ジャズCDレビュー
ジャス・ピアノ   アドマックス「カフェ・マキシマム」  
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PIANO

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11
TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL
 
グルーヴィ

Red Garland Trio: Groovy

ジャズ・ピアノを語るには避けて通れないアルバムのひとつ『グルーヴィ』。歴史的意義があるからではなくて演奏がいいからである。レッド・ガーランドがプレスティッジに吹き込んだ通算3作目のトリオ盤。三人とももう一度やれと言われてもできないのではないかと思えるくらいのハイレベルな演奏だ。
リフのお手本“C Jam Blues”からいきなり絶妙のスウィングで粋なブルーズを堪能させてくれる。鍵盤の上で指が軽やかに弾んでいる。そして得意のコードワーク。誰にも真似できないガーランド独自の世界がひろがる。“Willow Weep for Me”を聴くとかれの個性がよくわかる。トミフラが『Overseas』で同じ曲を演っているが、コードの扱いがかなり違う。
チェンバース、テイラーの二人にも活躍の場が与えられている。とくにチェンバースのバラッドで聴かせるソロがイマジネイティヴでいい。

 

Red Garland, piano
Paul Chambers, bass
Arthur Taylor, drums

・Recorded in 1957

Groovy
グルーヴィ
リマスター盤は
Groovy (Rmst)

この時代のレッド
A Garland of Red
Red Garland's Piano
Red Alone
Manteca
When There Are Grey Skies

 
1. C Jam Blues
2. Gone Again
3. Will You Still Be Mine?
  4. Willow Weep for Me
5. What Can I Say?
6. Hey Now
レッド・イン・ブルースビル

Red Garland: Red in Bluesville

レッド・ガーランドがサム・ジョーンズ、アーサー・テイラーと組んだトリオ盤。マイルズのクインテットでの演奏とはひと味違うブルージーな側面を聴かせる。マスターは学生時代、大名盤『グルーヴィ』をさし置いてこればっかり聴いていた。
冒頭“He's a Real Gone Guy”の三者一体となって疾走する爽快感がたまらない。得意のブロックコードを活かしながら、はずむようなリズムでウキウキさせてくれる。ポップヒットの“That's Your Red Wagon”は題名からしてシャレのつもりで入れたのだろうが、ご機嫌にスウィングするワゴンである。乗らずにいられない。
ブルーズの古典“See See Rider”や“Trouble in Mind”のどっぷりした味わいも格別。左手のゆたかな響きが全体に厚みを与え、普通のバップピアニストにはない豊穣な音世界をつむぎ出す。
サム・ジョーンズの太い音色も土臭さを感じさせて効果的。テイラーのスティックさばき、ブラシワークのうまさも味わおう。

 

Red Garland, piano
Sam Jones, bass
Arthur Taylor, drums

・Recorded in 1959

Red in Bluesville

渋い存在のアルバムいくつか
All Kinds of Weather
Moodsville, Volume 1
All Mornin' Long
Dig It!
Red Alert

これ知ってます?
アット・ザ・プレリュード

 
1. He's a Real Gone Guy
2. See See Rider
3. M Squad Theme
  4. That's Your Red Wagon
5. Trouble in Mind
6. St. Louis Blues
ソウル・ジャンクション

Red Garland: Soul Junction

レッド・ガーランド1957年のクインテット盤。15分半におよぶタイトル曲が最大の聴きものだ。開始から8分間にわたり、ガーランドがリラックスしたブルーズを延々と弾き続ける。ブロックコードやシングルトーンを自在に使い分け、ダレずもたれずよどみなく、どっぷりとガーランド・ワールドに浸らせてくれる。
ほかの曲もそうだが、 コルトレーン、バードのフロントラインは出番が短め。なかなか好演なのだが、曲によっては引き立て役という感じだ。二人のファンにはもの足りないかも知れない。ガーランドとコルトレーンの顔合わせを聴くなら主役が逆転してる『ソウルトレーン』があるのでご参考までに。

 

Red Garland, piano
Donald Byrd, trumpet
John Coltrane, tenor sax
George Joyner, bass
Arthur Taylor, drums

・Recorded in 1957

Red Garland: Soul Junction
ソウル・ジャンクション

Traneing in (Rmst)
Curtis Fuller with Red Garland

 
1. Soul Junction
2. Woody'n You
3. Birk's Works
  4. I Got it Bad (And that ain't Good)
5. Hallelujah
マーティ・ペイチ

Jazz for Relaxation

右記の三人しか表記してないからマーティ・ペイチのトリオ盤、のように見える。最初のうちはたしかにトリオだ。しかし聴き進むうちにヴァイブが加わったりギターが入ったりして、トリオじゃなくなる。バンカーはヴァイブの名手でもあるので、かれのヴァイブか。じゃあドラムス叩いてるのは誰?多重録音?ギタリストはハワード・ロバーツだという情報もあるが、さだかではない。
初出時のアルバムタイトルは“Hot Piano”だったそうで、現タイトルとはえらい違いだ。聴いてみるとHotな演奏もあればRelaxできる演奏もある。こまい話はさておき名手たちのゴキゲンな演奏が楽しめることはまちがいない。え?ジャケットがゴキゲンだって?それが理由で買っちまった人もいるけどね。

 

Marty Paich, piano
Joe Mondragon, bass
Larry Bunker, drums

・Recorded in 1956

Jazz for Relaxation

こちらも注目
Marty Paich Quartet featuring Art Pepper

 
1. Dool's Blues
2. Jump for Me
3. There'll Never be Another You
4. The Lamp is Low
  5. What's New
6. Theme from Lighthouse
7. Lullaby of the Leaves
8. I'll Remember April
アーマッド・ジャマル

Ahmad Jamal: Ahmad's Blues

アルバムタイトルの“Ahmad's Blues”はもちろんジャマルのオリジナル。しかしこの曲はレッド・ガーランド で聴いた人の方が多いのではないだろうか。マイルズのオリジナル・クインテットの録音だ。
マイルズはジャマルの「間」を活かした奏法を高く評価していて、クインテット結成にあたってかれの参加を強く望んだ。ジャマルが他人のサイドメンになるのを嫌ったため、次善の策としてガーランドが選ばれたといういきさつがある。このあたりの事情はマイルズが『自叙伝』の中でも述べている。

ジャマル独特の「間」はこのライヴ・アルバムでも十分堪能できる。ただ音の数が少ないだけでなく、あるはずの音がない、というのが特徴だ(はじめて聴く人はコケるかも)。アレンジが粋だし、リズムの扱いも多彩だし、ソロも発想がゆたか。(5)などイントロに『ラ・マルセイエーズ』のフレーズを引用して驚かせる。マイルズのレパートリーと重なる曲もあるので、 聴きくらべるのも面白い。

 

Ahmad Jamal, piano
Israel Crosby, bass
Vernel Fournier, drums

・Recorded in 1958 (Live)

Ahmad Jamal: Ahmad's Blues

ガーランドの演奏は
Workin' With the Miles Davis Quintet

マイルズの回想は
マイルス・デイビス自叙伝

 
1. Ahmad's Blues
2. It Could Happen to You
3. I Wish I Knew
4. Autumn Leaves
5. Stompin' at the Savoy
6. Cheek to Cheek
7. The Girl Next Door
8. Secret Love
  9. Squatty Roo
10. Taboo
11. Autumn in New York
12. A Gal in Calico
13. That's All
14. Should I?
15. Seleritus
16. Let's Fall in Love
アル・ヘイグ

Al Haig Trio

この録音に参加したベーシスト、ビル・クロウの話ではすべてリハーサルなしの一発録り。マイク一本での収録だったという。これらの曲を録音する前にフランスのピアニストアンリ・ルノーのプロデュースで8曲が録音された。終了後、エンジニアのジェリー・ニューマンから「俺のレーベルのためにもやってくれ」と申し出があり、追加で録音されたのがこのアルバム。クロウはアルバム二枚分のギャラがもらえるものと思ったら一枚分しかもらえなかったと言っている。
ヘイグのピアノはイマジネーションの宝庫といった感じ。美しくなめらかで、心地よいフレーズが泉のように湧きだしてくる。一応バップピアニストという位置づけになるが、白人ということもありパウエルとはだいぶテイストが異なる。

 

Al Haig, piano
Bill Crow, bass
Lee Abrams, drums

・Recorded in 1954

国内盤でも入手可能
ジャズ・ウィル・オー・ザ・ウィスプ

ビル・クロウの回想は
さよならバードランド

 

1. Autumn in New York
2. Isn't it Romantic
3. They Can't Take That Away from Me
4. Royal Garden Blues
5. Don't Blame Me (Solo)
6. Moonlight in Vermont
7. If I Should Lose You

  8. April in Paris (Solo)
9. All God's Chillun Got Rhythm
10. Body and Soul
11. Gone wih the Wind
12. My Old Flame (Solo)
13. On the Alamo
アル・ヘイグ

Al Haig Trio and Sextets

アル・ヘイグのトリオセッションひとつとセクステットふたつ。前半8曲は上記レビューで紹介した1954年のセッションと同日のもの。アンリ・ルノーのプロデュースによる。「ピリオド」というマイナーレーベルから出ていたものだ。セクステットは(9)から(12)がウォーデル・グレイとジミー・レイニーを含むもので、残る4曲はテナーがスタン・ゲッツに変わっている。
トリオの演奏については上記を見ていただくとして、セクステットが面白い。バップ花盛りの1949年に録音されているわりにはクールなのだ。テリー・スウォープは典型的バップヴォーカルを聴かせるけれども、ヘイグもゲッツもグレイも極端にはバップしていない。レイニーなんてクールそのものだ。
面白い曲名があった。(12)の“In a Pinch”。ヘイグのオリジナル曲で、ヘイグがピンチを書いたわけだ。わかるかな〜、このジョーク。

 

Al Haig, piano
with-----
Bill Crow, bass
Lee Abrams, drums
--------
Wardell Gray, tenor sax
Jimmy Raney, guitar
Tommy Potter, bass
Charlie Perry, drums
Terry Swope, vocals (9 & 10)
--------
Stan Getz, tenor sax
Jimmy Raney, guitar
Gene Ramey, bass
Charlie Perry, drums
Carlos Vidal, conga drums

・Recorded in 1949(9-16) and 1954

Al Haig Trio and Sextets

 
1. Just One of Those Things
2. Yardbird Suite
3. Taboo
4. Mighty Like a Rose
5. S'Wonderful
6. Just You, Just Me
7. The Moon was Yellow
8. 'Round Midnight
  9. Sugar Hill
10. Five Star
11. It's the Talk of the Town
12. In a Pinch
13. Skull Buster
14. Ante Room
15. Poop Deck
16. Pennies from Heaven
ケニー・ドリュー

The Kenny Drew Trio

黒人の少年と白人の少年が一緒に写っているというだけで問題になったといわれる。1956年というのは、まだそういう時代だったのだ。しかしアルバム自体は問題にもされなかった。米国ではトリオという形態に人気がなかったのだという。このアルバムを評価したのは日本。本国で入手不可能な時期に、国内盤がたやすく入手できた。SJゴールド・ディスクにも選ばれている。
ポール・チェンバース、フィリー・ジョー・ジョーンズという極上のバックを得て、ドリューが素晴らしいハードバップ・ピアノを聴かせる。非常に歯切れがいいけれども、適度にウェットなところが「日本人好み」なのかも知れない。バラッド演奏の歌のうまさもメロディスト、ドリューの特質がよくあらわれている。『星に願いを』などとくに美しい演奏だ。

 

Kenny Drew, piano
Paul Chambers, bass
Philly Joe Jones, drums

・Recorded in 1956

The Kenny Drew Trio
ケニー・ドリュー・トリオ

 

1. Caravan
2. Come Rain or Come Shine
3. Ruby, My Dear
4. Weird-O

  5. Taking a Chance on Love
6. When You Wish upon a Star
7. Blues for Nica
8. It's Only a Paper Moon
ソニー・クラーク・トリオ

Sonny Clark Trio

ソニー・クラークもケニー・ドリューと同様に日本で人気の高いピアニストだ。代表作は下記『クール・ストラッティン』ということになるが、かれのピアノをたっぷり聴きたい人にはこのトリオ盤がお奨め。『クール…』の直前の録音でベースもドラムスも上記ドリュー盤と同じ。1957年10月に収録され、わずか1年の違いでこちらはステレオになっている。
人気が高いのは『朝日のようにさわやかに』だろう。しかしこれは曲の人気だ。『四月の思い出』の静かなバラッドプレイ、『時さえ忘れて』の弾むような軽快さのほうにクラークの美点がよく出ている。フィリー・ジョーはドリュー盤での端正さとはうって変わってワイルド。この日は精神状態が違ったのか。

 

Sonny Clark, piano
Paul Chambers, bass
Philly Joe Jones, drums

・Recorded in 1957

Sonny Clark Trio
ソニー・クラーク・トリオ

Dial "S" for Sonny
ダイアル・S・フォー・ソニー
Standards

 
1. Be-Bop
2. I Didn't Know What Time it was
3. Two Bass Hit
4. Tadd's Delight
5. Softly as in a Morning Sunrise
  6. I'll Remember April
7. I Didn't Know What Time it was (alternate)
8. Two Bass Hit (alternete)
9. Tadd's Delight (alternate)
クール・ストラッティン

Sonny Clark: Cool Struttin'

『フュエゴ』のところでも書いたが、これも時代の空気がよく分かるアルバム。演奏ばかりでなくジャケットも大人気で、これを部屋に飾っているジャズファンがどれだけ多かったことか。ご承知のように日本にジャズが根づいたのはファンキー・ブームがきっかけで、曲は『モーニン』、ジャケットは『クール・ストラッティン』がシンボルだったのだ。
録音に先立って、ソニー・クラークはマクリーンに過度にファンクにならないように指示したという。たしかにマクリーンもファーマーも敢えて黒っぽい演奏をしようとはしていないようだ。ブルーズを普通にブルーズしているだけ。しかしそれでも時代の雰囲気が、つまり黒人たちの熱気と意欲が、ひしひしと伝わってくる。

 

Art Farmer, trumpet
Jackie McLean, alto sax
Sonny Clark, piano
Paul Chambers, bass
Philly Joe Jones, drums

・Recorded in 1958

Cool Struttin'
クール・ストラッティン

Sonny's Crib
ソニーズ・クリブ
Leapin' and Lopin'
リーピン&ローピン

 
1. Cool Struttin'
2. Blue Minor
3. Sippin' at Bells
  4. Deep Night
5. Royal Flush
6. Lover
 
  PIANO [1] / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10
11
TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL