ジャズCDレビュー
ジャス・ピアノ   アドマックス「カフェ・マキシマム」  
ワールド・ミュージック クラシックCD ブックレビュー ジャズのトップページへ


PIANO

1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / [10]
11
TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL
 
ハンプトン・ホーズ

Hampton Hawes: The Trio, Vol.1

ハンプトン・ホーズ初期の代表作。みずからチャーリー・パーカーの影響を受けたというバップ・ピアニストの、フレッシュな演奏が楽しめる。何故バド・パウエルじゃないのかって?パウエルだってパーカーの影響を受けていたんですよ。ホーズもフレーズやハーモニーを直接パーカーに接することで学びとり、自分のスタイルを築き上げていった。パウエルのなめらかさに対し、かれはちょっとゴツゴツしたタッチが特徴。ブルーズをやってもスタンダードをやっても、ドライなリハーモナイズでぐいぐい力強く音楽を進めていく。「太い」イメージがあるのは中音域を多用するのと左手の働きのせいだろう。ずしっとした聴き応えだ。
このトリオの魅力はレッド・ミッチェルにも多くを負っている。かれのたくましいトーンは当時西海岸で高く評価されていた。まさに引っぱりだこのベーシストだったのだ。かれのソロも見事にハードバップしている。

 

Hampton Hawes, piano
Red Mitchell, bass
Chuck Thompson, drums

・Recorded in 1955
Contemporary C-3505
OJC20 316-2

Hampton Hawes Trio, Vol.1
ザ・トリオ Vol.1

Trio, Vol.1 (20 Bit Mastering)
Trio, Vol.1 (XRCD)

 

1. I Got Rhythm
2. What Is This Thing Called Love
3. Blues the Most
4. So in Love
5. Feelin' Fine

 

6. Hamp's Blues
7. Easy Living
8. All the Things You Are
9. These Foolish Things
10. Carioca

ハンプトン・ホーズ

This is Hampton Hawes: The Trio, Vol.2

ハンプトン・ホーズのトリオ第2作。メンバーは第1作とまったく同じ。洗練されたハーモニー感覚でエリントンやパーカーの曲、自作のブルーズやロマンチックなスタンダードをトットコトットコこなしていくご機嫌なアルバムだ。下記Vol.3と合わせてどれも甲乙つけがたいできばえだから、収録曲で選んでも間違いないだろう。
マスターの趣味でいうと“'Round Midnight”の入ってるVol.2が面白い。言わずと知れたセロニアス・モンクの名曲だ。たいていのピアニストはこれをモンクより美しくやってしまうのだが、ホーズはモンクのエキセントリックな面を再現しようとしているようだ。ミステリアスでなかなかいい。
レッド・ミッチェルのコクのあるベースが楽しめるのもメリット。白人でこういうテイストの奏者はなかなかいない。

 

Hampton Hawes, piano
Red Mitchell, bass
Chuck Thompson, drums

・Recorded in 1955 & 56

Trio, Vol.2
ザ・トリオ Vol.2

バード・ソング
Blues the Most

 
1. You and the Night and the Music
2. Stella by Starlight
3. Blues for Jacque
4. Yesterdays
5. Steeplechase
  6. 'Round Midnight
7. Just Squeeze Me
8. Autumn in New York
9. Section Blues
ハンプトン・ホーズ Everybody Likes Hampton Hawes: The Trio, Vol.3

ワニも気に入るハンプトン・ホーズ。トリオ・シリーズ最後の“The Trio, Vol.3”も捨てがたい。だから捨てない(笑)。
第2集は3つのセッションの寄せ集めだったが、これはすべて56年1月25日のセッション。3人とも絶好調で、ワニならずともウキウキすること間違いなし。しかしマスターが好きなのはガーシュウィンのバラッド“Embraceable You”だ。こんなふうに口説きたいものである。甘ったるいセリフは言わず、ちょっとひねった一言でハッとさせるテクニック。すり寄らないやさしさ。かっこいいいー。
バラッドといえばソロで聴かせる“Polka Dots and Moonbeams”もドライなロマンチシズムが粋だ。バッパーのバラッドらしい。

 

Hampton Hawes, piano
Red Mitchell, bass
Chuck Thompson, drums

・Recorded in 1956

Trio, Vol.3
ザ・トリオ Vol.3

Trio, Vol.3 (20 Bit Mastering)

 
1. Somebody Loves Me
2. The Sermon
3. Embraceable You
4. I Remember You
5. A Night in Tunisia
  6. Lover, Come Back To Me
7. Polka Dots and Moonbeams
8. Billy Boy
9. Body and Soul
10. Cookin' the Blues
ザ・サーモン Hampton Hawes: The Sermon

1958年11月にリロイ・ヴィネガー、スタン・リーヴィという名手揃いのトリオ編成で録音。しかし29年にわたってお蔵入りしたままで、ホーズの死後10年してようやくリリースされたという不運なアルバムだ。ジミー・スミスに同名アルバムがあるが、内容はニグロ・スピリチュアルズ(黒人霊歌)が中心で、グラント・グリーンの人気盤“Feelin' the Spirit”を思い出す。曲目も4曲が共通する。
全体のイメージは思ったより軽快で明るい。あえて黒っぽさを出そうという意識も感じられない。ファンキー・ブーム初期という時代背景を考えると意外な気もするが、それがかれのスタンスだったのだろう。演奏はホーズのバップ・ピアニストぶりがよくあらわれたもので、曲によってブルージーな感覚が自然とにじみ出してくる。ヴィネガーとリーヴィのサポートも軽妙で、素材がスピリチュアルというだけのこと。むしろ時代を超えて楽しめるアプローチと言えるだろう。

 

Hampton Hawes, piano
Leroy Vinnegar, bass
Stan Levey, drums

・Recorded in 1958

The Sermon

オールナイト・セッション
For Real!
Four!

 
1. Down By the Riverside
2. Just a Closer Walk With Thee
3. Swing Low, Sweet Chariot
4. Nobody Knows the Trouble I've Seen
  5. When the Roll Is Called Up Yonder
6. Go Down Moses
7. Joshua Fit the Battle of Jericho
8. Blues N/C
ハンプトン・ホーズ

Hampton Hawes: The Green Leaves of Summer

ジャケット写真がさわやかなので、よく飾っていた覚えがある。演奏もさわやかなので、よく聴いていた覚えがある。ハンプトン・ホーズはこのころタッチがなめらかになっており、『ザ・トリオ』時代より一般に受け入れられやすくなっていた。
当時ブラフォー(Brothers Four)で大ヒットしていた『アラモの砦』の主題歌(2)が美しい。このドミートリ・ティオムキンの名曲はホーズの十八番(おはこ)だったそうで、さすが手なれた曲の自在さが味わえる。
アーヴィング・バーリン(6)も旋律の美しさではひけをとらない。これと(5)などはホーズのスタンダード演奏が円熟の域に入ってきたことを示す好例だ。
そしてマイルズ(1)やロリンズ(4)の曲で聴かせる軽快さ。洗練のブルーズ。なんてかっこいいんだろう。

 

Hampton Hawes, piano
Monk Montgomery, bass
Steve Ellington, drums

・Recorded in 1964
Contemporary S7614
OJCCD-476-2

The Green Leaves of Summer

The Seance
Blues for Bud

 
1. Vierd Blues
2. The Green Leaves of Summer
3. Ill Wind
4. St. Thomas
  5. Secret Love
6. Blue Skies
7. The More I See You
8. G. K. Blues
ハンプトン・ホーズ Hampton Hawes Trio: Here and Now

当時のヒット曲と有名スタンダードを集めた1965年録音。懐かしくていけない。ジュリー・アンドリュースが空から降りてきそうな『チム・チム・チェリー』(7)。同じくミュージカルからしっとりしたイントロをもつ『ピーポー』(6)。全然ボサノバしてない『イパネマの娘』(3)。こういうのを聴きながらおじさんは少年時代を思い出す。
聴きやすい演奏だがヴォイシングは平凡ではない。ホーズはバップ・ピアニストであることを忘れていないのだ。それどころか曲によってはモーダルなアプローチさえ見せる。かれのアドリブは進化しているのだった。
ベーシストはビル・エヴァンス・トリオのチャック・イスラエル。かれにとってもモードはお手のもの。クールなソロを聴かせてくれる。これも収穫。

 

Hampton Hawes, piano
Chuck Israels, bass
Donald Bailey, drums

・Recorded in 1965
Contemporary S7616
OJCCD-178-2

Here and Now

At the Piano
I'm All Smiles
High in the Sky

 
1. Fly Me To the Moon
2. What Kind of Fool Am I?
3. The Girl from Ipanema
4. Rhonda
  5. Dear Heart
6. People
7. Chim Chim Cher-ee
8. The Days of Wine and Roses
アフマド・ジャマル Ahmad Jamal at the Pershing: But Not for Me

アーマッド・ジャマル1958年ライヴ。もとはアーゴから出ていたもので、ジャマルの通算3枚目のリーダーアルバムだった。別項で書いたようにマイルズはジャマルの演奏を高く評価していたが、かれが一般に知られるようになったのはこのアルバムからだったといわれる。
かれのトリオの特徴はラムゼイ・ルイスみたいな一体となって弾むリズム感。ことにクロスビーのドライヴするベースの牽引力が素晴らしく、ジャマルは音楽の正確さをかれに任せてしまったかのように自在なフェイクを交え、音の遊びを繰り広げていく。よほど息が合っていなければできない芸当だ。

 

Ahmad Jamal, piano
Israel Crosby, bass
Vernel Fournier, drums

・Recorded in 1958 (Live)
MCA/Chess Records
CHD-9108

Ahmad Jamal: But Not for Me
バット・ノット・フォー・ミー

 
1. But Not for Me
2. Surrey With the Fringe on Top
3. Moonlight in Vermont
4. Music, Music, Music
  5. There Is No Greater Love
6. Poinciana
7. Woody'n You
8. What's New
ケニー・ドリュー Kenny Drew Trio: Dark beauty

ケニー・ドリューは欧州で息を吹き返した。中でもデンマークのレーベル、スティープルチェイス(障害物競走?)への一連の録音はいずれも質が高く、この時期をかれの最盛期と見てもいいのではないだろうか。当時相方をつとめていたのはニールス=ヘニング・エルステッド・ペデルセン(NHOP)。元気なドリューを聴くのも嬉しかったが、NHOPの抜群のテクニックと意表をつくフレージングにも驚かされた。ピッチも米国人ベーシストがかすむほど正確であり、ヨーロッパの底力なのかと思わされた。ドリューももはやかつてのバップ・ピアニストではなく、モダンなアプローチは新鮮そのもの。とにかくかっこいいのである。このトリオ盤はアルバート・ヒースの若々しいドラムスも効果的。かれの送りつづけるパルスがどれだけドリューを刺激していることだろう。ロックっぽいリズムのはまり具合はやはり若いから?

 

Kenny Drew, piano
Niels-Henning Orsted Pedersen, bass
Albert "Tootie" Heath, drums

・Recorded in 1974
Steeplechase
SCCD 31016

Kenny Drew Trio: Dark beauty
ダーク・ビューティ

Kenny Drew Duo
Everything I Love

 
1. Run Away
2. Dark Beauty
3. Summer Night
4. All Blues
5. A Felicidade
6. It Could Happen to You
  7. Love Letters
8. Silk Bossa
9. Blues Inn
10. In Your Own Sweet Way
11. A Stranger in Paradise
ジョン・ヒックス John Hicks: Nightwind
An Erroll Garner Songbook

ジョン・ヒックスによるエロール・ガーナー・ソングブック。デヴィッド・マレイと共演したりベティ・カーターの伴奏をつとめたりヴァーサタイルなところをみせるヒックスだが、このトリオ盤はオーソドックスにまとめられている。自作の(1)を前奏曲にして、ガーナー珠玉の10作品が演奏される。ガーナーの代名詞『ミスティ』は軽快なスウィングナンバー。オリジナルとはだいぶ雰囲気が違うが、この曲のカヴァーはたいていテンポが速い。ヒックスのピアノは力強くぐいぐい聴き手を引っ張っていく。ムーディーというよりエモーショナルと言ったほうがいい。ほかの曲もたいていパワフルな仕上がりで、同じヒックスのトリオでもこれは重厚なほうに属するといえるだろう。BGMにしたい人はほかの盤をどうぞ。

 

John Hicks, piano
Dwayne Dolphin, bass
Cecil Brooks III, drums

・ Recorded in 1997
HighNote Records HCD 7035

John Hicks: Nightwind

クライ・ミー・ア・リヴァー
ソリッド
Impressions of Mary Lou

 
1. Tribute to EG
2. Misty
3. Paris Cries
4. Paris Lover
5. Nightwind
6. Left Bank Swing
  7. Passing Through
8. Something Happens
9. Solitaire
10. It Gets Better Everytime
11. Dreamy
 
  PIANO 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / [10]
11
TRUMPET / TROMBONE / WOODWINDS / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL