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ケニー・ドーハム   アドマックス「カフェ・マキシマム」  
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ケニー・ドーハム

Kenny Dorham: At the Cafe Bohemia (Complete)

『カフェ・ボヘミア』といえばケニー・ドーハムの傑作ライヴアルバムとして有名。これは同日の演奏17トラックがCD2枚に収められた《コンプリート盤》だ。1956年5月31日の録音。24ビットリマスタリング。
1956年はマイルズのクインテットが人気の絶頂にあり、かのマラソンセッションを録音した年にあたる。友人のケニー・ドーハムは前年にジャズ・メッセンジャーズを辞め、フリーランスで活動を開始していた。独立後最初の大きな成果が『ジャズ・プロフェッツ』であり、当アルバムであった。メッセンジャーズで名演をのこした同じ「カフェ・ボヘミア」での録音というのも面白いではないか。
ドーハムについてよく言われるのがリリシズム。マイルズやブラウニーだってリリシズムはあるのに何故なのか。おそらくやわらかな音色とおだやかなフレーズのことを言うのだろう。このアルバムでも『ニューヨークの秋』なんかで聴かせる演奏はドーハムの叙情的表現のうまさを証明している。
しかしかれはダテにメッセンジャーズにいたのではない。ハードバップ先導者の一人でもあったのだ。音色はやわらかいが立派なバッパー。中音域を主体にしてイマジネーションゆたかなフレーズを繰り出し、傾聴に値するソロを展開していく。
メンバーが充実しているのも聴きどころ。サム・ジョーンズのパワフルなベース、アーサー・エッジヒルの軽やかなドラムス、ボビー・ティモンズのファンクなピアノが楽しめる。若きケニー・バレルがスムースなギターワークを聴かせるのも収穫だ。そして通好みのJR・モンテローズ。
そういえばモンテローズが疾走する“Hill's Edge”はマイルズの“Tune Up”そのまんま。これってパクリ?

Kenny Dorham, trumpet
J.R. Monterose, tenor sax
Kenny Burrell, guitar
Bobby Timmons, piano
Sam Jones, bass
Arthur Edgehill, drums

・Recorded in 1956 (2CDs)


At the Cafe Bohemia
コンプリート・カフェ・ボヘミア

JM時代のドーハム
カフェ・ボヘミアのJM
こちらも同時期の名演奏
ザ・ジャズ・プロフェッツ

モンテローズのアルバム
J.R.モンテローズ

 
<CD 1>
1. K.D.'s Blues [Alternate Take]
2. Autumn in New York
3. Monaco [Alternate Take]
4. N.Y. Theme
5. K.D.'s Blues
6. Hill's Edge
7. A Night in Tunisia
8. Who Cares? [Alternate Take]
9. Royal Roost
  <CD 2>
1. Mexico City
2. 'Round About Midnight
3. Monaco
4. Who Cares?
5. My Heart Stood Still
6. Riffin'
7. Mexico City [Alternate Take]
8. The Prophet
ケニー・ドーハム

Kenny Dorham: Quiet Kenny

ケニー・ドーハムの大人気アルバム『クワイエット・ケニー』。しかし、マスターは人気作と代表作は必ずしも一致しないと思っている。力作と代表作も一致しないことが多いが…。ドーハムの場合も同じで、かれの代表作は上記『カフェ・ボヘミア』もしくは『ジャズ・プロフェッツ』なのである。このアルバムでかれの魅力が100%味わえるとは思えない。ピュッ!(←ファンから石が飛んできた音)
とはいえたいへん聴きやすいアルバムではある。少々こもり気味のソフトな音色でおだやかに歌っていくケニー。哀愁漂うバラッド。抑制の効いたバップナンバー。なめらかなフレージングが心地よい。そしてトミー・フラナガンの滋味あふれるピアノ。かれが参加したこの時代のアルバムは「名盤」と呼ばれるものばかりだ。

 

Kenny Dorham, trumpet
Tommy Flanagan, piano
Paul Chambers, bass
Arthur Taylor, drums

・Recorded in 1959

Quiet Kenny
リマスター盤は
Quiet Kenny (Rmst)
国内盤は
静かなるケニー

 
1. Lotus Blossom
2. My Ideal
3. Blue Friday
4. Alone Together
  5. Blue Spring Shuffle
6. I Had The Craziest Dream
7. Old Folks
8. Mack The Knife
クリフォード・ブラウン

Brown and Roach Incorporated

クリフォード・ブラウンとマックス・ローチ。かれらのエマーシー録音の中で一二を争うアルバム。もう一枚は“Study in Brown”だ。理由はブラウニーの出来映え。同時期の録音の中でもとくに集中力が高い。テクニックが空回りせず、華々しいフレージングが空疎に響かない。どの曲でもひらめきに満ちた素晴らしいソロが聴かれるのだ。バラッドも適度な緊張感をもって美しく歌われている。(2)の“Ghost of a chance”の情感のある演奏を聴いてみていただきたい。
ハロルド・ランドもテンションの高い疾走するソロを聴かせる。わたしは60年代のランドのほうが好きだが、ハードバップの典型みたいなこの時代のかれもよい。パウエルのピアノは他の盤にくらべるとアイデア不足の感があり、アップテンポの曲では少々うわずった演奏になっている。ただバラッドでの表情豊かな演奏はセンスのよさを感じさせる。
好みからいうと、ローチのソロが長すぎるのが当盤の難点。かれのテクニックは最近のドラマーとは同列には論じられない。迫力満点で叩きまくるが、マシンのような正確さはないのだ。正確ならいいというわけではないのだが、これといったひらめきもなしにドカドカやられるとうるさい。

 

Clifford Brown, trumpet
Harold Land, tenor sax
Richie Powell, piano
George Morrow, bass
Max Roach, drums

・Recorded in 1954

Brown and Roach, Inc.
国内盤は別テイク入り
ブラウン・ローチ・インコーポレイテッド

このライヴがすごい!
The Best Of Max Roach & Clifford Brown in Concert
国内盤では
イン・コンサート〔コンプリート〕

 
1. Sweet Clifford
2. I Don't Stand a Ghost of a Chance With You
3. Stompin' at the Savoy
4. I'll String Along With You
  5. Mildama
6. Darn That Dream
7. I Get a Kick Out of You
スタディ・イン・ブラウン

Clifford Brown and Max Roach: Study in Brown

享年26歳、自動車事故で夭逝した天才トランペッターが遺した最良の遺産のひとつ。ブラウニーはマイルズがオリジナルクインテットで絶大な影響力を持ち始める直前に亡くなってしまった。マイルズとの最大の違いは陰りのなさ。明朗快活。抜群のテクニックを活かして、とにかく楽しそうに吹きまくる。魅力的なフレーズがいくらでも出てくるといった感じ。
テナーのハロルド・ランドも豪快によく歌う。リッチー・パウエルも快調でアイディアに満ちたソロを聴かせる。(5)の中近東ふうのメロディーラインが面白い。御大マックス・ローチの多彩な技にも興奮させられる。曲によってはすさまじいテクニックを披瀝しているが力まかせに叩いているのではない。メロディアスで変化のある演奏なので聴き応えがある。さすが名ドラマーである。
アレンジの工夫もこのアルバムの魅力。当盤にはバラッドがないが単調さが感じられないのはそのせいでもある。米国先住民の名のついた“Cherokee”はインディアンふうのリズムで始まり、痛快に走り抜ける。“Take the A Train”は列車が発車するところから速度を上げていく様子、次の駅に停車する様子が音で表現されている。ユーモラスかつお洒落な仕上がり。これがアルバム最後に置かれているのも気の利いたアイディアである。

 

Clifford Brown, trumpet
Harold Land, tenor sax
Richie Powell, piano
George Morrow, bass
Max Roach, drums

・Recorded in 1955

Study in Brown
スタディ・イン・ブラウン

おクラ入り別テイクのCD化
More Study in Brown
同上国内盤
モア・スタディ・イン・ブラウン
これも人気盤だ
Clifford Brown With Strings
ウィズ・ストリングス

 
1. Cherokee
2. Jacqui
3. Swingin'
4. Land's End
5. George's Dilemma
  6. Sandu
7. Gerkin for Perkin
8. If I Love Again
9. Take the "A" Train
ブラウン・アンド・ローチ

Clifford Brown and Max Roach

1954年のハリウッド録音と1955年のニューヨーク録音。クリフォード・ブラウンの出来映えが上記2枚には劣るものの、他のメンバーは好調だし曲目も魅力的だ。バド・パウエル(リッチーの兄)の『パリジャン・ソロフェア』は自動車の行き交うパリの雑踏を描写した面白いアレンジ。『スタディ・イン・ブラウン』の『A列車で行こう』に通じるものがある。ブラウニー自作の名曲『ダホウド』『ジョイ・スプリング』、デューク・ジョーダンが自分の名前を織り込んだ『ジョードゥ』など、おなじみの曲がたっぷり聴ける。
マックス・ローチが張り切りすぎていないのがいい。バックのときはおとなしく、ソロのときは上品に、それでいて並はずれたテクニックとセンスのよさをちゃんと発揮している。ピアノのパウエルは総じて落ち着いたソロ。トリオ演奏の(8)が美しい。ハロルド・ランドが明るく自在なメロディを繰り出してくるのは他の盤と同じ。ブラウニーは55年録音のほうが集中力がある。かれの魅力であるおおらかさが味わえる。といっても3トラックしかないんだな、これが。

 

Clifford Brown, trumpet
Harold Land, tenor sax
Richie Powell, piano
George Morrow, bass
Max Roach, drums

・Recorded in 1954 & 55 (6,7,9)

Clifford Brown & Max Roach
ブラウン・アンド・ローチ

これもぜひ
A Night at Birdland

 
1. Delilah
2. Parisian Thoroughfare
3. Daahoud
4. Joy Spring
5. Jordu
6. The Blues Walk
  7. What Am I Here for?
8. These Foolish Things
9. The Blues Walk [Alternate take]
10. Daahoud [Alternate take]
11. Joy Spring [Alternate take]
ブラウン&ローチ

Clifford Brown and Max Roach at Basin Street

ハロルド・ランドの代わりにソニー・ロリンズが入ったブラウン&ローチ・クインテット。トラック数が多いのはトチったテイクまで入れてあるから。
アレンジに凝ったものが多いので解説を見たら、リッチー・パウエルとタッド・ダメロンが分担していた。(5)などパウエルがチェレスタを弾く。ただアレンジ倒れのしょうもない演奏はないのでご安心を。
ブラウンの溌剌としたソロが楽しい。バラッドからミディアム、アップまで、卓越した技巧を活かしてよく歌う。ただ同時期のマイルズやチェット・ベイカー、ケニー・ドーハムなどと較べると一本調子に聴こえる。陰翳に乏しいのだ。いい奴だったんだろうなとは思うが…。幸せに屈託なく育った人間の限界?それとも聴き手が素直じゃないから?
ソニー・ロリンズはさすがにうまい。テクニックにもアドリブの発想にも好調ぶりがうかがえる。ときどき借りてきた猫状態になるが、リーダーじゃないのだから良しとしよう。

 

Clifford Brown, trumpet
Sonny Rollins, tenor sax
Richie Powell, piano
George Morrow, bass
Max Roach, drums

・Recorded in 1956

At Basin Street [Expanded]
アット・ベイズン・ストリート

ローチ&ロリンズは
Max Roach Plus Four
マックス・ローチ・プラス・フォー
Sonny Rollins Plus Four
Work Time, etc.

 
1. What Is This Thing Called Love?
2. Love Is a Many Splendored Thing
3. I'll Remember April
4. Powell's Prances
5. Time
6. The Scene Is Crean
7. Gertrude's Bounce
8. Step Lightly (Junior's Arrival)
  9. Flossie Lou
10. What Is This Thing Called Love? [Alt. take]
11. Love Is a Many Splendored Thing [Breakdown]
12. Love Is a Many Splendored Thing [Alt. take]
13. I'll Remember April [Breakdown]
14. I'll Remember April [Alt. take]
15. Flossie Lou [Alt. take]
サイドワインダー

Lee Morgan: The Sidewinder

ジャズを聴き始めの高校生の頃、ある同級生の兄(大学生)が『サイドワインダー』はジャズではないと断言していた。真に受けた。決して『サイドワインダー』は聴くまいと若きマスターは心に誓ったんである。思えばどちらも青かった。今聴けばジャズ以外の何ものでもない。
このアルバムを断罪するのがかっこいいという風潮がたしかにあったのだ。4ビートではないというたった一つの理由で「通」たちはリー・モーガンの試みを認めなかった。大人気に背を向けて4ビートにこだわる「通」たちに惑わされた初心者たちは、あわれな被害者だったかも知れない。
“Sidewinder”というのは砂漠に棲むヘビの名前であり、当時の最新鋭空対空ミサイルの名前でもあった。軽いロックリズムのこの曲はどっちをイメージしていたんだろう。今さら多少気恥ずかしい気もするが、けっこう気持のいいジャズロックである。リー・モーガンもジョー・ヘンダーソンものびのびしたソロを聴かせてくれる。

 

Lee Morgan, trumpet
Joe Henderson, tenor sax
Barry Harris, piano
Bob Cranshaw, bass
Billy Higgins, drums

・Recorded in 1963
Blue Note Records
7243 4 95332 2 6

Lee Morgan: The Sidewinder
ザ・サイドワインダー

超ブルーノート入門

 
1. The Sidewinder
2. Totem Pole
3. Gary's Notebook
  4. Boy, What a Night
5. Hocus-Pocus
6. Totem Pole [Alt. take]
ランプローラー

Lee Morgan: The Rumproller

わたしはコレでレタリングの面白さに目覚めました…なんちゃって。マスターがデザインの自学自習をやり始めたときお手本にしたのがジャズLPで、タイプフェイスをうまく使ったこの手のアルバムはとくにあこがれだったのだ。

『サイドワインダー』から2年後、メンバーも半数が同じで雰囲気も似ている。タイトル曲『ランプローラー』はソフトなジャズロックだ。『デザート・ムーンライト』はあの『月の砂漠』をベースにしたモーガンのオリジナル。『エクリプソ』はソニー・ロリンズが出てきそうなカリプソ。美しいバラッド(5)をはさんでショーターの快速チューンが二つというぐあい。変化があって飽きませんな〜。
リー・モーガンの快調ぶりは相変わらず。ショーターの曲をやるジョー・ヘンダーソンが、マジカルな感じがないのが面白い。力強くストレートで、気持のいい軽さをもったテナーがかれの特徴。ロニー・マシューズも個性的でいい。

 

Lee Morgan, trumpet
Joe Henderson, tenor sax
Ronnie Mathews, piano
Victor Sproles, bass
Billy Higgins, drums

・Recorded in 1965
Blue Note Records
7243 5 21229 2 9

The Rumproller
ザ・ランプローラー

Candy
Caramba!
Live at the Lighthouse

 
1. The Rumproller
2. Desert Moonlight
3. Eclipso
  4. Edda
5. The Lady
6. Venus di Mildrew [Bonus track]
 
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