ジャズCDレビュー
ジャズ・ギター   アドマックス「カフェ・マキシマム」  
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GUITAR 1 / 2 / [3] / 4 TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / PIANO / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL
 
ジョー・ピューマ

Joe Puma: Wild Kitten

とくに個性的でもなくとくに刺激的でもないゆえに時々聴きたくなるジョー・ピューマ。猛獣みたいな名前とは裏腹に、お洒落でなめらかなラインが心地よい。シングルトーンでホーンライクなフレーズを繰り出すスタイル。テクニックはあるのだがちっともうるさくないのが特徴だ。
このアルバムの面白いところはマット・マシューズの参加。ピアノの代わりにアコーディオンがいるクァルテットだ。持続音でハーモニーを出せるので厚みのあるバックがつけられる。ソロになるとぶつ切りで、一種独特の雰囲気が漂う。
ベーシストがいい。オスカー・ペティフォードである。かれのパワフルなウォーキングがぐいぐいバンドを引っ張っていく。太い音色のソロも聴ける。もう一人のベーシスト、ホワイティ・ミッチェルもシュアな奏者だ。レッド・ミッチェルの変名かと思ったら、ほんとにこういうベーシストがいたのだった。ある本によるとよく間違えられたそうである。
ボーナストラックは別セッションでやはりピアノレス。ハービー・マンがテナーでソロを聴かせるのが珍しい。スティーヴ・レイシーのテナー・ホルンもうまい。ソプラノが聴こえるがこれは別人。2曲ともスウィンギーな楽しい演奏だ。

 

Joe Puma, guitar
Mat Mathews, accordion
Oscar Pettiford or Whitey Mitchell, bass
Shadow Wilson, drums
--------
Joe Puma, guitar
Tom Stewart, soprano sax
Steve Lacy, tenor horn
Herbie Mann, flute & tenor sax
Whitey Mitchell, bass
Herb Wasserman, drums

・Recorded in 1956 & 57

Wild Kitten
ワイルド・キッテン

ほかには
It's a Blue World
Shining Hour

 
1. Rose Room
2. Polka Dots and Moonbeams
3. Rigamarole
4. Sportin' With Morton
5. Wild Kitten
  6. Soon
7. But Not for Me
8. Rosalie Ann
9. Give Me the Simple Life
10. Indian Blanket

ポール・ウィナーズ

The Poll Winners
Barney Kessel with Shelly Manne and Ray Brown

バーニー・ケッセル、レイ・ブラウン、シェリー・マンの3人が組んだ『ポール・ウィナーズ』。当時の雑誌の人気投票で各部門の第1位に輝いた面々を揃えたもので、シリーズとして何枚かのアルバムが制作された。いちばん出来のいいのがこれだ。
圧倒的なテクニックを持つトリオが、あるときは走り、あるときはリラックスしてアドリブの楽しさを満喫させてくれる。ほぼ対等の扱いなので、マンの超絶ドラムスがフィーチャーされた曲が多い。右に出るもののない超軽快ブラシワークはもちろん、指で直接ドラムを叩くという隠し技も披露する。なんと多彩な。
ケッセルのソロも多彩だ。持ち味のブルーズフィーリングを活かしながら変幻自在。チャーリー・クリスチャン伝来のホーンライクなフレーズ。恐るべき速弾き。その一方でコードワークの巧みさも発揮されている。編成上唯一のコード楽器なわけで、これくらいのハーモニーが出せないと音楽がリッチにならないだろう。

マスターは20ビット盤を愛聴している。通常盤から買い換えたのだ。LPのまろやかで臨場感のある素晴らしい音色は通常盤では再現できなかった。

 

Barney Kessel, guitar
Ray Brown, bass
Shelly Manne, drums

・Recorded in 1957

The Poll Winners

続編は
The Poll Winners Ride Again
ライド・アゲイン
The Poll Winners Three!
ポール・ウィナーズ・スリー!
Exploring the Scene
エクスプローリング・ザ・シーン

再会セッション
The Straight Ahead
ストレイト・アヘッド

 
1. Jordu
2. Satin Doll
3. It Could Happen To You
4. Mean To Me
5. Don't Worry 'Bout Me
  6. On Green Dolphin Street
7. You Go To My Head
8. Minor Mood
9. Nagasaki
バーニー・ケッセル

Barney Kessel: Let's Cook!

バーニー・ケッセル1957年のスタジオジャム。ヴァイブの入ったホーンレスが3曲で、あと2曲はベン・ウェブスター、フランク・ロソリーノを加えたセクステット。リラックスした楽しい演奏ばかりだ。
ヴィクター・フェルドマン、ハンプトン・ホーズとのクインテットはいつもの仲間とやっているわけで、簡単な打ち合わせだけでえいやっと始めた感じ。イーストコーストの連中がやりそうなセッション。11分を超える『レッツ・クック』はブルーズを基調にしながらあっけらかんと明るい曲。軽快にスウィングするご機嫌なソロがたっぷり聴ける。フェルドマンのフレッシュなヴァイブが聴きものだ。
セクステットのほうはなんと『タイガー・ラグ』をやっている。ODJBのレパートリーで1920年代の代表的ジャズナンバー。そんな古い曲をラテンタッチのヘッドアレンジメントでよみがえらせた演奏。原曲がディキシーだとは気づかないかも知れない。ロソリーノ、ウェブスターののびのびしたソロ、ジミー・ロウルズのお洒落なピアノに続いてケッセルのスウィングしまくりソロがあらわれる。

 

Barney Kessel, guitar
Victor Feldman, vibes
Hampton Hawes, piano
Leroy Vinnegar, bass
Shelly Manne, drums
--------
Barney Kessel, guitar
Ben Webster, tenor sax
Frank Rosolino, trombone
Jimmy Rowles, piano
Leroy Vinnegar, bass
Shelly Manne, drums

・Recorded in 1957

Let's Cook!

ホーズとの共演
Four!

 
1. Let's Cook
2. Time Rememberd
3. Just in Time
  4. Tiger Rag
5. Jersey Bounce
バーニー・ケッセル

Barney Kessel Plays Carmen

人相の悪い、じゃなくて牛相の悪い牡牛がバラの花をくわえて睨んでいる。脚元にはバーニー・ケッセルの眼鏡が…。ケッセルはいずこに?
ジャケットはひょうきんだがふざけたアルバムではないので期待しすぎないように。見たとおりの『カルメン』ジャズヴァージョン。アレンジはすべてバーニー・ケッセル本人による。9人編成のビッグコンボで、フルートやクラリネット中心の木管アンサンブル、金管&サックスのアンサンブルの2種類。この使い分けで音色に変化をもたせている。気の利いたアレンジが楽しい。
プレヴィンを迎えたリズムセクションがいいのはもちろん、ハーブ・ゲラー、バディ・コレットなど大物ホーン奏者が参加。ソロでもアンサンブルでも素晴らしい腕前を披露している。とくにゲラーのアルトは大活躍。プレヴィンの闊達なソロもいい。2曲だけ参加のフェルドマンもセンスのいいソロをとり、彩りという以上の貢献ぶりだ(かれの参加した曲はホーンがお休み)。
ケッセルはシングルトーン中心の達者なアドリブ。人数が多いからソロは短くなっているが、アレンジャーとしてのケッセルが楽しめる貴重な一枚だ。

 

Barney Kessel, guitar
Andre Previn, piano
Joe Mondragon, bass
Shelly Manne, drums
with
Ray Linn, trumpet
Buddy Collette, flute & clarinet
Herb Geller, alto sax
Victor Feldman, vibes
and others

・Recorded in 1958

Kessel Plays Carmen
ケッセル・プレイズ・カルメン

ほぼ同じメンバーで
Music to Listen to Barney Kessel By

 
1. Swingin' the Toreador
2. A Pad on the Edge of Town
3. If You Dig Me
4. Free As a Bird
5. Viva El Toro!
  6. Flowersville
7. Carmen's Cool
8. Like, There's No Place Like...
9. The Gypsy's Hip
バーニー・ケッセル

Workin' Out with the Barney Kessel Quartet

バーニー・ケッセル1961年のアルバム。ドラマーがタンバリンを叩くゴスペルタッチのブルーズ“Good Li'l Man”でアーシーに始まる。ご機嫌じゃないか。と思ったら続く超有名曲“Summertime”はアップテンポ。子守歌のはずでは…なんて思っていたらケッセルの超速アルペジオが出てきて驚いた。なんというテクニックなんだこの人は。“Spanish Scenery”はフラメンコみたいに始まるし、お次は超古い行進曲“When Johnny Comes Marching Home”(ジョニーが凱旋するとき)だ。どういう選曲やねん。
B面はルンバで始まるし(いけね、CDだった)、“My Man's Gone Now”にはコルトレーンの“My Favorite Things”みたいなフレーズが出てきて、また驚いた。ピアニストのマーヴィン・ジェンキンスが“My Funny Valentine”でフルートに持ち替えているのにも驚いた。器用な奴。最後の“Pedal Point”まで来てさらに驚いた。モード?ポリリズム?ケッセルがこういう複雑なことをやるとは!やれやれ、いったい何回驚いたかな。
というわけで実に多彩なアルバムだ。問題があるとすればリズムセクションが荒っぽいこと。やってることは充分面白いんだが、洗練された演奏が好みの人は抵抗があるかも知れない。

 

Barney Kessel, guitar
Marvin Jenkins, piano & flute
Jerry Good, bass
Stan Popper, drums

・Recorded in 1961

Workin' Out

同じレーベルで
Easy Like
イージー・ライク
To Swing Or Not to Swing
トゥ・スイング・オア・ノット
Some Like It Hot
お熱いのがお好き+2

 
1. Good Li'l Man
2. Summertime
3. Spanish Scenery
4. When Johnny Comes Marching Home
  5. New Rhumba
6. My Man's Gone Now
7. My Funny Valentine
8. Pedal Point
バーニー・ケッセル

Barney Kessel: Feeling Free

バーニー・ケッセルがバカラック(3)やサイモン&ガーファンクル(5)を採り上げたアルバム。ボビー・ハッチャーソン、エルヴィン・ジョーンズというただ者でない連中とのセッションだ。
演奏もさすがにホット。『サウンド・オヴ・サイレンス』もちっともサイレンスしてない。ズンドコズンドコ、パワフルに猛進する。自作の4曲も集中力抜群の演奏。ブルーズが得意なケッセルに新しいフィーリングが加わり、時代を感じさせる。ケッセル自身も変化しているのだが、フリーを経験してきたエルヴィンとハッチャーソンの参加が大きな要因。自由で多彩なエルヴィンのドラムスには目を見張る。ハッチャーソンのモーダルなヴァイブもスリルがあっていい。

 

Barney Kessel, guitar
Bobby Hutcherson, vibes
Chuck Domanico, bass
Elvin Jones, drums

・Recorded in 1969

Barney Kessel: Feeling Free

もっと新しい録音は
Great Guitars
Barney Kessel: Solo
Rare Performances [DVD]

 
1. Moving Up
2. Blue Grass
3. This Guy's in Love With You
  4. Blues Up, Down & All Around
5. The Sound of Silence
6. Two Note Samba
フル・ハウス

Wes Montgomery: Full House

ウェス・モンゴメリとウィントン・ケリーは『ハーフノート』とこの『フルハウス』という二大名盤を遺した。どちらもライヴだが、こちらはジョニー・グリフィンが参加している。
ウェスのワン・アンド・オンリーな神業ギターが堪能できる、かれのリーダー作中屈指の名アルバム。コードワーク、オクターヴ奏法といった技術面のすごさはもちろんだが、創造的フレーズに満ちたイマジネーション豊かなアドリブを味わうことができる。初心者でも理屈抜きにジャズの醍醐味が楽しめるだろう。
ウィントン・ケリー・トリオも最盛期にあり、ご機嫌なバックを提供。おとなしいイメージのあるジミー・コブもここでは積極的なところを聴かせる。グリフィンの熱気あふれるソロも聴きものだ。

 

Wes Montgomery, guitar
Johnny Griffin, tenor sax
Wynton Kelly, piano
Paul Chambers, bass
Jimmy Cobb, drums

・Recorded in 1962 (Live)

Wes Montgomery: Full House
フル・ハウス

Bags Meets Wes
So Much Guitar
Legends of the Jazz Guitar [DVD]

 
1. Full House
2. I've Grown Accustomed to Her Face
3. Blue 'n' Boogie
4. Cariba
5. Come Rain or Come Shine [take 2]
  6. Come Rain or Come Shine [take 1]
7. S. O. S. [take 3]
8. S. O. S. [take 2]
9. Born to Be Blue
ボス・ギター

Wes Montgomery: Boss Guitar

ウェス・モンゴメリ1963年の『ボス・ギター』はオルガンを含むトリオ編成。で、そのオルガンがメル・ラインだというのと『ベサメ・ムーチョ』が入っているのとで、ファンの間でいまだに高い人気を誇っている。メルはジミー・スミスふうオルガン一辺倒の時代に独自性を保ち得た、いわば少数派の名手。
選曲も楽しい。『酒とバラの日々』『カナダの夕陽』『そよ風とわたし』など人気スタンダードと往年のヒット曲が中心だ。ウェスはリラックスしているが、トレードマークのオクターヴ奏法をまじえて名手ぶりをたっぷり聴かせてくれる。

 

Wes Montgomery, guitar
Mel Rhyne, organ
Jimmy Cobb, drums

・Recorded in 1963

Wes Montgomery: Boss Guitar
ボス・ギター

The Incredible Jazz Guitar
インクレディブル・ジャズ・ギター
The Dynamic Duo

 
1. Besame Mucho
2. Besame Mucho [take 2]
3. Dearly Beloved
4. Days of Wine and Roses
5. The Trick Bag
  6. Canadian Sunset
7. Fried Pies
8. Fried Pies [take 1]
9. The Breeze and I
10. For Heaven's Sake
ウェス・モンゴメリー

Wes Montgomery: A Day in The Life

ウェス・モンゴメリのイージー・リスニング路線は賛否両論だった。軟化したとか、ウェスほどの名手がもったいないとか…。しかしアルバムはよく売れたし、ラジオでも耳タコなくらいよくかかっていた。好みはともかく、完成度が高かったことは今聴いても間違いない。
ドン・セベスキーのアレンジがよくできている。ウェスが主役だから適当でいいやという発想はなく、腕前を十分に発揮しているのだ。『ア・デイ・イン・ザ・ライフ』など、ビートルズがさまざまに編集処理を施した曲を、ストリングスを中心にしたオケでアコースティックに再現してしまう。見事なものである。
ウェスのソロはたしかに、曲によってはスリルがない。しかしこれは手に汗握って聴くことを想定していない。気楽に聴くための上質なジャズなのである。

 

Wes Montgomery, guitar
with Don Sebesky Orchestra

・Recorded in 1967

A Day in The Life
ア・デイ・イン・ザ・ライフ

Road Song
ロード・ソング
Tequila
テキーラ
California Dreaming
夢のカリフォルニア

 
1. A Day in the Life
2. Watch What Happens
3. When a Man Loves a Woman
4. California Nights
5. Angel
  6. Eleanor Rigby
7. Willow Weep for Me
8. Windy
9. Trust in Me
10. The Joker
 
  GUITAR 1 / 2 / [3] / 4 TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / PIANO / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL