ジャズCDレビュー
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VOCAL 1 / 2 / [3] / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10
11
TRUMPET / TROMBONE / WOODWONDS / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO
 

ダブル・シックス

Les Double Six

ダブル・シックス・オヴ・パリ(ル・ドゥブル・シス)の2in1アルバム。オリジナルのLPを知っている人はとまどうかも。もとのLPのジャケットデザインがみごとに合体しているからだ。これはうまいアイディア。
このヴォーカルチームは女声2男声4からなる6人編成。前身はブルースターズで、このあと発展的に解消してスウィングル・シンガーズとして再編成される。顔ぶれを見るとウォード・スウィングル、クリスティアーヌ・ルグランらがいる。のちのスウィングル・シンガーズのメンバーである。
やっていることはブルースターズの延長。ベイシーやクインシーのレコードのインストに歌詞をつけて歌うというものだ。フランス語の歌詞はミミ・ペランが担当。みずからフィル・ウッズ(3&4)、スタン・ゲッツ(10)、コルトレーン(12)などのパートを歌っている。ルグランはアート・ファーマー(3)やハービー・マン(4)などの高音を歌い、低音のスウィングルはジェリー・マリガン(15)の役目だ。どれもこれもあきれるうまさ。お洒落でひょうきん。ハーモニーと個人技の両方が楽しめる。
最後の『ウォーキン』はLPにはなかったもので、クインシー・ジョーンズの『私の考えるジャズ』のヴァージョン。10分を超えるあの演奏をそのまんまヴォーカライズしている。ポール・チェンバースのベースソロを含めて、である。
伴奏陣もケニー・クラーク、ジョルジュ・アルヴァニタスらの名手ぞろいで極上のサポート。ちらっとソロも聴かせる。

 

Les Double Six, vocals
Art Simmons, piano
Elek Bacsik, guitar
Eddy Louiss, vibes
Michel Gaudry or Pierre Michelot, bass
Daniel Humair or Kenny Clarke, drums
and others

・Recorded in 1959 - 62

Les Double Six

 
1. For Lena and Lennie
2. Rat Race
3. Stockholm Sweetnin'
4. Boos' Bloos
5. Doodlin'
6. Meet Benny Bailey
7. Evening in Paris
8. Count 'Em
9. Tickle Toe
10. Early Autumn
  11. Sweets
12. Naima
13. Westwood Walk
14. Night in Tunisia
15. A Ballad
16. Scrapple from the Apple
17. Boplicity
18. Moanin'
19. Fascinating Rhythm
20. Walkin'
アニー・ロス

King Pleasure Sings/ Annie Ross Sings

アニー・ロスの出世作『トゥイステッド』(13)が聴ける。ウォーデル・グレイの演奏にかの女みずから歌詞をつけて歌ったもので、ロスの才女ぶりが発揮された名品。かの女は女優の卵として米国在住中にこれを吹き込み、一躍有望新人歌手として脚光を浴びることになった。シュールでユーモアたっぷりの歌詞が面白い。『ファーマーズ・マーケット』(14)は同様にアート・ファーマーのソロをヴォーカライズしたもので、こちらもお奨めだ。録音は1952年。
アルバムの大半12曲を占めるキング・プレジャーは複数のセッションからなる。録音は1952年から54年。パーカーやジェイムス・ムーディが素材になっており、趣向はアニーと同じ。メンバーにジョン・ヘンドリックス、デイヴ・ランバートが入っているのが目をひく。のちにアニーとLH&R(ランバート、ヘンドリックス&ロス)を組むことになる二人だ。(9)にはブロッサム・ディアリーの名前もある。かの女ものちにブルースターズで同じ試みをしているので、キング・プレジャーのバンドはヴォーカライズの学校だったんじゃないかとさえ思える。
バックの演奏もうまい。ジョン・ルイス、ケニークラーク、J.J.ジョンソン、ポール・チェンバースなどが参加しているのだ。クインシー・ジョーンズがアレンジしているものもあるし、アニーのセッションにはアート・ブレイキーがいる。なんと贅沢!

 

<Track 1 to 12>
King Pleasure, vocals
J.J. Johnson & Kai Winding, trombones
Cecil Payne, baritone sax
John Lewis or Jimmy Jones, piao
Percy Heath or Paul Chambers, bass
Kenny Clarke or Joe Harris, drums
Blossom Dearie, vocals
Jon Hendricks, vocal
The Dave Lambert Singers
and others
--------
<Track 13 to 16>
Annie Ross, vocals
Teacho Wiltshire or George Wallington, piano
Ram Ramirez, organ
Percy Heath, bass
Art Blakey, drums

・Recorded in 1952 - 54

♪ Twisted

King Pleasure Sings/Annie Ross Sings

キング・プレジャーのアルバム
Golden Days

 
1. Red Top
2. Jumpin' With Symphony Sid
3. Sometimes I'm Happy
4. This Is Always
5. What Can I Say (After I Say I'm Sorry)?
6. Don't Get Scared
7. Parker's Mood
8. I'm Gone
  9. I'm in the Mood for Love
10. Exclamation Blues
11. You're Crying
12. Funk Junction
13. Twisted
14. Farmer's Market
15. The Time Was Right
16. Annie's Lament
ランバート、ヘンドリックス&ロス

Lambert, Hendricks & Ross: Sing a Song of Basie

ランバート、ヘンドリックス&ロス。大評判グループの代表盤である。タイトルどおりカウント・ベイシーのレコードをヴォーカライズしており、歌詞はすべてジョン・ヘンドリックスによる。無理やり韻を踏み、意味を無視してでも語呂を合わせた難解(というかシュール)な歌詞。早口すぎて聴きとれないが、全曲ブックレットに掲載されているので興味のある方はぜひ。ジャズ界のジェイムス・ジョイスと呼ばれたヘンドリックスの文才が確認できる。
伴奏もベイシーのリズムセクションというのが面白い。ピアノはナット・ピアースだが、かれはベイシーの物まねが得意なピアニスト。わざわざ呼んできたのだろう。管楽器パートだけが人間の声に置き換わったベイシーバンド、という趣向だ。
どれも面白いがたとえば(3)、フランク・フォスターとフランク・ウェスのテナーデュエットをロスとヘンドリックスが巧みに歌いこなす。バック・クレイトンのトランペットソロ(7)を歌うロスもすごい。女声ひとりだからどうしてもトランペット担当になってしまうが、音域の広さを活かして軽々と歌い、伸びのいいハイノートを連発してくる。男声ふたりのユーモラスな歌唱にもご注目を。

同じ録音が別ジャケットでインパルスから出ている。曲目は下記の(1)から(10)まで。ヴァーヴ盤はかつてのABCパラマウント盤のジャケット(左写真)を使用したもので、ベイシーとは関係のない3曲がオマケ。(11)はウディ・ハーマンのレパートリー。

 

Dave Lambert, Jon Hendricks,
Annie Ross, vocals
Nat Pierce, piano
Freddie Green, guitar
Eddie Jones, bass
Sonny Payne, drums
and others

・Recorded in 1955 & 57

Sing a Song of Basie
シング・ア・ソング・オブ・ベイシー

インパルス盤は
シング・ア・ソング・オブ・ベイシー

 

1. Everyday
2. It's Sand, Man!
3. Two for the Blues
4. One O'Clock Jump
5. Little Pony
6. Down for Double
7. Fiesta in Blue

  8. Down for the Count
9. Blues Backstage
10. Avenue C
11. Four Brothers
12. Cloudburst
13. Standin' on the Corner
ランバート、ヘンドリックス&ロス

Sing Along with Basie
Joe Williams/ Dave Lambert/ Jon Hendricks/ Annie Ross

ベイシーのレコードのカヴァーで売ったランバート、ヘンドリックス&ロスが、ほかならぬベイシー本人のバンドと共演したアルバム。1950年代終わり頃の録音と思われ、当時のバンドシンガー、ジョー・ウィリアムスが(2)などに参加している。LH&Rのすごさに圧倒されているように感じるのは気のせい?
曲は当然ベイシーのレパートリーばかり。豪快にスウィングしていく(1)や(5)はさすがホンモノ。楽しげなセッションの様子が伝わってきて聴いているほうもうきうきしてしまう。マーシャル・ロイヤルなどバンドメンバーのソロもある。
ジャズ界のもっともホットなグループと呼ばれただけのことはあるテクニック満開のヴォーカル。しかし走るだけではない。(10)のしっとりした雰囲気は上記アルバムにはなかったもので新鮮味がある。

 

Dave Lambert, Jon Hendricks
& Annie Ross, vocals
Joe Williams, vocals
Count Basie & his orchestra

・Recording dates unknown

シング・アロング・ウィズ・ベイシー

トニー・ベネット盤との2in1もある
Count Basie and Friends

 
1. Jumpin' at the Woodside
2. Goin' to Chicago Blues
3. Tickle Toe
4. Let Me See
5. Every Tub
  6. Shorty George
7. Rusty Dusty Blues
8. The King
9. Swingin' the Blues
10. Lil' Darlin'
ランバート、ヘンドリックス&ロス

The Hottest New Group in Jazz

ランバート、ヘンドリックス&ロスは大ブレイクののちコロンビアに移籍し、年に1枚のペースで3枚のアルバムをのこした。その後ロスが英国に戻ったためベヴァンを後がまに据えて活動を続けたが、やはりこの3人がいい。
このCDはその3枚のLPと未発表テイクを含む全39曲を収めた2枚組。長らく廃盤だったアルバムを含む、ファンにはうれしい企画だ。
1959年の“The Hottest New Group...”は有名なアルバムで、ロスの『トゥイステッド』再演やマイルズ/エヴァンス版『サマータイム』を含む。バックはアイク・アイザックス・トリオとハリー・エディソン。ドライヴ感あふれる名盤だ。
1960年録音の“Sing Ellington”は題名どおりエリントンを歌ったもの。シックな仕上がりのせいかあまり注目されなかったけれど、選曲がいいし、埋もれさせておくのは惜しい。エリントンならではのハーモニーが人声で表現される面白さを味わいたい。じっくり楽しむタイプのものだ。
“High Flying”にはコルトレーンやホレス・シルヴァーのほか、『ファーマーズ・マーケット』再演が含まれる。『新ABCの歌』のユーモアには脱帽。
ボーナストラックはポニー・ポインデクスターやロン・カーターの参加したセッション。ジャズの代表的名曲が次々とあらわれて楽しい。コンセプトの違う録音が一緒くたになってしまったため統一感がないのは致し方ない。そこは我慢。

 

Dave Lambert, Jon Hendricks
& Annie Ross, vocals
Gildo Mahones, piano
Ike Isaacs, Ron Carter, bass
Jimmy Wormsworth, Walter Bolden, drums
Harry Edison, trumpet
Pony Poindexter, alto sax
and others

・Recorded in 1959 - 62

The Hottest New Group in Jazz

ベヴァンに代わってから
Jazz Casual: Sing and Swing
Havin' a Ball at the Village Gate

 
<The Hottest New Group in Jazz>
1. Charleston Alley
2. Moanin'
3. Twisted
4. Bijou
5. Cloudburst
6. Centerpiece
7. Gimme That Wine
8. Sermonette
9. Summertime
10. Everybody's Boppin'
<Sing Ellington>
1. Cottontail
2. All to Soon
3. Happy Anatomy
4. Rocks in My Bed
5. Main Stem
6. I Don't know What Kind of Blues I've Got
7. Things Ain't What They Used to Be
8. Midnight Indigo
9. What Am I Here for?
10. In a Mellow Tone
11. Caravan
  <High Flying>
1. Come on Home
2. The New A.B.C.
3. Farmer's Market
4. Cookin' at the Continental
5. With Malice Toward None
6. Hi-Fly
7. Home Cookin'
8. Halloween Spooks
9. Popity Pop
10. Blue
11. Mr. P. C.

<Bonus tracks>
1. Walkin'
2. This Here
3. Swingin' Till the Girls Come Again
4. Twist City
5. Just a Little Bit of Twist
6. A Night In Tunisia
7. A Night In Tunisia [Alternate take]
スウィングル・シンガーズ

MJQ with スウィングル・シンガーズ:ヴァンドーム

モダンジャズ・クァルテットとスウィングル・シンガーズというあつらえたような組み合わせ(あつらえたんですけどね、もちろん)。『ジャズ・セバスチャン・バッハ』で一世を風靡したスウィングル・シンガーズとバッハを敬愛するジョン・ルイスのコンボが、バロック音楽とルイスのオリジナル曲(1)(3)(6)(7)をやっている。
(2)は英国のヘンリー・パーセルのオペラ『ディドーとエネアス』の美しいアリア。カルタゴの女王ディドーが去っていく恋人エネアスを涙のうちに見送る『わたしが土の下に横たわるとき』。原曲はもちろんソロだが、美しいハーモニーで哀しみの旋律をていねいに歌っていく。ルグランのソプラノが冴え、ミルト・ジャクソンのヴァイブも情感たっぷり。
バッハの『六声のリチェルカーレ』が面白い。『音楽の捧げ物』に含まれる曲で、楽器指定がないためさまざまな編成で演奏される。バロック多声音楽の典型。これをヴォカリーズとピアノ、ヴァイブでやっているわけだ。
ジョン・ルイスの作品ではバロック音楽の様式を活かしたフーガがよく書き込まれていて楽しめる。よくスウィングするし、ヴォカリーズにからむヴァイブのセンスのよさに感心する。

 

The Modern Jazz Quartet with
The Swingle Singers

・Recorded in 1966

ヴァンドーム
ヴァンドーム[限定盤]

こちらも
ジャズ・セバスチャン・バッハ1
ジャズ・セバスチャン・バッハ2

 
1. Little David's Fugue
2. When I Am Laid In Earth (Dido's Lament)
3. Vendome
4. Ricercare a 6
  5. Air on G String
6. Alexander's Fugue
7. Three Windows
 
  VOCAL 1 / 2 / [3] / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / 9 / 10
11
TRUMPET / TROMBONE / WOODWONDS / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO