クラシックレビュー
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early music / baroque / orchestral / concerto / instrumental
theatrical / vocal works / contemporary / historical recordings / etc.
 
ケーゲルシュタット・トリオ

Mozart: Clarinet Trio & Piano Trios
Schiff/ Shiokawa/ Hoebarth/ Perenyi/ Schmid

モーツァルトが所有していた楽器を用いた録音。アンドラーシュ・シフがヴィーンのアントン・ヴァルターのフォルテピアノ(1780年頃)を弾き、塩川悠子は作者不詳だがモーツァルトが使っていたヴァイオリンを担当。ヘバートの弾くヴィオラもモーツァルトの所有だったと考えられている。録音はザルツブルク・モーツァルテウムで行われた。
シフが古楽器を演奏するのはめずらしい。モーツァルトの楽器だから弾いてみる気になったのだろうか。不馴れなのではないかと思ったが心配は無用だった。ストロークが小さくタッチの軽いヴァルターを軽やかに弾きこなし、インティメイトな三重奏を聴かせてくれる。フォルテピアノの音が小さいので他の奏者が寄り添うような感じになり、スケールは小さいがじつにいい雰囲気。モーツァルトの時代はこんな響きだったのだろうと思うと親しみがわく。

Andras Schiff, fortepiano (A. Walter)
Yuuko Shiokawa, violin
Erich Hoebarth, viola
Miklos Perenyi, cello
Elmar Schmid, clarinet

・Recorded in 1995
Teldec Classics International
4509-99205-2

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Clarinet Trio & Piano Trios

 
1. Trio for Piano, Violin & Cello in B-flat major, Op.15 No.1, K.502
2. Trio for Piano, Clarinet & Viola in E-flat major, K.498 "Kegelstatt"
3. Trio for Piano, Violin & Cello in E major, Op.15 No.2, K.542
ブルッフ

Mozart & Bruch: Trios
Peterkova/ Suk/ Hala

クラリネット、ヴィオラ、ピアノによる三重奏曲集。リュドミラ・ペテルコヴァ、ヨゼフ・スーク、ヨゼフ・ハーラ、チェコの名手たちによる録音だ。
モーツァルトの『三重奏曲 変ホ長調』は『ケーゲルシュタット・トリオ』ともいう。1786年にヴィーンの知人家族のために書かれ、かれらの得意楽器によるこのような編成になったといわれる。珍しい組み合わせだがなんとも美しい響き。3人の奏者それぞれにおいしいところが割り振られており、配慮が行き届いた(?)作品だ。
1910年に発表されたブルッフ(1838-1920)の『三重奏曲』は『8つの小品』とも呼ばれる。性格的な小品が連なり「ルーマニアの旋律」「夜の歌」などの副題をもつ曲もある。20世紀の作品ではあるがそこはブルッフ、ドイツ・ロマン派の伝統が色濃く、シューマンを思わせるようなファンタジーさえ聴かれる。メロディもハーモニーもロマンチックで美しくやさしい。

Ludmila Peterkova, clarinet
Josef Suk, viola
Josef Hala, piano

・Recorded in 1995
Supraphon Records
SU 3014-2 131

Mozart & Bruch: Trios

Clarinet Chamber Music
Kegelstatt Trio & 8 Pieces
D'Indy & Bruch: Trios

 
1. Bruch: Trio for Clarinet, Viola & Piano, Op.83
2. Mozart: Trio for Piano, Clarinet & Viola in E-flat major, K.498 "Kegelstatt"
ラインベルガー

From Fanfare to Cantilena
19th Century Horn Music

ベートーヴェン、クルフト、シューマン、ラインベルガーによるホルンとピアノのための作品集。演奏はオランダの中堅コンビ。
ベートーヴェンの『ソナタ ヘ長調』は1800年に作曲されたもので「ホルンまたはチェロとピアノのための」と記されている。ホルンの最初の音型がファンファーレのようで、アルバムタイトルはそれによるのだろう。ホルンとピアノが対等にわたり合う聴き応えのある展開が素晴らしい。
シューマンの『アダージョとアレグロ 変イ長調』(1849)はチェロで演奏されることが多いが、これが本来の姿。やはりホルンだと雰囲気がちがう。
クルフト(1779-1818)はベートーヴェンより9歳年下。すでにロマン派に一歩踏み込んでいる。付点つきの旋律線や伴奏のピアノ書法などシューベルトの先輩といった感じがする。
多数のオルガン作品を遺したラインベルガー(1839-1901)は室内楽にも佳品が多い。ブラームスふうのがっちりした作風にちらっと後期ロマン派ふうのあやうさが混じるという微妙なところが特徴だ。ただこの『ソナタ 変ホ長調』は穏健なほうだろう。技巧的な聴きどころとおそろしくゆったりした歌との対比が効果的。

 

Paul van Zelm, horn
Leo van Doeselaar, piano

・Recorded in 1997
Etcetera Record
KTC 1210

From Fanfare to Cantilena

Hindemith: Sonata for Horn
Danzi: Sonata for Horn

 
1. Beethoven: Sonata in F major, Op.17
2. Schumann: Adagio & Allegro, Op.70
  3. Krufft: Sonata in F major (c.1812)
4. Rheinberger: Sonata in E-flat major, Op.178
バリー・タックウェル

Barry Tuckwell: French Music for Horn & Piano
(Dauprat/ Gounod/ Dukas/ Poulenc, etc.)

ドープラ(1781-1868)からボザ(1905-91)まで、フランスのホルン作品をずらり揃えたバリー・タックウェル1985年のアルバム。ホルン吹き以外は知らないかも知れない秘曲の数々が楽しめる。
グノーの『ピストン付きホルンのための6つの旋律』が美しい。ホルンの温かく柔らかい音色を活かしたもので、メロディメーカーらしい珠玉の旋律が次々と現れ、のどかな田園にいるような気分になる。寡作で知られるデュカスの『ヴィラネッラ』はパリ音楽院の課題曲として作曲された。起伏のある面白い作品だ。面白いといえばフランセの『オクターヴのカノン』。かれらしいひょうきんな難曲になっている。
プーランクの『エレジー』は1957年に事故死したデニス・ブレインの追悼のために書かれ、同年にBBC放送で初演されている。ピアノは作曲者自身、ホルンはブレインの同僚だったネイル・サンダースが担当した。悲痛な響きをもった印象深い作品。

 

Barry Tuckwell, horn
Daniel Blumenthal, piano

・Recorded in 1985
Etcetera Records
KTC 1135

French Music for Horn & Piano

From Fanfare to Cantilena
French Music for Horn & Orchestra
The Magic of the French Horn
ジュピター

 
1. Dauprat: Solo, Op.11 No.3
2. Gounod: 6 Melodies
3. Dukas: Villanelle
4. Saint-Saens: Romance in F major, Op.36
5. Saint-Saens: Romance in E major, Op.67
  6. Canteloube: Danse
7. Francaix: Canon a l'Octave
8. Poulenc: Elegie "In Memory of Dennis Brain"
9. Bozza: En Foret
anton reicha

Reicha: Complete Works for 2, 3 & 4 Flutes
The Kuhlau Quartet

アントン・ライヒャ(1770-1836)は古典派の作曲家の中で一番面白い。他の人が思いつかないことを色々やってくれるからだ。このフルート・アンサンブルのための作品集では、フルートのみという限られた条件でどれだけ多彩な表現が可能なのかをさまざまに試みている。
(1)はフルート4本による交響曲だ。これをこのまま弦楽のための交響曲として(チェロとコンバスはユニゾンで)演奏することができる。それくらいスケール感のあるきちんとした交響曲になっているのだ。4楽章構成で演奏に24分以上かかる。
かと思えばデュエットによるチャーミングな『ロマンス』のセット(2)もあるし、室内楽スケールの(3)や(6)もある。フルート一本一本の役割に注目しながら聴いているとライヒャの作曲技法の多彩さに圧倒される思い。若い頃フルート奏者として活動していたため、楽器の特性には精通していたと思われる。

 

<The Kuhlau Quartet>
Toke Lund Christiansen
Henrik Svitzer
Ole Birger Pedersen
Bent Larsen

・Recorded in 1988
SteepleChase Production
Kontrapunkt 32045

Complete Works for 2, 3 & 4 Flutes

Compositions for Flute & Fortepiano
Pastorale

 
1. Sinfonico for 4 Flutes in D major, Op.12
2. 3 Romances for 2 Flutes, Op.21
3. Trio for 3 Flutes in D major, Op.26
  4. Harmonique Imitee for 4 Flutes, Op.18
5. Variations for 2 Flutes in D major, Op.20
6. Quartet for Flutes in G major, Op.27
アントン・ライヒャ

Reicha: 24 Trios for 3 Horns, Op.82
Deutsche naturhorn Solisten

音楽史の例外アントン・ライヒャによる『3つのホルンのための24の三重奏曲』。ベートーヴェンと同年の生まれで友人でもあったボヘミア出身のこの男は、管楽器による室内楽の分野で大きい足跡を遺した。木管五重奏曲群はその代表的なものだ。
この曲集はナチュラルホルンを想定して書かれ、この楽器でぎりぎりの表現の可能性を追求したもの。この時代に同様の試みを行っていたのはドープラぐらいだろう(右記参照)。
ピストンのないホルンにさまざまな技巧が要求される。ホルン向きとは思えないフレーズがいくらも出てくる。そして対位法の名手だったライヒャらしくカノンやフーガが織りまぜられ、万華鏡のような多彩さ、楽しさが味わえる。

 

German Natural Horn Soloists

・Recorded in 1998
Musikproduktion Dabringhaus & Grimm
MDG 605 0864-2

24 Trios for 3 Horns, Op.82

別グループで
24 Trios for 3 Horns, Op.82

Horn Quartets
Dauprat: Grand Sextet in C

 
<1er Livraison>
1. Tempo di Menuetto
2. Musette. Allegro
3. Adagio
4. Minuetto. Allegro
5. Adagio-Allegro
6. Canon a 3. Tempo di Minuetto
<2eme Livraison>
7. Variations on I'Air Charmante Gabrielle
8. Canon a 2. Andante
9. Rondeau. Allegro
10. Allegro
11. Allegro
12. Minuetto. Moderato Assai
  <3eme Livraison>
13. Allegro
14. Minuetto. Allegro Assai
15. Tritonus. Allegretto
16. Mouvement de Marche
17. Lento-Allegro
18.: Fugue
<4eme Livraison>
19. Lento
20. Contrepoint Double a l'Octave
21. Allegro
22. Lento Sostenuto
23. Minuetto Grazioso
24. Finale. Allegro Scherzando
ライヒャ/ミスリヴェチェク/ピフル

Reicha, Myslivecek & Pichl: Trios
The Reicha Trio

ライヒャ、ミスリヴェチェク、ピフルという古典派作曲家たちの室内楽。いずれもボヘミアからヨーロッパ中央に出て活動していた人たち。3曲ともフルート、ヴァイオリン、チェロという編成で、サイモン・スタンデイジの参加が目を引く。
ライヒャの『大三重奏曲』のメヌエットが異様に長いのを除けばまともな作品たち。ミスリヴェチェクのモーツァルトふうの軽やかさは大変心地よい。この人の器楽作品はすっきり手際のよい仕上がりが魅力で旋律の自然さも特徴。ピフルは室内楽の録音が少ないが、この『ディヴェルティメント』は魅力的。かれの交響曲や協奏曲と同じようにヴィーン古典派の典型を聴いている感じ。
面白さではやはりライヒャが群を抜いている。個性的だし、3人の奏者の役割がよく考えられているし、伴奏音型がアイディアを感じさせるし、つい引き込まれる。

 

<The Reicha Trio>
Andreas Kroeper, flute
Simon Standage, violin
Thomas Fritzsch, cello

・Recorded in 1994
Arta Records
F1 0051-2

Reicha: Grand Trio, etc.

Pichl: String Trios

 
1. Reicha: Grand Trio in G major
2. Myslivecek: Trio in D major
  3. Pichl: Divertimento in A major
 
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