングのお手本!)をたっぷり楽しめる。(4)は9分弱、(9)は11分近い長尺だ。
ミディアムないしミディアムスローのゆったりめのテンポが多く、いかにも余裕綽々といった感じ。しかしギターは力強い。活きのいいベテランの技が味わえる。

 

Albert King, guitar and vocals
Ben Cauley, trumpet
Harvey Henderson, tenor sax
Winston Stewart, Lester Snell, keyboards
Bobby Manuel, keyboards and guitar
Michael Toles, guitar
Donald "Duck" Dunn, Erroll Thomas,
James Alexander, bass
Al Jackson Jr., Willie Hall, drums
and others

・Recorded in 1970 -74

Albert King: Funky London

このあたりも
I Wanna Get Funky
The Blues Don't Change

 
  1. Cold Sweat
2. Can't You See What You're Doing to Me
3. Funky London
4. Lonesome
5. Bad Luck
  6. Sweet Fingers
7. Finger on the Trigger
8. Drivin' Wheel
9. Lovingest Woman in Town
メンフィス・スリム

Memphis Slim: Alone with My Friends

これは「企画勝ち」というべきアルバム。メンフィス・スリムがピアノ弾き語りで友人たち、先人たちのレパートリーを録音したもの。タンパ・レッド、ブラインド・レモン、ビッグ・ビル・ブルーンジーからほんとに友人だったウィリー・ディクソン(ブルーズ界のもっとも優れたコンポーザーの一人!)の作品まで、多彩な10曲が選ばれている。名曲集と呼んでもいいかも知れない。
ハウリン・ウルフの十八番(おはこ)だった“Sittin' on Top of the World”がメンフィス節で聴けるとは!カーティス・ジョーンズの“Highway 51 Blues”も、同じピアニストだけに比べると面白い。

 

Memphis Slim, piano and vocals

・Recorded in 1961

Alone with My Friends

その他のおすすめ
All Kinds of Blues
Memphis Slim, U.S.A.

 
  1. Highway 51 Blues
2. I Feel so Good
3. Rock Me, Mamma
4. Goin' Down Slow
5. Sittin' on Top of the World
  6. Sunnyland Train
7. Goin' Down to the River
8. I Just Want to Make Love to You
9. I Can Hear My Name A-Ringin'
10. Going Back to My Plow
ウィリー・ディクスン

Memphis Slim/ Willie Dixon: Baby Please Come Home!

メンフィス・スリムがウィリー・ディクソンとパリで行ったライヴ。ドラマーは現地調達(ジャズもうまいフィリップ・コンベール)。ヴォーカルは(4)から(11)がディクソンでほかはメンフィス。自作は自分が歌うってことで、二人のソングライターとしての腕前も味わえるようになっている。
いつも感心するのだが、ディクソンのベースワークはクリエイティヴで素晴らしい。ありきたりのラインを奏することがない。しかも弾きながら歌うんである。それも存在感ある安定した歌声で。メンフィスが巧みなバックをつけてヴォーカルを盛り立てていく。息のあった仲好しコンビ!
メンフィスのヴォーカルは出番が少なめだが、もちろん出来映えは上々。パリのお行儀のいい聴衆を前に気持ちよさそうに歌っていく。貫禄というよりフレッシュさを感じるのは声の若々しさのせいだろうか。

 

Memphis Slim, piano & vocals
Willie Dixon, bass & vocals
Phillipe Combelle, drums

・Recorded in 1962 (Live)

Baby Please Come Home!

Willie's Blues
I Am the Blues

 
  1. Rock and Rolling the House
2. Baby Please Come Home
3. How Come You Do Me Like You Do?
4. The Way She Loves a Man
5. New Way to Love
6. African Hunch with a Boogie Beat
7. Shame Pretty Girls
  8. Baby, Baby, Baby
9. Do De Do
10. Cool Blooded
11. Just You and I
12. Pigalle Love
13. All by Myself
ジャック・デュプリー

King Curtis & Champion Jack Dupree: Blues at Montreux

1971年6月17日、モントルー・ジャズフェスティヴァルにおけるライヴ録音。キング・カーティスはこの3カ月後に急死している(マンハッタンの路上で刺殺!)。1935年生まれ。36歳の若さだった。
ジャック・デュプリーがカーティスのバンドにゲスト参加したようなカタチ。だからふだんのデュプリーよりR&Bっぽい仕上がりになっている。ヴォーカルはいつもとあまり変わらないがピアノがパワフルで自由に飛びまわるのが面白い。リズムセクションがしっかりしているから遊んでしまったってことか。
カーティスはリラックスした余裕しゃくしゃくの演奏だ。達人ならではのワザのサービスを忘れず、抜群のノリでデュプリーを、聴衆をひきこんでいく。
キングピンズのメンバー、コーネル・デュプリーが参加している。スタッフを結成する前のギターが聴けるわけだ。アドリブを聴くとこの人のルーツがジャズではないことがよくわかる。

 

Champion Jack Dupree, piano & vocals
King Curtis, tenor & alto saxes
Cornell Dupree, guitar
Jerry Jemmott, bass
Oliver Jackson, drums

・Recorded in 1971 (Live)

Blues at Montreux

キング・カーティス同年のライヴ
ライヴ・アット・フィルモア
ジャック・デュプリーなら
Blues From the Gutter
Back Home in New Orleans

 
  1. Junker's Blues
2. Sneaky Pete
3. Everything's Gonna Be Alright
  4. Get with It
5. Poor Boy Blues
6. I'm Having Fun
ハニードリッパー

Roosevelt Sykes: The Honeydripper

ルーズヴェルト・サイクスを知ったのは『ブルーズの伝説』という本を読んでから。マディやメンフィスなど20人の大物たちに混じって紹介されていたのだ。調べてみるとアルバムもたくさん出ているのだった。
聴いてみてよかった。大物である。よくとおる声で豪快に歌い、ピアノもうまい。モダン・ブルーズピアノの名手である。インスト曲(3)で聴かせるアーシーで自在なピアノは聴き応え充分。ほかの曲はすべてサイクスのオリジナルで、曲作りの腕前もなかなか。都会的な感覚のブルーズが楽しめる。
キング・カーティスとロバート・バンクスの参加で全体のイメージは少々R&Bテイストになっている。カーティスの力強く若々しいソロがたっぷり聴けるし、バンクスのこてこてオルガンも大活躍。あっという間の35分。

 

Roosevelt Sykes, piano & vocals
King Curtis, tenor sax
Robert Banks, organ
Leonard Gaskin, bass
Belton Evans, drums

・Recorded in 1960

The Honeydripper

こちらもいい
The Return of Roosevelt Sykes

 
  1. Miss Ida B.
2. Mislead Mother
3. Yes Lawd
4. I Hate to Be Alone
5. Jailbait
  6. Lonely Day
7. Satellite Baby
8. Pocketful of Money
9. She Ain't for Nobody
カーティス・ジョーンズ

Curtis Jones: Trouble Blues

寂しい寝室だの自殺だのトラブルだの、暗い題名の曲が目立つカーティス・ジョーンズ1961年の録音。1906年テキサス生まれ。ブラインド・レモンを聴いてブルーズ・シンガーを志したという人物。このときすでに55歳の大ベテランだったことになるが枯れた感じはない。ちょっとかすれた高い声で若々しい歌唱を聴かせる。ピアノスタイルもどっぷりブルージーだったかと思うとはずむブギウギを聴かせたり多彩だ。すごいテクニシャンではないがノリがよくて味のあるタイプ。活動歴が長いわりにアルバムが少ないので、代表曲を含む円熟期の当アルバムは貴重だ。
サイドメンのうち3人までが上記サイクス盤と同じ。バンクスの黒いオルガンとウォーカーの歌うギター(数曲に参加)が雰囲気があってよろしい。
ルディ・ヴァン・ゲルダーの優秀録音にも触れておこう。ジャズの録音で培った空気感のある録音で、臨場感たっぷり。ある意味上品。

 

Curtis Jones, piano & vocals
Johnny "Moose John" Walker, guitar
Robert Banks, organ
Leonard Gaskin, bass
Belton Evans, drums

・Recorded in 1961

Curtis Jones: Trouble Blues

Lonesome Bedroom Blues
Curtis Jones Complete Works

 
  1. Lonesome Bedroom Blues
2. A Whole Lot of Talk for You
3. Suicide Blues
4. Please Say Yes
5. Weekend Blues
6. Good Woman Blues
  7. Trouble Blues
8. Love Season
9. Low Down Worried Blues
10. Good Time Special
11. Fool Blues
 
  [1] / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7