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ジャンゴと仲間たち

Django Reinhardt: Django et Compagnie

ジャンゴ・ラインハルト1930年代のセッションを集めたもので、いずれもサイドメンとしての参加。ジャンゴをたっぷり聴きたい人はもの足りないかも知れないが、珍しいセッションを聴けるという楽しみがある。オーケストラや歌伴のメンバーとして、弟やグラッペリと一緒に参加しているのである。
スウィング期のパリの雰囲気が横溢した懐かしく楽しい演奏ばかり。(1)〜(6)はヴァイオリン弾きがリーダーでジャンゴのソロもきちっとフューチャーされ、大編成の“ホット・クラブ”みたいだ。(7)〜(15)は歌伴。歌手はへたくそでジャンゴの出番も少ない。イヴォンヌ・ルイなどジャズというよりシャンソン。最後の2曲でようやくごきげんなスウィング・ジャズがもどってくる。

 

<Jazz in Paris 11>
Michel Warlop & his orchestra
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Nitta Rette & her hot trio
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Andre Pasdoc
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Yvonne Louis
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Micheline Day & his swing quartet
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Wal-Berg & his French Jazz

・Recorded in 1935 to 37

Django et Compagnie
ジャンゴと仲間たち

 
1. Cloud castles
2. Magic strings
3. Sweet serenade
4. Crazy strings
5. Novel pets
6. Budding dancers
7. Points roses
8. Instant d'infini
9. Mon coeur reste pres de toi
  10. Pourquoi, pourquoi?...
11. Vivre pour toi
12. Mirages (Chasing shadows)
13. Au grand large
14. Y a du soleil dans la boutique
15. Cheri, est-ce que tu m'aimes?
16. Horizons nouveaux
17. Love again
ジャンゴ・ラインハルト

マスターのお薦め

Django Reinhardt: Swing from Paris

こちらはおなじみ“ホット・クラブ”の演奏。1935年から39年にかけて録音されたSPの覆刻だ。ジャンゴとグラッペリの名コンビについては何を言うことがあろうか。たぐいまれな技巧と柔軟な発想をそなえた名手二人。幸福な出会いである。
おなじみのスタンダードを揃えたこのアルバムでも、切れのいいリズム、ひらめきに満ちたフレーズで聴き手をぐいぐい引き込んでいく。かれらこそヨーロピアン・ジャズ最初の天才たちだった。

 

<Jazz in Paris 12>
Django Reinhardt, guitar
Stephane Grappelli, violin
Joseph Reinhardt, guitar
Pierre Ferret, guitar
Louis Vola, Antonio Rovira
or Emmanuel Soudieux, bass

・Recorded in 1935 to 39

Swing from Paris

 
1. St. Louis blues
2. Limehouse blues
3. I got rhythm
4. I've found a new baby
5. It was so beautiful
6. China boy
7. Moonglow
8. It don't mean a thing
  9. Billets doux
10. Swing from Paris
11. Them there eyes
12. Three little words
13. Appel direct
14. Hungaria
15. Hungaria
スウィング39

マスターのおすすめ

Django Reinhardt: Swing 39

これも“ホット・クラブ・ドゥ・フランス”の演奏。すべて1939年の録音で、まさに最盛期である。やけに別テイクの多いアルバムだが初出音源はないという。
ローゼンバーグ・トリオが好きな人はぜひ「元祖」ジャンゴ・ラインハルトを聴いてみていただきたい。これこそジプシー・ジャズ・ギターのルーツ。アメリカン・スウィングとはひと味ちがう独特のリズムや節回しが満喫できるだろう。このころ、パリの聴衆は連日連夜かれらの演奏に熱狂していたのである。

 

<Jazz in Paris 13>
Django Reinhardt, guitar
Stephane Grappelli, violin
Joseph Reinhardt, guitar
Pierre Ferret, guitar
Emmanuel Soudieux, bass

・Recorded in 1939

Swing 39
スウィング39

 
1. Jeepers creepers
2. Jeepers creepers
3. Swing '39
4. Japanese sandman
5. I wonder where my baby is tonight
6. I wonder where my baby is tonight
7. Tea for two
8. Tea for two
9. My melancholy baby
  10. Time on my hands
11. Twelfth year
12. Twelfth year
13. My melancholy baby
14. Japanese sandman
15. Tea for two
16. I wonder where my baby is tonight
17. Hungaria
メリー・ルー・ウィリアムス

Mary Lou Williams: I Made You Love Paris

メリー・ルー・ウィリアムスはミュージシャンの間で評価の高いピアニストのようである。作曲家としても知られ、かの女の曲を採りあげるミュージシャンは少なくない。このアルバムは1954年に録音された10インチLP2枚のコンピレーション。4曲がクインテット、2曲にヴォーカルが入るがほとんどがトリオで、かの女のピアノをたっぷり味わうことができる。
いきなりアル・ジョルスンの古典的ヒット(1)が出てくるように、オールド・スタイルのピアニスト。女性ゆえかタッチは若干弱いが、きれいなフレーズの演奏を聴かせる。さすが作曲家らしいアイディアとまとまりのよさが特徴だ。刺激的なところはなく気楽に聴ける。

 

<Jazz in Paris 14>
Mary Lou williams, piano
Buddy Banks, bass
Kansas Field, Jacques David
or Jean-Louis Viale, drums
Nelson Williams, trumpet
Ray Lawrence, tenor sax
Beryl Briden, vocals (3 & 8)

・Recorded in 1954

I Made You Love Paris

これもおすすめ
Impressions of Mary Lou

 
1. Avalon
2. Scratchin' in the gravel
3. Rock me
4. I made you love Paris
5. Nancy is in love with the colonel
6. Swingin' for the guys
7. Club Francais blues
8. Freight train blues
9. Memories of you
10. Leg'n Lou
  11. Mary Lou blues
12. Between the devil and the deep blue sea
13. There's a small hotel
14. En ce temps-la
15. Lover
16. Carioca
17. Nicole
18. Tire tire l'aiguille
19. Autumn in New York
ギター・コンセプションズ

Elek Bacsik: Guitar Conceptions

エレク・バクシクは1926年ブダペスト生まれ。音楽院でヴァイオリンを学んだ後、独学でギターをマスターしたという。ジプシーふうではあるがジャンゴとは似ていない。バップに魅せられ、タル・ファーロウに憧れたという経歴がその理由だろう。
曲目は若干のスタンダードと《大物たち》のオリジナルで固められている。なじみの曲ばかりのせいかバクシクの個性がよくわかる。シングルトーン中心にぐいぐい骨太に押していく奏法はたしかにタルの影響だ。そこにハンガリーの血が混じり、独特のカラーを産み出しているのが面白い。こんなギタリスト、聴いたことがない。
かれにはもう一枚同趣向のアルバム『ヌアージュ』がある。

 

<Jazz in Paris 15>
Elek Bacsik, guitar
Maurice Vander, organ (2, 6 & 9)
Guy Pedersen, bass
Daniel Humair, drums
Pepito Riestria, percussion

・Recorded in 1963

Guitar Conceptions

Elek Bacsik: Nuages
タルといえば
The Swinging Guitar

 
1. Conception
2. Tenderly
3. Work song
4. Over the rainbow
5. Loin du Bresil
6. La saison des pluies
  7. Three to get ready
8. The midnight sun will never set
9. Gemini
10. So what
11. Goodbye
12. Room 608
ルネ・トーマ Rene Thomas: The Real Cat

ルネ・トーマは「わたしが最初に影響を受けたミュージシャンはジャンゴ・ラインハルトだ」と言っている。ヨーロッパのジャズ・ギタリストの典型みたいなことを言っているわけだが、トーマも上記バクシク同様、ジャンゴには似ていない。かれの場合、むしろアメリカっぽいといった方がいい。
このアルバムはルネ・ユートルジェと組んだLPにEPでリリースされた8曲を加えたもの。おなじみの名曲を中心としたメニューでリラックスした演奏を繰り広げている。中音域を活かした流れるようなスムースなラインはジミー・レイニーの影響を示すものだ。ときに本人じゃないかと思うくらい似ているが、実に快適。アップテンポの曲がとくによい。
ユートルジェのピアノは例のごとく少々うわずったような個性的なソロ。EP覆刻のほうのローランド・ロンショーは知らないピアニストだったが、まずは不満のない腕前。テナー奏者も二人ともなかなか達者で、ソロは短いがうまく彩りを添えている。
 

<Jazz in Paris 16>
Rene Thomas, guitar
Andre Ross, tenor sax
Rene urtreger, piano
Benoit Quersin or Jean-Marie Ingrand, bass
Jean-Louis Viale, drums

・Recorded in 1954 (1-8)
--------
Rene Thomas, guitar
Serge Monville, tenor sax
Roland Ronchaud, piano
Benoit Quersin, bass
Jose Bourguignon, drums

・Recorded in 1956 (9-16)

The Real Cat
ザ・リアル・キャット

Meeting Mister Thomas

 
1. L'imbecile
2. How about you?
3. All the things you are
4. Relaxin' at the Grand Balcon
5. Continental
6. There will never be another you
7. Lover man
8. If I had you
  9. Shine
10. My old flame
11. Goodnight, wherever you are
12. Easy to love
13. The real cat
14. Someone to watch over me
15. Get happy
16. A night in Tunisia
トゥーツ・シールマンス

Toots Thielemans: Blues pour Flirter

ハモニカおじさんトゥーツ・シールマンスがまだ「普通の」ギタリストだった時代の録音。いいですね〜、こういうのんびりリラックスしたジャズも。選曲もいいし、恋人とflirter(べたべた)しながら聴くにはぴったり。ときおり鼻歌もきこえるし、十八番の“Honeysuckle Rose”では口笛とギターのユニゾンという得意技もちゃんと披露。サービスも忘れてません。

 

<Jazz in Paris 17>
Toots Thielemans, guitar
Georges Arvanitas, piano
Roland Lobligeois, bass
Philippe Combelle, drums

・Recorded in 1961

Blues pour Flirter
おしゃべりブルース

 
1. Winter in Madrid
2. Willow weep for me
3. Satin doll
4. Bag's groove
5. We'll be together again
6. Hot toddy
  7. Try a little tenderness
8. Talk to me
9. Le trottoir
10. Honeysuckle rose
11. Flirt
バデイ・バンクス

Buddy Banks: Jazz de Chambre / Bobby Jaspar

バディ・バンクスのクァルテットによる8曲は10インチLPで出ていたもの。のこる4曲はEP覆刻で、1956年録音のボビー・ジャスパー・クァルテット。
バンクスの録音はロイ・ヘインズが参加している。4曲だけだが小粋なブラシ・ワークが楽しめるし、ソロも聴ける。ドローの訥々としたタッチのピアノもいい。聴いていてラス・フリーマンを思い出した。全体にお洒落な印象。テンポもミディアム系ばかりで落ち着いており、リラックスしたひとときが過ごせる。
ジャスパーはここではフルートのみ。ピアニストとしてブロッサム・ディアリーが参加している。録音当時ジャスパーとブロッサムは夫婦だった。すぐに別れてしまったので共演はこの4曲だけらしい。芸能ネタはさておき、演奏はどれもおとなしい。ピアニストがぱっとしないせいだろうか。
ブロッサムについては次項ブルー・スターズもご覧あれ。

 

<Jazz in Paris 18>
Jimmy Gourley, guitar
Bob Dorough, piano
Buddy Banks, bass
Roy Haynes, drums

・Recorded in 1954 (1-8)
--------
Bobby Jaspar, flute
Blossom Dearie, piano
Benoit Quersin, bass
Christian Garros, drums

・Recorded in 1956 (9-12)

Jazz de Chambre

ジャスパーはこれも
Club St-Germain

 
1. A night in Tunisia
2. Almost like being in love
3. Bag's groove
4. Yesterdays
5. I love you
6. Line for Lyons
  7. You go to my head
8. Buddy Banks blues
9. Old devil moon
10.Autumn in New York
11.Flamingo
12.There will never be another you
ブルー・スターズ Les Blue Stars / Henri Salvador

かの有名なスウィングル・シンガーズの前身はダブル・シックス・オブ・パリ。さらにその前身がこのブルー・スターズなのだった。メンバーを見るとクリスチーヌ・ルグラン(ミシェルの妹)やミミ・ペランなど見覚えのある名前がある。ウォード・スウィングルはダブル・シックスからの参加だったからいない。そのかわりというわけではないが、最初の4曲にブロッサム・ディアリーが参加している。かの女はのちにVerve盤でフランス語を披露してるから、このころに覚えたのかも知れない。
やってることはジャズレコードの器楽ソロに歌詞をつけて歌うというヴォーカライズ(スキャットとは別物なのでよろしく)。ランバート、ヘンドリックス&ロスとおなじである。人数が多くてフランス語で歌ってるというところがちがう。
ベイシーやグッドマンのレパートリーが快速フランス語ヴォーカライズになるとこうも面白いものかと驚くだろう。少々荒っぽいところがまたスリリングである。
併録はボリス・ヴィアンのプロデュースによるアンリ・サルバドールのギター弾き語り。こっちはほんとにスキャットだ。これも荒っぽいというかひょうきんというか…。フランスを代表するエンターテイナー、若き日のひとこまである。
 

<Jazz in Paris 19>
-Les Blue Stars(1-4)
Blossom Dearie, Christine Legrand,
Nadine Young, Jeannine de Waleyne,
Fats Sadi, Christian Chevalier
Roger Guerin & Jean Mercadier
and orchestra
--------
Les Blue Stars(5-16)
Mimi Perrin, Nadine Young, Claudine Barge,
Jean Liesse, Henri Tallourd & Jean Mercadier
and orchestra
--------
Henri Salvador, guitar & vocals
Pierre Michelot, bass
Jean-Baptiste Reilles, drums

・Recorded in 1956 & 1957

Pardon My English
パリジャン・スキャット

ダブル・シックスは
Les Double Six

 
1. Jumpin' at the Woodside
2. C'est la vie
3. Broadway at Basin Street
4. Grapevine
5. I'll remember april
6. Smooth one
7. All of a sudden my heart sings
8. Small talk
9. I'm lost without you tonight
10. Move
  11. Did you close your eyes (When we kissed)
12. Bernie's tune
13. Don't be that way
14. Please be kind
15. Stardust
16. Promises and lies
17. Salvador plays the blues
18. Don't blame me
19. Stompin' at the Savoy
ハロルド・ニコラス Harold Nicholas / June Richmond / Andy Bey

ヴォーカル・コンピレーション。 ハロルド・ニコラス、ジューン・リッチモンド・ウィズ・クインシー・ジョーンズ・オーケストラ、そしてアンディ・ベイとベイ・シスターズ。ニコラスのセッションはメンバー不明だが、他はケニー・クラーク、ケニー・ドーハム、ビリー・バイアースなどの名手が参加している。
ニコラスがなかなかお洒落。この人は当時パリで弟とダンサーとして活動していた。マリガン・バンドで渡仏していたビル・クロウがかれとの出会いを書いているので参考までに。さて歌だが、ジャズ・スタンダードもいいがフランス語まじりで歌うシャルル・トレネの曲(2)がいい。アップテンポの(7)はちょっと違和感が…。
リッチモンドは4曲しかない。クインシーのアレンジがさすがで、ノリのいい仕上がりになっている。この人の録音は現在他に手に入らない。
アンディ・ベイとベイシスターズはハーモニーがウリのグループ。歌詞のないヴォカリーズで、かなり技巧的なところを聴かせる。
 

<Jazz in Paris 20>
Harold Nicholas, vocals
and orchestra
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June Richmond, vocals
and Quincy Jones Orchestra
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Andy Bey and the Bey Sisters, vocals
and quintet

・Recorded in 1957 & 1959

Chanteurs-Chanteuses

アンディ・ベイはこれも
Andy Bey & the Bey Sisters

 
-Harold Nicholas
1. On the sunny side of the street
2. Que reste-t-il de nos amours?
3. St. Louis blues
4. That old black magic
5. Teach me tonight
6. Smoke gets in your eyes
7. Over the rainbow
8. I only have eyes for you
  -June Richmond
9. I gotta right to sing the blues
10. Sleep
11. Everybody's doin' it now
12. Between the devil and the deep blue sea
-Andy Bey
13. Scoubidou
14. Smooth sailin'