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ドアというと〇〇エモンみたいなので扉(とびら)といいたい。扉の方が詩情があるではないか。ここに収められた200点近い写真のどれもが、それぞれに独自の詩情を漂わせている。 |
姉妹編登場 こういう視点もある |
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Chairs:
Charlotte & Peter Fiell 椅子というのは一番セクシーな家具ではないだろうか。192頁の本書に満載されているさまざまな椅子の写真を見ていてそう思った。机も、箪笥も、本棚も、ここまで温もりを感じさせるものはない。椅子は身体に密着するものだからだろう。 アールトのずいぶんシンプルな、しかし美しい木製の椅子。ガウディの植物的曲線を活かした椅子。トーネットの古典的名作。ミース・ファン・デル・ローエもあればマッキントッシュもある。もちろん最新の5本脚回転椅子も。見なれた椅子がじつは有名人のデザインによるものだったりして、そんな発見も楽しい。そしてかれらの椅子に対する情熱。座ってみたいと感じるのは、ただ美しさ、かっこよさだけが理由ではない。 デザイナー別の編集。アルファベット順なので、作者が分かっていれば探しやすい。巻末にはかれらのプロフィールがまとめて掲載されている。 |
1000
Chairs |
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Industrial
Design A-Z: Charlotte & Peter Fiell 上記と同じシリーズで著者も同じ。19世紀末から20世紀を彩ったさまざまなインダストリアル・デザインにスポットを当てたものだ。ドイツAEG社からツェッペリンまで、アルファベット順にデザイナー名、企業名で分類されている。 20世紀はデザインの世紀だったというのは、インダストリアル・デザインの分野にこそ当てはまる言葉ではないだろうか。それは20世紀が工業の世紀だったことを意味するのだが、せいぜい100年ほどの間に、わたしたちの生活は隅から隅まで工業製品に埋めつくされてしまった。モノのあふれる世界。そしてそのモノたちは機能性と美しさを求めて洗練に洗練を重ねてきたのである。 厳選されているので見覚えのあるもの、使ったことのあるもの(ビックのボールペンとかね)がいくつもある。数十年前の未来的デザインが今となっては懐かしさを感じさせるのも面白い。時代が変わってもお国ぶりは受け継がれていたり、見方によっていろいろに楽しめるだろう。マスターみたいに平面の仕事ばかりしている人間にも、空間デザインという観点から参考になり、刺激になる。 |
Scandinavian
Design |
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チャペックの本棚―ヨゼフ・チャペックの装幀デザイン 先ごろ印刷博物館で紹介されたのでご存知の方もあるかも知れない。ヨゼフ・チャペックはチェコの作家カレル・チャペックの兄で、画家であり、文筆家であり、装幀家でもあった。弟は「ロボット」の生みの親であり、本書の表紙もそれを意識させるものになっている。ヨゼフは1920年頃から盛んになったチェコ・アヴァンギャルド運動の中心人物の一人とされ、かれの作品は現在のブック・デザイン、タイポグラフィにも多大な影響を及ぼしている。 本書は千野栄一コレクションの119点をカラー図版で紹介したもの。千野の短文が巻頭に付され、チャペック自身による簡潔な「本の表紙はどのように作るか」があるほかはすべて図版。画家でもあった人だけにみずからの手になる具象をあしらった作品も多いが、単純化のセンス、色使いの巧みさ、素材の処理の多彩さなど感心させられるものばかり。アナログ作品の温かみも感じられ、懐かしいような新鮮なような…。 弟の本のための装幀もかなりある。『マクロプロス事件』など時代を感じさせるものもあり、そういった意味でも興味深い作品集になっている。 |
カレル・チャペックは |
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Play
It Again 30 Vintage sheet music postcards 20世紀初頭の30年ほどの間に出版された楽譜の表紙コレクション。紙箱入りでポストカードとして使える30枚セットになっている。知っている曲は“When Your Lover Has Gone”や“Reaching for the Moon”など数曲しかなかった。スタンダード化せずに消えていった往年のポップヒットがほとんどだった。 しかし今や無名のこれらの曲が、趣向を凝らした多彩なデザインで市場に出まわっていた時代があったのだ。絵画的なもの、ミュシャを思わせるもの、写真入りのもの、モダニズムの影響を受けたものなど、さまざまなタイプがあるのに驚く。1枚だけ見るとどうってことない作品も混じるが、時代の空気を反映したものばかりが選ばれている。ノスタルジーを楽しむもよし、机上に飾るもよし、100年前のデザインを学ぶもよし。ただ、使ってしまうのはもったいない? |
Play It Again (Chronicle Books) William
Morris Postcards |
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生きている:佐内正史 佐内正史のデビュー写真集『生きている』。手元にあるのは第三版だが、一時期入手困難だったことがある。佐内が「好きなように撮った」ときの「匂い」が濃厚な作品だ。「匂い」といわず「色」といってもいい。 「生きている」ものは「死んでいく」ものである。日常の中でふと目にしたもの、美しいからでもなく珍しいからでもなく、どうということもない光景がなぜか記憶に残っている。思い出は意味があるが、記憶に意味はない。意味なく記憶された光景が、ほんの一瞬ののちに早くも変質をはじめる。ここにおさめられた写真のどれもこれもが同じフィルタをかけられたように見えるのは、記憶が変質しはじめているからだ。 ここでは時が止まっている。写真だからではない。過去→現在→未来という流れから切り離されているのだ。浮遊する「一瞬」。あるべきところから離れてしまった記憶の断片。失われた「意味」。 人物であれ、植物やガードレールであれ、同じ色に染められ、同じ匂いを発している。さっきまでは「生きていた」ものの色であり、匂いである。これらが「死んでいく」ものの姿に見えたとき、あなたは佐内の記憶に寄り添い、いとおしさを感じることができるだろうか。それとも虚無の深みに降りていくだろうか。 ○315mm×280mmの大型本。 |
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Victorian Painting : Christopher Wood ヴィクトリア朝絵画というとラファエル前派ばかりが有名で、アカデミズムの大物たちや風景画の名手たちはほとんど知られていないのが実情。わが国の美術教育のあり方からしてもアカデミズムを好ましくないものとする価値観を植えつけてきたように思える。 |
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