ジャズCDレビュー
ジャス・ピアノ   アドマックス「カフェ・マキシマム」  
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PIANO

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11
TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL
 
ウィントン・ケリー

Wynton Kelly: Piano

フィリー・ジョーが遅刻してきたために半数がドラムレストリオの演奏になったというアルバム。しかしこのウィントン・ケリー、ケニー・バレル、ポール・チェンバースというトリオは素晴らしい。ケリーのシンプルでノリのいいソロが際立ち、バレルのギターワークも冴えている。アップテンポもバラッドもあるが、4曲とも叙情的な美しさに満ちた演奏だ。“Don't Explain”はとくに美しく、流れるようなフレーズが印象的。ウォーレン・バーンハートの録音を聴くまでは、このトリオが一番のお気に入りだった。
フィリー・ジョーが入ったクァルテットの演奏(1〜4)は若干テンションが高い。なかでは人気曲“Whisper Not”が昔から評判の高い名演だ。アレンジもいいし、各メンバーのソロフレーズが魅力的なのも評価が高い理由だろう。ロシア民謡『黒い瞳』では民謡音階が独特の雰囲気をもったソロを導きだし、ロマンチックでなかなか面白い仕上がりになっている。

 

Wynton Kelly, piano
Kenny Burrell, guitar
Paul Chambers, bass
Philly Joe Jones, drums (1-4)

・Recorded in 1958

Wynton Kelly: Piano
Wynton Kelly: Piano [XRCD]
ウィスパー・ノット

 

1. Whisper Not
2. Action
3. Dark Eyes
4. Dark Eyes [take 2]

 

5. Strong Man
6. Ill Wind
7. Don't Explain
8. You Can't Get Away

ケリー・ブルー

Wynton Kelly Trio & Sextet: Kelly Blue

ウィントン・ケリーのファンキー・ジャズ代表作。ちょうどマイルズのグループに参加したばかりの頃で、フレッシュな演奏が気持いい。つき合っているのがナット・アダレイ、ベニー・ゴルソン、ボビー・ジャスパーなので、ファンキーとはいってもソフトな仕上がりになっている。ジャズ喫茶の定盤だったそうだが、マスターはその時代に間に合わなかった。
セクステットは“Kelly Blue”と“Keep it Moving”の2曲のみ。ゴルソンのソフトなテナーとジャスパー(ベルギー産)のフルートがさわやか。アダレイもケリーのピアノもノリがよく、人気があったのも無理はないと思う。
トリオは若干地味な印象だ。ほかのトリオ盤のようなきらきらした感じがしない。高音域の使用が抑えられ、ブロックコードが多用されているからだろう。ちょっとレッド・ガーランドっぽかったりもする。しかし厚みのあるウィントン・ケリーってのも悪くない。マスターの好みからすればこういうアプローチはかっこいい。

ジャズ・メッセンジャーズのフロントライン(モーガン&ショーター)と組んだクインテット盤“Kelly Great”(右記)も要注目。

 

Wynton Kelly, piano
Nat Adderley, cornet
Benny Golson, tenor sax
Bobby Jaspar, flute
Paul Chambers, bass
Jimmy Cobb, drums

・Recorded in 1959

Kelly Blue
Kelly Blue [XRCD]
ケリー・ブルー

Kelly Great
ケリー・グレイト

 
1. Kelly Blue
2. Softly, As in a Morning Sunrise
3. Do Nothin' Till You Hear from Me
4. On Green Dolphin Street
  5. Willow Weep for Me
6. Keep it Moving [take 4]
7. Keep it Moving [take 3]
8. Old Clothes
ケリー・アット・ミッドナイト

Wynton Kelly: Kelly at Midnite

ウィントン・ケリーのトリオ・ジャズ最高峰はこれだ。ドラマーがいつものジミー・コブじゃなくてフィリー・ジョー・ジョーンズに替わっており、かれの積極的なアプローチがトリオのテンションをワンランク引き上げている。ただ音が大きいだけじゃないんだな。ケリーのシンプルなピアノを鼓舞する(シャレじゃなくて)絶妙のオカズの数々(ほんとにシャレじゃなくて)。4バースやソロでも粋なところを聴かせ、やっぱただ者ではなかったな〜と感心させられる。
鼓舞された(しつこいか)ケリーも弾むような軽快なソロを展開。チェンバースもブンブン力強くベースをうならせ、三者一体となったグルーヴ感たっぷりのひとときを楽しませてくれる。

 

Wynton Kelly, piano
Paul Chambers, bass
Philly Joe Jones, drums

・Recorded in 1960

Kelly at Midnite
ケリー・アット・ミッドナイト

 
1. Temperance
2. Weird Lullaby
3. On Stage
  4. Skatin'
5. Pot Luck
ウィントン・ケリー:枯葉 Wynton Kelly!

ウィントン・ケリーのトリオで最も人気のある一枚。たぶん『枯葉』が入っているからだろう。ほかにも有名スタンダードがあるし、全体の雰囲気も上記『ミッドナイト』に較べたらずいぶんリラックスしている。
(4)の『飾りのついた四輪馬車』は『枯葉』同様マイルズのレパートリー。(6)のオリジナル『サッシー』というのはサラ・ヴォーンのこと。ケリーはかの女の伴奏ピアニストだった。チャーミングにスウィングする楽しいナンバー。
そこそこヴァリエーションがあるのだが、マスターには少々もの足りない。ドラマーがおとなしいのもあるが、肝腎のケリーがミスタッチをしでかすし、楽想がふっと萎える瞬間があったり、安心して聴いていられない。

 

Wynton Kelly, piano
Paul Chambers or Sam Jones, bass
Jimmy Cobb, drums

・Recorded in 1961

Wynton Kelly!
枯葉

これも枯葉
Full View
フル・ヴュー

 
1. Come Rain or Come Shine
2. Make the Man Love Me
3. Autumn Leaves
4. Surrey with the Fringe on Top
  5. Joe's Avenue
6. Sassy
7. Love I've Found You
8. Gone with the Wind
ウィントン・ケリー

Smokin' at the Half Note
Wynton Kelly Trio with Wes Montgomery

ギターの神さまウェス・モンゴメリーを迎えたウィントン・ケリー・トリオ1965年の録音。ニューヨークのクラブ‘ハーフノート’のライヴ(1)(2)とスタジオ録音の組み合わせだ。冒頭13分近い“No Blues”でノックアウトされなかったら、あなた神経が太すぎます。
ウェスのファンにとってもかれの白熱のライヴが聴ける貴重な一枚だろう。テクニックの嵐&イマジネーションの泉って感じの怒濤のギター。オクターヴ奏法もシングルトーンも自在に駆使して圧倒的なアドリブを展開していく。もう脱帽するしかない。
ウィントン・ケリーも熱い。テクニシャンというほどの人ではないのだが、一心不乱に鍵盤を叩きつづけて豊穣なソロを産み出していくさまは感動的だ。
スタジオ録音はさすがにライヴよりリラックスしている。それでも気を入れて聴くと肩が凝るくらいのテンションの高さだ。刺激しあってるな〜ってのが手に取るようにわかる。このコンビでたくさん録音しといて欲しかった。

 

Wynton Kelly, piano
Wes Montgomery, guitar
Paul Chambers, bass
Jimmy Cobb, drums

・Recorded in 1965 (Live)

Smokin' at the Half Note
ハーフノート
ハーフノート Vol.2

こちらもぜひ
Full House

 
1. No Blues
2. If You Could See Me Now
3. Unit 7
  4. Four on Six
5. What's New
トミー・フラナガン Tommy Flanagan: Overseas

ベーシック・コレクションとはこういうアルバムを言うのだろう。名演にして典型。名盤請負人として多くのアルバムに参加しているトミー・フラナガンが、まだ若造だったエルヴィン・ジョーンズを加えたトリオで主役を張っている。脇役のトミフラしか知らない人にはこの積極性は意外かも知れない。バップピアノに徹しているからだ。年齢を重ねてからの叙情味たっぷりの演奏ともちがい、けっこうドライ。
コルトレーンと組む前のエルヴィンがフレッシュ。ことにブラシワークのうまさには驚かされる。素晴らしい集中力とテクニックでトミフラをプッシュしつづける。

 

Tommy Flanagan, piano
Wilbur Little, bass
Elvin Jones, drums

・Recorded in 1957

Tommy Flanagan: Overseas

Tommy Flanagan Trio
トミー・フラナガン・トリオ

 
1. Relaxin' at Camarillo
2. Chelsea Bridge
3. Eclypso
4. Beat's Up
5. Skal Brothers
6. Little Rock
  7. Verdandi
8. Delarna
9. Willow Weep for Me
10. Delarna [Take 2]
11. Verdandi [Take 2]
12. Willow Weep for Me [Take 1]
レイ・ブライアント・トリオ

Ray Bryant Trio

これほどビギナーがコロッと気に入ってしまうアルバムもめずらしい。魔力の秘密は冒頭の『黄金の耳飾り』のロマ(ジプシー)ふう旋律にある。ペギー・リー若き日のヒット曲だが、そんなこと知らなくてもたいていの人がハマる。かの『ツィゴイネルヴァイゼン』中間部分のメランコリックな旋律に似ているんである。その旋律に導かれたソロもとうぜん哀しみを含んだものであり、レイ・ブライアントの美しいタッチがじみじみ心に沁みるという具合だ。
ジョン・ルイスがロマ系ギタリスト、ジャンゴ・ラインハルトの死を悼んで書いた名作『ジャンゴ』も収められており、ロマンチックなジャズピアノが好きな人にはたまらないだろう。(2)や(6)の失恋スタンダードもそれはそれは美しい。

 

Ray Bryant, piano
Ike Isaacs, bass
Specs Wright, drums

・Recorded in 1957
Prestige P-7098
OJCCD-793-2

Ray Bryant Trio
レイ・ブライアント・トリオ

コン・アルマ
レイ・ブライアント・プレイズ
Alone with the Blues

 
1. Golden Earrings
2. Angel Eyes
3. Blues Changes
4. Splittin'
  5. Django
6. The Thrill is Gone
7. Daahoud
8. Sonar
レイ・ブライアント:モントリュー Ray Bryant: Montreux '77

レイ・ブライアントのソロ・ライヴ。1977年のモントリュー・ジャズ・フェスティヴァルに出演して大評判を取ったときのものだ。ブライアントはじつはブルーズの名手であり、オールドタイマーみたいにたくましい左手のラインで音楽をがっちり支えていく「ソロのうまい」ピアニストでもある。このアルバムはそういうブライアントの魅力を再認識させた一枚だった。
エリントンの『A列車で行こう』で始まり同じエリントンの『昔はよかったね』で終わる心憎いプログラム。昔を偲ぶような懐かしの名曲で構成され、黒人霊歌『時には母のない子のように』(カルメン・マキじゃありませんぜ、おじさん!)もある。みずから曲目をアナウンスしながらリラックスした演奏を繰り広げていくブライアント。ちょっと客席が遠いが、聴衆が静かに聴き入っているのがわかる。

 

Ray Bryant, piano

・Recorded in 1977 (Live)
Pablo Live 2308-201
OJCCD-371-2

Ray Bryant: Montreux '77

Tommy Flanagan 3: Montreux '77
Joe Pass: Montreux '77
Oscar Peterson Jam: Montreux '77
Count Basie Jam: Montreux '77
Ella and Tommy: Montreux '77

 
1. Take the "A" Train
2. Georgia on My Mind
3. Jungle Town Jubilee
4. If I Could Just Make It to Heaven
5. Django
  6. Blues No.6
7. Satin Doll
8. Sometimes I Feel Like a Motherless Child
9. St. Louis Blues
10. Things Ain't What They Used to Be
エロール・ガーナー:ミスティ Erroll Garner: The Original Misty

エロール・ガーナー(1921-77)の代表作『ミスティ』はASCAPから「過去10年間で最も演奏されたスタンダード」として表彰された。1980年代のことだ。ガーナー自身の演奏が発表されたのは1954年なので、この曲がいかに息が長く、人気も高かったかが判るというもの。もちろん今でもジャズの人気曲のひとつだ。
1921年6月15日ピッツバーグの生まれ。ピアノは独学だったというが、素晴らしいテクニックをもち、ビハインド・ザ・ビートという独自の奏法を編み出したことで知られる。まぁ一般には「『ミスティ』を書いた男」で通っている。
このアルバムは1954年7月27日にシカゴで録音されたもの。『ミスティ』オリジナル・ヴァージョンを収録しており、そもそもどんなイメージの曲だったのかが判る。録音時はタイトルがなかったそうで、発売にあたって曲の雰囲気を表す題名として“Misty”が選ばれたのだった。たしかに一語で見事に言い表している。
エリントン(9)やカントリー(6)、有名スタンダードの数々を揃えた親しみやすい選曲。走っても歌ってもほどほどにリラックスしたガーナー・ワールドが聴き手を暖かく包み込む。楽しめるのは『ミスティ』だけじゃない。

 

Erroll Garner, piano
Wyatt Ruther, bass
Eugene Heard, drums

・Redorded in 1954
Mercury Records
834 910-2

♪ Misty

The Original Misty

ミスティ
コンサート・バイ・ザ・シー

Misty(14種類の『ミスティ』)
Sarah Vaughan: Misty
The Complete Ella in Berlin

 
1. Misty
2. Rosalie
3. I've Got the World On a String
4. 7-11 Jump
5. Don't Worry 'Bout Me
6. You Are My Sunshine
7. Part Time Blues
  8. All of a Sudden
9. In a Mellow Tone
10. There's a Small Hotel
11. I Wanna Be a Rug Cutter
12. Exactly Like You
13. Oh, Lady Be Good
 
  PIANO 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / [9] / 10
11
TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL