ジャズCDレビュー
マイルス・デイビス   ad-max_cafe maximum  
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  MISCELLANEOUS [1] TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / BIG BAND / COMBO / VOCAL
 
You Get More Bounce with Curtis Counce!

西海岸で活躍していたベーシスト、カーティス・カウンスのリーダー作。これがカーティス・カウンス・グループとしては第2作だった。
冒頭のオリジナル“Complete”がマイルスの“The Theme”にそっくり。どっちがパクッたか知らないが、かっこいい入りである。カウンスのウォーキング・ベースがフューチャーされている。
マイルスのバンドを意識しているわけではなく、いつもながらのかれらのスタイルでリラックスした演奏を聴かせる。シェルダンがときおり凡庸になるがランド、パーキンスの出来がいい。ランドはブラウン=ローチ・クインテットの直後にあたり、自在なフレージングは相変わらず。ピアノのパーキンスはアート・ペッパーと共演していた頃で、まだ二十歳代のはず。少々ごつごつした独特のタッチで活きのいいソロをとっている。

Curtis Counce, bass
Jack Sheldon, trumpet
Harold Land, tenor sax
Carl Perkins, piano
Frank Butler, drums

・Recorded in 1956 & 57

You Get More Bounce

ファーストアルバムは
Landslide

 
1. Complete
2. How Deep is The Ocean?
3. Too Close for Comfort
4. Mean to Me
  5. Stranger in Paradise
6. Counceltation
7. Big Foot
8. Woody'n You

Peter Ind & Rufus Reid: Alone Together

ピーター・インド、ルーファス・リードのベースデュオ。“Alone together(二人きり)”のアルバム。地味すぎるのでは、と思ったら、なかなかどうして、とびきり楽しい演奏だった。
“Pick Yourself Up”で始めるあたり、全編ピッキングでいきますよという宣言なのか、バラッドの“Stardust”や“Body and Soul”でさえアルコ(=ボウイング)を使わない。徹底したものである。ピッキングで“Stardust”のメロディってのはしかし、妙にユーモラスにきこえてしまう。快速の“Cherokee”は心地よい仕上がり。ほかにもバードやジョビンの曲を採りあげたり、多彩な選曲で楽しませてくれる。

 

Peter Ind & Rufus Reid, basses

・Recorded in 1998

Alone Together

 
1. Pick Yourself Up
2. Topsy
3. Stardust
4. Almost But Maybe
5. Alone Togethet
6. Love Walked in
7. Cherokee
  8. Body and Soul
9. Quasimodo
10. Summary
11. 317 East 32nd Street
12. Fantasy on an American Folk Tune
13. Zingaro
14. Big Foot
グラッペリ/ソラール

Grappelli/ Solal: Happy Reunion

ヴァイオリンとピアノのデュオ。といってもクラシックをやってるわけではない。ステファン・グラッペリとマーシャル・ソラールの丁々発止のジャズである。録音は1980年。72歳のフィドラーとフリージャズの波をくぐり抜けたバリバリのピアノの闘士の顔合わせ。どうしたって爺ちゃんのほうが分が悪い、かと思いきや、対等にわたりあっているではないか。ありえねー!なんて爺ちゃんだ!
年齢など微塵も感じさせないフレッシュなアプローチ、衰えを知らない超絶技巧。ある時は鬼神のごとく、またある時は皮肉な美女のごとく、変幻自在な演奏を展開してみせる。手垢のついたような古い曲、ジャンゴの“Nuages”やパウエルの“Parisian Thoroughfare”などでさえ、とても新鮮に聴こえるのだ。脱帽。
ソラールのアヴァンギャルドなサポートも刺激的だ。もちろんソロも迫力満点。和声のセンス、打鍵の力強さ、クリエイティヴなフレーズの連発に圧倒される。
最後の曲は『これって即興?』というタイトル。調性感がなくて20世紀中ごろのヴァイオリンソナタを聴いているような感じ。これ、即興なのかな?

 

Stephane Grappelli, violin
Martial Solal, piano

・Recorded in 1980
OWL 013 430 2
(Universal Music France)

Happy Reunion
ハッピー・リユニオン

ペトルチアーニとのデュオ
フラミンゴ
マスターのおすすめ
Django

マーシャル・ソラールは
イン&アウト
Suite for Trio

 
1. Shine
2. Valsitude
3. Sing for Your Supper
4. God Bless the Child
5. Nuages
  6. Parisian Thoroughfare
7. Grandeur et Cadence
8. Stumbling
9. Et si l'on Improvisait?
直立猿人

Charles Mingus: Pithecanthropus Erectus

持っているけど聴かないアルバムの筆頭。昔からチャールズ・ミンガスの代表作に数えられてきているけど、これって名盤?迷盤?
表題作『直立猿人』は4つのパートからなり、進化→優越感→衰退→破滅と続いていく。フリークトーンを連発するジャッキーとモンテローズ。これは猿か、馬か。騒がしいったらありゃしない。ミンガスは直立猿人を何だと思っているんだろう。この音楽から怒りを感じとる人たちは後のメッセージ性の強い作品(『フォーバス知事の寓話』など=いや、あれはメッセージ丸出しか)の先駆けと見なそうとするのだが…。
わたしには描写音楽としかきこえない。次の『フォギー・デイ』がそうだからだ。霧の立ちこめる都会。自動車のクラクションを模したサックスと交通巡査の呼子(ガーシュウィンの旋律も霧にけむっている)。ミンガスはジャズでそういう「情景」を描き出している。『直立猿人』も想像上の猿人を音で表現してみたのである。
後半2曲は擬音なし。モンテローズがいい。デクスター・ゴードンにソニー・ロリンズを少々まぶしたような、いい味のテナーだ。ジャッキー・マクリーンのソロもスムーズなラインを聴かせる。けっこうメロウできれいなアルトである。マル・ウォルドロンのほどほどアヴァンギャルドで個性的なピアノもちゃんと楽しめる。

 

Charles Mingus, bass
Jackie McLean, alto sax
J.R. Monterose, tenor sax
Mal Waldron, piano
Willie Jones, drums

・Released in 1956

Pithecanthropus Erectus
直立猿人

メッセージ丸出しの
ミンガス・プレゼンツ・ミンガス
Mingus Presents Mingus

 
1. Pithecanthropus Erectus
2. A Foggy Day
  3. Profile of Jackie
4. Love Chant
タウンホールコンサート

Charles Mingus: Town Hall Concert

1964年4月4日、欧州ツアーで録音されたミンガス・グループの傑作ライヴ。亡くなる二ヶ月前のドルフィが聴けるという意味でも貴重な一枚である。ミンガスはさまざまなバンドを組んだが、この時期をもっとも高く評価する人がいるくらい充実した音楽が産み出されている。ミンガスはエリントンのような創作的ジャズを目指していた。ドルフィはその協力者として重要な存在だった。何種類もの楽器をあやつり、美しい音色と刺激的なフレーズでミンガスの個性におのれの個性を重ねていく。
 演奏は2曲で45分。テーマのあとメンバーのソロリレーという単純な構成ではなく、それこそエリントンなみの構築性をもった大曲になっている。ドルフィとミンガスの独創性が際立つが、ジョニー・コールズの美音と歌心、クリフォード・ジョーダンのたくましさも聴きどころ。またバイアード、ミンガス、リッチモンドのリズムセクションが唯一無二の強力さで耳を奪う。とくにリッチモンドの貢献は大きい。

1. So Long Eric
2. Praying with Eric

 

Charles Mingus, bass
Johnny Coles, trumpet
Eric Dolphy, alto sax, bass clarinet & flute
Clifford Jordan, tenor sax
Jaki Byard, piano
Dannie Richmond, drums

・Released in 1964

Town Hall Concert

Mingus at Carnegie Hall
Mingus at Antibes 60

ロン・カーター

Ron Carter: Where?
with Eric Dolphy, Mal Waldron

ひと頃LPがエリック・ドルフィ名義で出ていたことがあるが、これがオリジナル。リーダーはロン・カーターで、かれのベースとチェロがフューチャーされている。
ただこのアルバムはドルフィとマル・ウォルドロンに負うところが大きい。この個性派ふたりの参加によって面白くなっていると言っても言い過ぎでもなければ過言でもない(同じか)。 3種類の管楽器をあやつるドルフィが演奏に色彩を添加し、刺激的ソロで音楽を昂揚させていく。それに対してマルはモノトーンなピアノで深さを加えていく。素晴らしいサイドメン。
肝腎のロン・カーターはアルコ(弓弾き)が不安定。チェロのときはいっそう音程の悪さが気になる。演奏は意欲的でいいのだが…。
ジョージ・ドゥヴィヴィエとのデュエット(2)がご機嫌だ。パワフルなドゥヴィヴィエを相手に、カーターも素晴らしくスウィングしていく。『朝日のようにさわやかに』ではカーターのアルコとドルフィのバスクラが低音で曲を始める。ソロになるとドルフィがアルトに持ち替えて自在なソロを聴かせ、カーターのアルコによるソロを導き出す。ドルフィとパーシップの4小節交換も楽しい。たぶんこれがベストトラック。

 

Ron Carter, cello & bass
Eric Dolphy, alto sax, bass clarinet & flute
Mal Waldron, piano
George Duvivier, bass
Charlie Persip, drums

・Recorded in 1961

Ron Carter: Where?

この人もチェロを弾く
Sam Jones: The Soul Society

ロン・カーターは
Standard Bearers
Bass and I
Alone Together

 
1. Rally
2. Bass Duet
3. Softly, As In a Morning Sunrise
  4. Where?
5. Yes, Indeed
6. Saucer Eyes
マーク・オコナー

Mark O'Connor's Hot Swing Trio: In Full Swing
Featuring Wynton Marsalis and Jane Monheit

マーク・オコナーのホット・スウィング・トリオ2002年の録音。ウィントン・マルサリスとジェーン・モンハイトがゲスト参加している。
(5)の曲名に見るように、ステファン・グラッペリとジャンゴ・ラインハルトのホットなスウィングを再生させたもの。ジャンゴをご存知ない方はローゼンバーグ・トリオを思い起こしてもらえばそれに近い。オリジナル曲以外は古い曲が選ばれているし、オリジナルも意識的なスウィングチューンだ。
オコナーのヴァイオリンはグラッペリに負けない凄まじいほどのテクニック。重音奏法をまじえながらぐいぐいドライヴしていく。ヴィニョラのギターもジャンゴみたいにジャカジャカやってくれる。ベースもテクニシャンだし、猛烈なくらいにスウィングする。ご機嫌な連中である。
ジェーン・モンハイトの歌う『ミスティ』が美しい。無伴奏で歌い始め、オコナーのヴァイオリンがからむように入ってくるあたり、ぞくぞくするような快感を覚える。映画『カサブランカ』のテーマ(8)も美しいトラックだ。
マルサリスの参加も的を射ている。ジャズの温故知新を進めている人物だからだ。参加は3曲と少ないが、例のきれいな音色でのびのびしたソロを聴かせてくれる。

 

Mark O'Connor, violin
Frank Vignola, guitar
Jon Burr, bass
with
Wynton Marsalis, trumpet (2,3,8)
Jane Monheit, vacals (2,4,6,8)

・Recorded in 2002

In Full Swing
イン・フル・スイング

ほかには
Hot Swing!
実はジャズ専門ではない
Elysian Forest
Liberty! (1997 Television Mini-series)
リバティ!

 
1. In Full Swing
2. Honeysuckle Rose
3. Tiger Rag
4. Misty
5. Stephane and Django
  6. Fascinating Rhythm
7. 3 for All
8. As Time Goes By
9. Limehouse Blues
10. One Beautiful Evening
ジョージ・ムラツ

George Mraz & Friends

ひっくり返してムラツ・ジョージと書くと演歌歌手みたい、というしょうもない話はさておき、ジョージ・ムラーツは実力者のわりにリーダー・アルバムが少ない。これは祖国チェコのレーベル“ARTA”から出ているコンピ(ちなみにかれの本名はイルジー・ムラーツです)。右記のようにリッチー・バイラークとの“Catching Up”とカレル・ルージチカと組んだ“Going Home”から採られている。それぞれが欲しかったんだけどコンピしか手に入らなかった。

ムラーツのソロが多いトラックが選ばれている。最初の“Going Home”はもちろんドヴォルザーク。これだけカレルのピアノとのデュオで、それはそれは美しいインタープレイが聴かれる。(5)(6)(10)はカレルのオリジナルだ。カレルはオーソドックスなスタイルながらかなりの名手。リーダー作も出ている。
リッチーと組んだトリオは6曲。スタンダード(2)(9)とマイルズの曲(4)(8)、ムラさんのオリジナル(3)(7)をやっている。かっこいいベースソロはこっちのセッションのほうが楽しめる。ハイポジションでクリエイティヴなアドリブを聴かせるムラーツ。リッチーのピアノはよく走るしピーター・ドナルドのドラムスも腕前、センスとも抜群。一体感のある素晴らしいトリオだ。

 

George Mraz, bass
Richie Beirach, piano
Karel Ruzicka, piano (1,5,6,10)
Peter Donald, drums
Martin Sulc, drums (5,6,10)

・Recorded in 1992?
ARTA F1 0118

taken from...
"Catching Up" ARTA 1992, F1 0025
"Going Home" ARTA 1993, F1 0041

www.arta.cz

このあたりはどうでしょう
My Foolish Heart
ラウンド・アバウト・バルトーク
ギター&ベース
エルム
恋に恋して

 
1. Going Home
2. Beautiful Love
3. Wisteria
4. Solar
5. Never More
  6. Shiver Runes Down My Spine
7. For B. C.
8. Nardis
9. Young and Foolish
10. Coo Coo
チャーリー・ヘイデン

Charlie Haden: Land of the Sun
With Gonzalo Rubalcaba

チャーリー・ヘイデンがゴンサロ・ルバルカバと組んだ2004年リリースはラテン・リラクゼーション・アルバム。アグスティン・ララの名曲『ソラメンテ・ウナ・ヴェス』(4)なんていうオールドファン泣かせの曲もあるが、知られざる作曲家ホセ・サブレ・マロキン(メキシコ)の作品が大半を占める。素朴な、童謡や民謡を思わせる曲たち。一度聴いただけで旧知の曲のような懐かしさ、安心感を感じさせる。アレンジはすべてルバルカバが担当している。これがまたさりげなくてうまい。
メンバーは右記のように10人。しかし全員でドンジャラやっているわけではなくて、組み合わせを微妙に変えながら美しくリラックスしたジャズを展開していく。アドリブも抑制の効いたもの。ミゲル・セノンら名手がいるだけあって、耳当たりはよくても聴き応えはある。ルバルカバのタッチの美しさもよく捉えられてる。ちなみに使用ピアノはヤマハのCF IIIS。

 

Charlie Haden, bass
Gonzalo Rubalcaba, piano & Percussion
Michael Rodriguez, trumpet & flugelhorn
Miguel Zenon, alto sax
Joe Lovano, tenor sax
Oriente Lopez, flute
Larry Koonse & Lionel Loueke, guitars
Ignacio Berroa, drums & percussion
Juan de la Cruz, bongo

・Recorded in 2003
Verve/Gitanes
0602498208250

Land of the Sun
ランド・オヴ・ザ・サン

Night and the City (w. Kenny Barron)
リベレーション・ミュージック・オーケストラ

 

1. Fuiste Tu (It Was You)
2. Sueno Solo con Tu Amor (I Only Dream of
  Your Love)
3. Cancion de Cuna a Patricia (Lullaby for
  Patricia)
4. Solamente una Vez (You Belong to My Heart)
5. Nostalgia

  6. De Siempre (Forever)
7. Anoranza (Longing)
8. Cuando Te Podre Olvidar (When Will I Forget
  You)
9. Esta Tarde Vi Llover (Yesterday I Heard the
  Rain)
10. Cancion a Paola (Paola's Song)
 
  MISCELLANEOUS [1] TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / BIG BAND / COMBO / VOCAL