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early music / baroque / orchestral / concerto / instrumental
theatrical / vocal works / contemporary / historical recordings / etc.
 
ドヴィエンヌ

Francois Devienne: Flute Sonatas
Michel Debost/ Brigitte Haudebourg

パリ音楽院のフルート教授だったフランソワ・ドゥヴィエンヌ(1759-1803)はロココの作曲家と呼ばれていた。バロックの残滓を感じさせるみやびな作風はそんな呼び名がふさわしいかも知れない。この録音のようにクラヴサンの伴奏で聴くとなおさらそう感じる。
かれはモーツァルトと同時代人であり、古典派前期の典型と言える。メロディのなめらかさはモーツァルトなみ。技巧的にはかなり高度なのだが、鳥のように歌うフルートは無理のない自然な飛翔をみせる。わざとらしさがないのだ。
フルートとクラヴサンのために書かれた3曲はマレ伯爵夫人に献呈。クラヴサン(もしくはピアノフォルテ)は伴奏ではなく、むしろ主役。はなやかなフレーズもたっぷり聴かせる。フルートはそれにオブリガートを添えていく。
最後に入っている『フルートソナタ ニ短調』は優れたアマチュア奏者だったブルドンネ侯爵に献呈された作品。「フルートと通奏低音のために」と書かれた6曲セットのうち、もっとも頻繁に演奏されるもの。情熱的でロマンチックなのが人気の理由だろう。一度聴いたら忘れられない、印象深いソナタである。
ミシェル・デボストはメリハリのあるのびのびした演奏で曲の魅力を見事にひきだしている。まだお姉さんだったブリジット・オドブールもなかなか切れ味がいい。かの女は最近ピアノフォルテばかりになってしまったが、クラヴサンのほうが向いていたように思う。

Michel Debost, flute
Brigitte Haudebourg, clavecin Neupert

・Recorded in 1972
Arion ARN 55436

Devienne: Flute Sonatas

ランパルへのオマージュ
ファゴットと弦楽
Sonatas for Bassoon
Sonatas for Oboe
Flute Trios
Flute Quartets

 
1. Sonata No.1 in D major
2. Sonata No.2 in C major
  3. Sonata No.3 in G major
4. Sonata No.2 in D minor
ドヴィエンヌ

Francois Devienne: Six Flute Sonatas
Peter Humbel/ Pavel Gililov

ドゥヴィエンヌのフルートソナタ集。こちらはピアノフォルテ(ノイパルトのコピー)による伴奏で、パーヴェル・ギリロフが弾いている。かれが古楽器を弾くとは思わなかった。フルートはベルン生まれのベテラン、ペーター・フンベル。
1784年から1789年にかけて書かれた6曲。上記のブルドンネ侯爵に献呈された作品の全曲と思われるが、解説には書いてない。人気のある『ソナタ ニ短調』以外は地味な印象。ただそれはテンポが遅めに設定されているのとフンベルの音色がデボストほど明るくないためだ。ほどよい緊張感のある『ト長調』、ロンドが楽しい『ハ長調』、転調の妙が聴かれる『イ長調』など、聴きどころはいくらもある。

 

Peter Humbel, flute
Pavel Gililov, pianoforte Neupert

・Recorded in 1997
Koch International
3-1862-2

Devienne: Six Flute Sonatas

Duos Concertants
Bassoon Concertos

 
1. Sonata in G major
2. Sonata in D minor
3. Sonata in F major
  4. Sonata in C major
5. Sonata in D major
6. Sonata in A major
フルーテンション

Flutention: Terzett
(Boismortier/ Devienne/ Mozart/ Tcherepnin, etc.)

1995年にデビューしたデンマークの女性フルート奏者3人のグループ“フルーテンション”。オーフスの王立音楽アカデミーの出身だという。フルート3本のための曲が多いとは思えないが、ここではボワモルティエからケルターボルンまで、古今の作品6曲を採り上げてさわやかな演奏を聴かせてくれる。
ボワモルティエ(1689-1755)はフルート作品が多いことで知られ、『5本のフルートのための6つの協奏曲』なんてものまで書いている。この『3本のフルートのためのソナタ ニ短調』も6曲セットのうちの一つ。フランスのテレマンと呼ばれるだけのことはある、アイデアマンらしい試み。優雅にして快活。やっぱテレマンみたい?
ドゥヴィエンヌ(前項参照)とモーツァルトは時代相応の雰囲気。ただモーツァルト作品はバセットホルンのための曲で、かの女たちの演奏は編曲版。
カステレード(1926-)やケルターボルン(1931-)のモダンな響きもいいが、チェレプニン(1899-1977)には驚くだろう。ヤーットナァ、ソレ、ヨイヨイヨイ??祭囃子なのかこれはっ!!実はチェレプニンは日本に滞在していたことがあり、東アジアの旋律や音階を用いた作品をいくつも書いている。この『三重奏曲』もその一例なのだ。わたしたちが聴くと現代的作風と妙になつかしい旋律とのブレンドにどぎまぎするけれども。

 

<Flute Trio 'Flutention'>
Charlotte Norholt
Bettina Zielke
Marianne Leth

・Recorded in 1997
Claasico
CLASSCD 199

Flutention: Terzett

チェレプニンはこちらも
The Russian Flute
ボワモルティエは
Flute Works

 
1. Boismortier: Sonata in D minor, Op.7 No.1
2. Devienne: Trio in D major, Op.19 No.2
3. Mozart: Divertimento in D major, K439b
  4. Casterede: Flutes on Holiday
5. Tcherepnin: Trio, Op.59
6. Kelterborn: Terzett for 3 Flutes
フランチェスコ・モリーノ

Francesco Molino: Chamber Works
Bent Larsen/ Jan Sommer/ Lars Grunth

イタリア生まれのギタリスト、フランチェスコ・モリーノ(1768-1847)による室内楽集。フルート、ヴィオラ、ギターという三重奏2曲とフルートとギターの二重奏6曲の、いずれも世界初録音だという。
二重奏は演奏時間5分程度の小規模なもの。家庭での演奏を目的としたものだろう、チャーミングで楽しい曲ばかりだ。三重奏は古典派の様式に則った立派な作品で各パートとも素人には難しい。こちらはステージ用と思われる。ただ編成が軽さと渋さ(ヴィオラが重石になってる)を持っているので、典型的な室内楽の雰囲気がないのが面白い。ギタリストは難しいわりに前面に出られないからつまらないかも。フルートは華やかな旋律や「ロマンス」(第2楽章)のゆったり美しい旋律など、おいしいところがいっぱいある。

 

Bent Larsen, flute
Lars Grunth, viola (1 & 5 only)
Jan Sommer, guitar

・Recorded in 1993
Claasico
CLASSCD 106

Molino: Chamber Works

カルッリの三重奏曲
Carulli: Flute Trios

 
1. Trio in G major, Op.4 No.1 for Flute, Viola and Guitar
2. Duo in C major, Op.61 No.1 for Flute and Guitar
3. Duo in A major, Op.61 No.2 for Flute and Guitar
4. Duo in D major, Op.61 No.3 for Flute and Guitar
5. Grand Trio Concertante No.2 in D major, Op.45 for Flute, Viola and Guitar
6. Duo in D major, Op.16 No.1 for Flute and Guitar
7. Duo in A major, Op.16 No.2 for Flute and Guitar
8. Duo in G major, Op.16 No.3 for Flute and Guitar
ジュリアーニ、モリーノ

Italian Nocturnes
Early Romantic Music for Guitar & Fortepiano

19世紀前半のギターとピアノの二重奏曲集。不思議な組合せだと思うかも知れないが、当時ギターはピアノと並んで家庭用楽器の代表格だった。ヨーロッパのギターブームはバロック期に萌芽があり、古典派時代にはすでにヨーロッパ全域に定着していた。ブルジョワ家庭やサロンでよく演奏され、ヴィーンやパリでは毎夜のようにギターの音色が聴こえていたという。ここに登場するモリーノ、カルッリ、ジュリアーニというイタリア出身のギター奏者たちは、ソリストとしてだけでなく、ギター教師として、練習曲やサロン・家庭用ギター曲の作曲家として、多忙な日々を送っていた。もちろん同業者の中で最大の存在はスペインのソルだったが、ジュリアーニはベートーヴェンの「御前」で演奏したという話が伝わっているから、ギターファンでなくても知っている人が多いだろう。
作品はアマチュアレベルを考慮したもの。モリーノの(1)はロッシーニの『セビリアの理髪師』から旋律を借用。カルッリ作品は『絹のはしご』が使われている。親しみやすいのである。
録音に使用されたギターは19世紀にフランスで製作されたもの。ピアノはアントン・ヴァルターのコピー(5オクターヴ)。

 

Robert Trent, guitar
Pamela Swenson Trent, fortepiano

・Recorded in 1996
Dorian Recordings
Discovery DIS-80156

Italian Nocturnes

ほかには
Mozart, Giuliani, Carulli
Carulli: Fortepiano/Guitar Works
Nocturno
Giuliani, Carulli & Paganini
Giuliani: Guitar Concertos

 
1. Molino: Nocturne No. 3, op.57
2. Molino: Nocturne No. 1, op.36
3. Molino: Nocturne No. 2, op.44
  4. Carulli: Duo for Piano & Guitar, op.233
5. Giuliani: Grand Variations & Polonaise, op.65
カルッリ

Carulli: Works for Guitar and Fortepiano
Prunnbauer/ Hill

おもにパリで活動していたフェルディナンド・カルッリ(1770-1841)によるギターとピアノの二重奏曲集。上記アルバム同様、ピリオド楽器による録音だ。プルンバウアーとヒルという顔合わせも興味をそそられる。
カルッリはこの編成のために多くの作品を書いていた。このアルバムはその全容が想像できるようにうまく選曲されている。名手による演奏を想定した規模の大きい(3)や(5)、家庭で楽しめそうな(4)、他人の作品の編曲(2)といったぐあいに。
ヒルはバリバリ弾くタイプのピアニスト。さすがに切れ味鋭い演奏だ。ソーニャ・プルンバウアーもテクニシャンぶりを十分に発揮している。この人のギターはクセがないので聴きやすい。楽器は1828年ロンドン製のギター。ヒルはヴァルターのコピーを使用している。

 

Sonja Prunnbauer, guitar
Robert Hill, pianoforte

・Recorded in 1994
Musikproduktion Dabringhaus & Grimm
MDG 603-0616-2

Works for Guitar and Fortepiano

Fortepiano/Guitar Works
Carulli: Duets
Carulli: Duets and Trios
Serenades for Flute & Guitar

 
1. Duo in D major, Op.134 for Piano & Guitar
2. Beethoven's Variations, Op.169
3. Grand Duo in E minor, Op.86
  4. Three Waltzes, Op.32
5. Grando Duo in D major, Op.70
フォッサ

Francois de Fossa: Guitar Trios, Op.18
Wynberg/ Beaver/ Epperson

フォッサ(1775-1849)はフランスの軍人だった。左はその肖像画。かれはスペインのギタリスト、アグアドの友人だったそうで、その影響でここに聴くようなギターを含む作品をいくつか書き遺した。
古典的な4楽章形式の三重奏曲。しっかりした構成と巧みな展開で聴き手を飽きさせない佳品たち。顔を見るといかつい曲を想像してしまうが、上品できれいな旋律が特徴だ。「ラルゴ・カンタービレ」「ロマンス」といった歌謡楽章はとくに美しく、古典派というより初期ロマン派といったほうが実際に近い。編成が軽いのでBGMにしても気持ちがいいという利点(?)もある。
かれの作品はアグアドの再評価に伴ってついでに発掘された、なんて話を聴いた覚えがある。ついででもなんでもいい。どうしても欲しい曲ではないが、持っているとうれしいタイプの曲ではある。

 

Martin Beaver, violin
Simon Wynberg, guitar
Bryan Epperson, cello

・Recorded in 1993
Naxos 8.550760

Fossa: Guitar Trios, Op.18

Three Quartets, Op.19
Grand Duos for 2 Guitars

 
1. Trio Concertante No.1 in A major
2. Trio Concertante No.2 in G major
  3. Trio Concertante No.3 in F major
デュセック

Dussek: 4 Duos for Harp and Piano
Edward Witsenburg/ Jacques Ogg

デュセック(1760-1812)は32歳の時、15歳年下のハーピスト、ソフィア・コッリと共演した。かの女はナポリのオペラ作曲家ドメニコ・コッリの娘。その後ふたりは結婚し、すぐ娘オリヴィアが産まれる。娘もまたハーピストになっている。結婚生活は幸福なものではなかったらしいが、デュセックはハープに縁の深い作曲家だったのだ。ハープ独奏曲のほかハープをともなう室内楽をいくつか遺している。
このアルバムはハープとピアノのデュオを集めたもの。当時のブルジョワ家庭に普及していた楽器同士の組み合わせだ。またこの時代、ハープとピアノは改良に次ぐ改良が行われて表現力が拡大していた。意欲的なデュセックには魅力的だったかも知れない。かれのピアノ協奏曲などでも明らかなように、表現力を増していくこれらの楽器をもちいて、かれは古典派の枠を超えた主情的ともいえる作品を産み出していた。
このアルバムでも、ピアノ曲ほどではないもののロマン派ふうの作風が味わえる。曲の気分の転換とその落差はけっこう大きい。

 

Edward Witsenburg, harp
Jacques Ogg, fortepiano
with
Teunis van der Zwart, horn*
Erwin Wieringa, horn*

・Recorded in 1998
Globe GLO 5169

4 Duos for Harp and Piano

奥さんの作品が聴ける
Harp Showpieces

 
1. Duet for Harp and Pianoforte with Two Horns in E-flat major, Op.38*
2. Duo Concertant for Harp and Pianoforte in B-flat major, Op.69 No.1
3. Duo Concertant for Harp and Pianoforte in E-flat major, Op.69 No.2
4. Duo Concertant for Harp and Pianoforte in F major, Op.69. No.3
メルカダンテ

Mercadante: Chamber Music for Flutes
Adorjan/ Nicolet/ Henkel, etc.

メルカダンテ(1795-1870)のフルートを含む室内楽集。アドリヤン、ニコレという一流どころを中心にした録音だ。メルカダンテはロッシーニの後輩にあたり、オペラの作曲家として名をなした。現在演奏されるのは器楽曲ばかりで、クラリネットなど管楽器のために書かれた協奏曲はとくに愛好されている。フルートにも優れた協奏曲があるが、ここに聴かれる室内楽作品は珍しいほうに属する。
フルートのデュエット(2)(4)、フルートトリオ(5)、コーラングレ、ハープ、チェロをともなうもの(3)など、編成の上からも興味深いものが多い。(6)で聴かれるフルート・ダモーレというのはC管で、管の内径が通常のフルートより大きい。音色がふくよかで柔らかいのが特徴だ。(サンキョーが提供している)

 

Andras Adorjan & Aurele Nicolet, flute
Marianne Henkel, flute & flute d'amore
Dieter Salewski, cor anglais
Friedrich Edelmann, bassoon
Julius Berger, cello

・Recorded in 1992
Tudor Recording
TUDOR 763

Chamber Music for Flutes

3 Flute Concertos
Clarinet Concertos

 
1. Trio for 2 Flutes & Bassoon
2. Duetto Concertante for 2 Flutes
3. Serenade for Flute, Harp, Cor Anglais & Cello
  4. Fantasia for Flute
5. 3 Serenades for 3 Flutes
6. Trio for Flute, Flute d'Amore & Cello
 
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