クラシックレビュー
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instrumental / theatrical / vocal works / contemporary / etc.
 
バルビローリ:ベートーヴェン

Barbirolli in New York: Beethoven and Mozart
The New York Philharmonic 'Live' in Concert

バルビローリ・ソサエティとダットン・ラボラトリーズによる当シリーズはニューヨークフィル時代のライヴが次々リリースされるのが魅力のひとつ。当アルバムは4曲ともカーネギーホールで収録されたもの。モーツァルトの『交響曲 第33番』とベートーヴェンの『交響曲 第4番』がメインである。
『コリオラン序曲』はシェイクスピアの戯曲『コリオレーナス』で知られる悲劇の英雄を描いたもの。1802年頃からヴィーンではベートーヴェンの友人ハインリヒ・ヨーゼフによる芝居『コリオラン』が評判をとっており、それに触発された作品といわれている。実際になにかの序曲として演奏されたものではない。緊迫感のある序曲でブルーノ・ヴァルターなど名演が多いが、若いバルビローリの力強くスピード感のある演奏もコリオランの挫折と不屈の精神を体現するかのような力演である。
モーツァルトも同様の勢いのある演奏。JBはこの後20年もするとゆったりしたモーツァルトを演るようになるのだが、トスカニーニなみの、あるいはムラヴィンスキーなみの走るモーツァルト、テンションの高いモーツァルトを聴かせてくれる。
だからベートーヴェンの『交響曲 第4番』もドラマチック。偶数番号の交響曲は女性的であるといわれるが、じじつヴァルターだとそんな印象もあるが、若いJBの演奏は引き締まった男っぽいベートーヴェンだ。

New York Philharmonic Orchestra
John Barbirolli, conductor

・Recorded in 1936 & 37 (Live)
Dutton Laboratories
CDSJB 1011

Barbirolli in New York: Beethoven and Mozart

 
1. Beethoven: Coriolan Overture, Op.62 (1937.12.19)
2. Mozart: Symphony No.33 in B-flat major, K.319 (1936.11.29)
3. Mendelssohn: Scherzo from Octet, Op.20 (1936.12.13)
4. Beethoven: Symphony No.4 in B-flat major, Op.60 (1936.12.13)
バルビローリ:グリーグ Barbirolli Conducts Grieg
Halle Orchestra/ Barbirolli

バルビローリは英国の指揮者の例に漏れず北欧音楽を得意にしていた。シベリウスの交響曲全集がその代表的なものといえるだろう。グリーグも主要なレパートリーで、劇付随音楽『ペール・ギュント』はEMIに超ロマンチックな録音がある。このグリーグ・アルバムは最晩年の録音『ノルウェー舞曲集』のほか『抒情的組曲』『4つの交響的舞曲』『十字軍の兵士シグール』から「凱旋行進曲」が収められている。
最も古いパイ録音の『交響的舞曲』でも1957年なので、おなじみJBのていねいなカンタービレでグリーグの音楽を満喫できる。ピアノ曲『抒情小品集 第5巻』から編曲された『抒情的組曲』(2)のやさしく美しく楽しい仕上がりはJBの曲への愛情を感じる。もっと起伏の大きいアプローチも可能な(1)や(3)はテンポは動かすがダイナミックレンジはあまり大きくとっておらず、聴きやすい、親しみやすい仕上がりを目指したように思われる。

 

Halle Orchestra
John Barbirolli, conductor

・Recorded in 1957 - 70
Dutton Laboratories
CDSJB 1012

Barbirolli Conducts Grieg

 

 

1. Norwegian Dances, Op.35 (1970.05.22)
2. Lyric Suite Op.54 (1969.08.06)
3. Symphonic Dances, Op.64 (1957.08.10)
4. Homage March from 'Sigurd Jorsalfor', Op.56-3 (1969.08.06)

バルビローリ:ハレ管 Barbirolli - Halle Favourites 2
Halle Orchestra/ Barbirolli

「ハレ・フェイヴァリッツ」の第2集。今回はスペインからトゥリーナが選ばれているのが目を引く。ファリャに続く世代の国民楽派代表選手。『幻想舞曲集』はその主要な管弦楽曲のひとつで、対比の鮮やかな3つの舞曲で構成される。いかにもスペインという情熱と憂愁に1920年作らしいモダンな響きが加わったそれはそれは魅力的な作品である。バルビローリの明快な棒さばきが冴える。それにつづいてシャブリエのおなじみ狂詩曲『スペイン』があらわれるという趣向だが、これはちょっとぶっきらぼうな印象が…。
レハールの『金と銀』シベリウスの『悲しきワルツ』ワルトトイフェルの『スケーターズ・ワルツ』とワルツを並べたあとはしっとりグリーグの『2つの悲しい旋律』。「傷ついた心」と「去りゆく春」の2曲で構成され、短いながら心に残るメランコリックな作品。バルビローリはこういう曲がとてもうまい。そして最後に十八番(おはこ)の『ペール・ギュント組曲』登場。これの音源はパイである。

 

Halle Orchestra
John Barbirolli, conductor

・Recorded in 1951 - 57
Dutton Laboratories
CDSJB 1013

Barbirolli - Halle Favourites 2

 
1. Suppe: The Beautiful Galatea - Overture (1954.02.11)
2. Turina: Danzas fantasticas, Op.22(1951.12.19)
3. Chabrier: Espana (1954.01.02)
4. Lehar: Gold and Silver - Waltz (1952.04.05)
5. Sibelius: Valse triste (1957.06.29)
6. Waldteufel: The Skaters' Waltz (1957.05.03)
7. Grieg: Two Elegiac Melodies (1957.08.10)
8. Grieg: Peer gynt - Suite No.1 (1957.08.10)
バルビローリ:運命・皇帝 Barbirolli Conducts Beethoven
Halle Orchestra/ Barbirolli

バルビローリ&ハレ管のコンビによるベートーヴェン2枚組。バルビローリのベートーヴェンを誉めた人をわたしは知らない。というより話題にした人を知らないと言ったほうがいい。一般にはかれはまずマーラー指揮者であり、シベリウスなど北欧音楽の名手であり、イタリアオペラがうまく、あまり人気のない英国音楽もレパートリーに入れている人物と思われているだろう。ヴィーンフィルとの超個性的ブラームスをご存じの方は少なくないと思うが。
たしかにほかの指揮者をさしおいてまで推薦に値する演奏とは言い難い。競争相手が多すぎることもある。しかしバルビローリの芸風が好きな人にはこれが魅力的なのである。かれの音楽にはまってしまったファンはかれのベートーヴェンを聴いてみたくなる。そしてその期待どおり、押しつけがましさのない、旋律線をきっちり歌う個性的なベートーヴェン。JBワールドはここでも活かされているのである。
そのあたりは協奏曲『皇帝』と『交響曲 第5番 ハ短調』を収めた2枚目でいっそう明らかとなる。重量級の2曲が続くのにあまり重くないのだ。ことに『皇帝』はゆったりめのテンポを採っても音楽が壮大になることはなく、オケとピアノがていねいに、しかしのびのびと歌っていく。いかつい風貌はまったくない。ヒロイックな印象が弱められているのでもの足りないと感じる人もありそうだが、美しい『皇帝』である。

 

Halle Orchestra
John Barbirolli, conductor
Mindru Katz, piano (Emperor)

・Recorded in 1947 - 59
Dutton Laboratories
CDSJB 1014 (2CDs)

Barbirolli Conducts Beethoven

 
<CD 1>
1. Overture 'Leonore No.3' Op.72b (1959.04)
2. Symphony No.1 in C major, Op.21 (1958.01.01)
3. Symphony No.8 in F major, Op.93(1958.01.01)
4. Overture 'Egmont', Op.84 (1949.04.28)
<CD 2>
1. Concrto for Piano and Orchestra No.5 in E-flat major, Op.73 'Emperor' (1959.04)
5. Symphony No.5 in C minor, Op.67 (1947.05.19)
バルビローリ:巨人 Mahler: Symphony No.1 in D major
Halle Orchestra/ Barbirolli

バルビローリのマーラー正規録音は少ない。なかでもパイ録音の『交響曲 第1番』は入手不可能な時期が長かったため、当盤のリリースに快哉を叫んだファンは多かったと思われる。個人的にはヴァルター、ホーレンシュタインと並ぶこの曲のベスト3であり、宝物のひとつである。
マーラーの交響曲のもつ多彩さがみごとに再現されている。色彩的と言ってもいいのだが、マーラーが楽器の組み合わせをさまざまに変えて響きの多様性を追求していく、そのあざやかな転換をきちんと描き出しているのがバルビローリなのだ。
情感のゆたかさでもこの演奏は群を抜く。パストラールなのどかさ、深い哀しみ、情熱の高ぶり、そのいずれもが深い共感をもって歌われていく。「葬送行進曲」とも呼ばれる第3楽章の重い足取りと寂寥感には鳥肌が立つほど。

バルビローリがパーセルの作品から編んだ『組曲』が併録されている。ソースは『難題解決』『貞淑な妻』『アーサー王』『アブデラザール』『ダイドーとエーネアス』という劇音楽、歌劇から採られている。ダイドーの嘆き『わたしが土の下に横たわるとき』はコーラングレのソロで歌われ、見捨てられた女王の哀しみが胸を打つ。バルビローリはこの歌劇をジャネット・ベイカーを主役に録音していた(EMI)。

 

Halle Orchestra
John Barbirolli, conductor

・Recorded in 1957 & 69
Dutton Laboratories
CDSJB 1015

Mahler: Symphony No.1

マーラー:交響曲 第9番
Janet Baker Sings Mahler
Purcell: Dido and Aeneas

 
1. Mahler: Symphny No.1 in D major (1957.06.11&12)
2. Purcell/arr. Barbirolli: Suite for Strings, Woodwind & Horns (1969.05.27)
エヴリン・バルビローリ John Barbirolli ・ Evelyn Rothwell
Oboe Concertos vol.2

前頁のCDSJB1009に続く夫婦共演の第2集。同じ曲の再演が含まれる。写真を見るとバルビローリが巨人国のガリバーみたいだが、イタリア系の小柄な指揮者とアングロサクソンの大柄なオーボエ奏者のカップルなのだった。
マルチェッロとコレッリはバルビローリ晩年のEMIへの録音。ハイドン作とされるハ長調の協奏曲は1957年パイ録音である。それ以外はオーボエ用の室内楽であり、バルビローリはお休み。エマヌエル・バッハ、ルイエなど選曲は面白いが様式的に若干の違和感を感じるのは、やはり時代のせいだろうか。レディ・バルビローリが演奏しているというのを差し引いてしまうと、それほどのものとも思えない。
やはり協奏曲がいい。ハイドンは本人の作品かどうか疑わしいとされる曲だが、風格もあり楽しさもあり、手応えのある協奏曲である。JBの指揮もきびきびしたもので古典的バランスが素晴らしい。

 

Evelyn Rothwell, oboe
Halle Orchestra (1,2)
New Philharmonia Orchestra (3)
John Barbirolli, conductor (1-3)
Valda Aveling, harpsichord (4,8,9)
Dennis Nesbitt, viola da gamba (4,8,9)
Wilfred Parry, piano (5-7)

・Recorded in 1951 - 69
Dutton Laboratories
CDSJB 1016

Oboe Concertos vol.2

Vaughan Williams: Oboe Concerto, etc.

 
1. Haydn: Oboe Concerto in C major (1957.08.11&12)
2. Marcello/arr. Rothwell: Oboe Concerto in C minor (1969.08.05)
3. Corelli/arr. Barbirolli: Concerto for Oboe & Strings (1968.11.02)
4. C. Ph. E. Bach: Sonata in G minor (unknown)
5. Loeillet/arr. Rothwell: Sonata in C major (1951.09.18)
6. Handel/arr. Rothwell: Air & Rondo (1951.09.18)
7. Nicholas: Melody (1951.09.18)
8. Telemann: Sonata in E-flat major (unknown)
9. Head: Siciliana (unkown)
バルビローリ:エルガー The Barbirolli Elgar Album
Halle Orchestra/ Barbirolli

バルビローリ&ハレ管のエルガーを集めたもの。『交響曲第1番』は1956年録音。2種類のうち古いほうの録音だ。『エニグマ』は1947年で3種類のうち一番古いもの。『イントロダクションとアレグロ』は1947年と1956年の2種類が収められている。6つの録音のうち2番目と5番目に当たる。『エレジー』も2つ入っていて1947年と1956年のもの。この曲は1962年にも録音している(EMI)。『バヴァリア舞曲』からの「子守歌」は唯一の録音で1947年。すでにバルビローリのエルガーをお持ちの方は参考にしていただきたい。
2枚組の1枚目が1956年のステレオ録音3曲。ダットン・ラボラトリーズのリマスタリングが素晴らしく、パイのLP、ニクサのCDを持っていた人は驚くだろう。聴きものはやはり『交響曲第1番』で、解釈は1962年のEMI盤とあまり違わない。ノーブルで悠然とした歩みが魅力。細部へのこだわりはEMI盤ほどではない。情感とまとまりではこちらのほうが上か。むやみに雄大な音楽になっていないのが好ましい。
2枚目の1947年録音はモノラル。音質が若干劣るのはいたしかたない。4曲のうちでは『エニグマ』がよい。おなじハレ管と1956年に入れた名演に匹敵する出来映えだ。ていねいで統一感があり、勢いもある。62年のものはひとつひとつの変奏をじっくり歌うあまり、全体のまとまりがそこなわれていた。この録音はアプローチが異なり、モントゥー盤(名盤!)を連想するくらい引き締まっている。

 

Halle Orchestra
John Barbirolli, conductor

・Recorded in 1947 & 56
Dutton Laboratories
CDSJB 1017 (2CDs)

The Barbirolli Elgar Album

Pomp and Circumstance Marches
Enigma Variations, Falstaff
Symphony No.1, Cockaigne

 

<CD 1>
1. Introduction and Allegro for Strings (1956.12.11&12)
2. Elegy for Strings (1956.12.11&12)
3. Symphony No.1 in A-flat major, Op.55 (1956.12.11&12)
<CD 2>
1. Introduction and Allegro for Strings (1947.05.29)
2. Elegy for Strings (1947.01.04)
3. Enigma Variations (1947.10.23)
4. Bavarian Dance No.2 'Lullaby' (1947.05.30)

バルビローリ:シベリウス Sibelius: Symphonies 1, 2, 5 & 7
Halle Orchestra/ Barbirolli

ハレ管シリーズはさらに続く。今回はシベリウス交響曲集で、CD1枚目は1949年から55年にかけてのHMVモノ録音。2枚目が1957年のPYEへのステレオ録音となっている。もちろんあの全集録音とは違う音源である。バルビローリはニューヨークフィル時代から晩年までずっとシベリウスを演奏し続けており、海外オケへの客演でもしばしば採り上げていた。それだけ定評があったということだろう。
みずから育てたハレ管弦楽団との演奏は、オケがJBの音楽をよく理解していたこともあり、どれをとってもはずれがない。若い作品の意欲、勢い、凛々しさから晩年の作品の自由さ、枯淡の境地まで、緩急自在のタクトが余すところなく歌いあげていく。バルビローリというと情緒纏綿というイメージが強いかも知れないが、シベリウスを振るときのJBはじつはそれほど音楽を大きく動かさない。細やかさは充分感じられるが意外にインテンポなのである。それがかれのシベリウス解釈なのだろうが、それでも情感の深さはずば抜けている。

 

Halle Orchestra
John Barbirolli, conductor

・Recorded in 1949 - 57
Dutton Laboratories
CDSJB 1018 (2CDs)

Sibelius: Symphonies

Sibelius: Complete Symphonies

 
<CD 1>
1. Symphony No.2 in D major, Op.43 (1952.02.18&19)
2. The Swan of Tuonela from Lemminkainen Suite, Op.22 (1955.02.12)
3. Symphony No.7 in C major, Op.105 (1949.03.03&05)
<CD 2>
1. Symphony No.1 in E minor, Op.39 (1957.12.31)
2. Symphony No.5 in E-flat major, Op.82 (1957.05.28)
オグドン&バルビローリ Tchaikovsky: Piano Concerto No.1, etc.
Ogdon/ Philharmonia Orchestra/ Barbirolli

ソロモン、ジャクリーヌ・デュプレと並ぶ英国音楽界の損失ジョン・オグドン。かれのエピソードとして必ず語られるのがチャイコフスキー・コンクールでアシュケナージと優勝を分けあったということだが、その優勝を受けてすぐEMIに録音されたのがこの『ピアノ協奏曲 第1番』だった。相方はバルビローリ指揮のフィルハーモニア管。1962年12月にアビーロード・スタジオで収録されている。
はたしてこの組み合わせでよかったんだろうか。演奏は悪くないのだが、鳴り物入りの新人超絶ピアニストを売り出すには少々おとなしいのである。ちょっと乱暴なくらいの若い指揮者と丁々発止の演奏をさせたほうが効果的だったと思える。とはいえJBのファンには貴重なレパートリーであるのはたしか。オグドンとの息は合っているし、切れ味はいいし、第2楽章アンダンティーノなど色彩感(木管の美しさ!)も情感も絶品である。
『フランチェスカ・ダ・リミニ』はニューヨーク時代以来の再録音。幻想的序曲『ロメオとジュリエット』もかれには珍しいレパートリーだ。JBはオケの美点(管楽器の美音ですな)を巧みに活かした美しくドラマチックなチャイコを聴かせてくれる。晩年とは思えないエネルギッシュさも味わえるのだが…、なんと『ロメジュリ』のコーダがない!録音されなかったのか。最後のひと口を残してご馳走の皿を片付けられてしまった感じ。

 

John Ogdon, piano (1)
Philharmonia Orchestra (1)
New Philharmonia Orchestra
John Barbirolli, conductor

・Recorded in 1962 & 69
Dutton Laboratoies
CDSJB 1019

Piano Concerto No.1, etc.

Ogdon Plays Rachmaninov
Liszt: Piano Concertos

 
1. Piano Concerto No.1 in B-flat minor, Op.23 (1962.12.17&18)
2. Francesca da Rimini, Op.32 (1969.10.01)
3. Romeo and Juliet - Fantasy-Overture (1969.07.19)
バルビローリ:シューベルト Barbirolli Conducts Schubert and Brahms
Campoli/ Navarra/ Halle Orchestra/ Barbirolli

これまたハレ管との2枚組。シューベルトの『交響曲 第9番』すなわち『ザ・グレート』とブラームスの『交響曲 第3番』『二重協奏曲』という手応え充分の組み合わせ。
このうち『二重協奏曲』はカンポーリ(1906-91)とナヴァラ(1911-88)を迎えた録音で、同曲中わたしのもっとも好きな演奏のひとつ。ナヴァラとバルビローリはエルガーも素晴らしい。言っちゃ悪いがデュプレより数段すぐれた演奏だと思っている。世界遺産に登録されるべきである。
で、ブラームス。カンポーリの繊細な歌もいいがナヴァラの表現の幅には圧倒される思い。情熱的でいながら上品さを失わず、風格あるカンタービレをオケと一体になりながら歌っていく。第2楽章のメランコリーは感涙ものである。
『交響曲 第3番』はヴィーンフィルとの個性的名演のあるバルビローリ。あれに較べたら普通の演奏にきこえるものの、やはりただ者ではなかった。旋律線を大きくうねらせてたいへんロマンチックなブラームスに仕上げている。メリハリという点ではこのハレ盤のほうが上だろう。
『ザ・グレート』はステレオで1964年にも録音している。こちらはモノラルというハンデがあるが演奏は断然こっちがいい。きりっと引き締まっているのである。よほどのJBマニアならともかく、といったところ。

 

Alfredo Campoli, violin
Andre Navarra, cello
Halle Orchestra
John Barbirolli, conductor

・Recorded in 1948 - 69
Dutton Laboratories
CDSJB 1020 (2CDs)

Schubert and Brahms

 
<CD 1>
1. Schubert: Symphony No.9 in C major "The Great", D.994 (1953.12.21&22)
2. Schubert: Overture "Die Zauberharfe", D.644 (1948.04.28)
3. Mendelssohn: Octet, Op.20 - Scherzo (1949.05.31)
<CD 2>
1. Brahms: Symphony No.3 in F major, Op.90 (1952.05.21&22)
2. Brahms: Concerto for Violin, Cello and Orchestra in A minor, Op.102 (1959.09.17&18)
 
ヒストリカル 1 / 2 / 3 / [4] / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10
early music / baroque / orchestral / concerto / chamber
instrumental / theatrical / vocal works / contemporary / etc.