ジャズCDレビュー
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TRUMPET / TROMBONE / WOODWONDS / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO
 

マーク・マーフィー

Mark Murphy: Rah!

マーク・マーフィーがおなじみのジャズ・ナンバーを豪快に歌い飛ばしてくれるかれの代表盤。バックはサックスのいないビッグバンド(アーニー・ウィルキンス編曲・指揮)だ。よく伸びる声でぐいぐい男っぽく歌う、最近聴かれないタイプの歌手。…というか、マーフィーが豪快だったのは60年代までだったか。
豪快といっても雑なわけでも下手なわけでもなくて、マット・デニスの名曲『エンジェル・アイズ』の「行き届いた」表現には脱帽。マイルズの『マイルストーンズ』のスリル(歌詞をつけて歌っている)にも脱帽。コルトレーンでおなじみの『わたしのお気に入り』やアニー・ロスの十八番『トゥイステッド』までやっていてどれもご機嫌。あっという間に38分が終わってしまう。

 

Mark Murphy, vocals
Blue Mitchell, trumpet
Joe Wilder, trumpet
Jimmy Cleveland, trombone
Bill Evans or Wynton Kelly, piano
Barry Galbraith, guitar
Art Davis, bass
Jimmy Cobb, drums
and others

・Recorded in 1961

Mark Murphy: Rah!

That's How I Love the Blues

 
1. Angel Eyes
2. On Green Dolphin Street
3. Stoppin' the Clock
4. Spring Can Really Hang You up the Most
5. No Tears for Me
6. Out of This World
  7. Milestones
8. My Favorite Things
9. Doodlin'
10. Li'l Darlin'
11. Twisted

Devil May Care: Songs by Teri Thornton

半ば伝説めいた存在になってしまったテリ・ソーントンの、若き日の歌声が聴ける貴重なアルバム。リズムセクションはウィントン・ケリー・トリオ+フレディ・グリーン、ホーンセクションにはクラーク・テリーが加わっている。豪華!
サラ・ヴォーンが好きな人なら気に入るだろう。巧みなフェイクをまじえてなかなかの技巧派・本格派のシンガーである。余裕もあるし、安心して聴いていられるタイプ。キャノンボール・アダレイが「エラ・フィッツジェラルド以来の最高の歌声」と讃えたという話が伝わっている。
この初録音盤はアルバムタイトル“Devil May Care”(=楽天的な、無頓着な)が表すように、明るいイメージが特徴だ。ちょっとダイナ・ワシントンが混じっているかも知れない。失恋のバラッドたち、たとえばビリー・ホリデイ&マル・ウォルドロンの『レフト・アローン』にしても、暗くなったり怖くなったりしない。
テリ・ソーントンは1960年代後半には忘れ去られ、40年に近いブランクののちに右記“I'll Be Easy to Find”を発表。癌との闘いの中での録音だった。しかしそのタイトルもむなしく、2000年5月、帰らぬ人となってしまった。享年65歳。

 

Teri Thornton, vocals
Clark Terry, trumpet
Britt Woodman, trombone
Earl Warren, alto sax
Selden Powell, tenor sax
Wynton Kelly, piano
Freddie Green or Sam Herman, guitar
Sam Jones, bass
Jimmy Cobb, drums

・Recorded in 1961

♪ Left Alone

Devil May Care

Open Highway
Somewhere in the Night
I'll Be Easy to Find

 
1. Lullaby of the Leaves
2. Devil May Care
3. Detour Ahead
4. The Song is You
5. My Old Flame
6. What's Your Story, Morning Glory
  7. Dancing in the Dark
8. Left Alone
9. Blue Champagne
10. I Feel a Song Comin' On
11. What's New
12. Blue Skies
ベティ・ローシェ

Betty Roche: Take the "A" Train

ブルーズがうまい個性派ベティ・ロシェ。(ほんとはロシェイというらしい)かの女が36歳のときに録音されたこのアルバムはエリントンのレパートリーを多く含む印象深い一枚。かの女は1942年、わずか22歳でエリントンのオーケストラに招かれており、アイヴィー・アンダーソンとともにかれのお気に入りシンガーだったのだ。
ベティはその後ビバップを採り入れ、よりスリリングな唱法を身につけた。このアルバムはその時代の録音で、スウィング時代とはちがう、より自由な解釈が聴きもの。思えばエリントン本人も時代が変わるごとにアレンジを書き換え、つねに斬新な音楽を追求し続けていた。ベティもそれに倣ったのだろう。

○かの女のソロアルバムは3枚しかないらしい。のこる2枚は→

 

Betty Roche, vocals
Conte Candoli, trumpet
Eddie Costa, vibes
Donn Trenner, piano
Whitey Mitchell, bass
Davey Williams, drums

・Recorded in 1956

Take the "A" Train
A列車で行こう

Singin' & Swingin'
Lightly and Politely

アイヴィー・アンダーソンは
Raisin' the Rent

 
1. Take the 'A' Train
2. Something to Live for
3. In a Mellow Tone
4. Time After Time
5. Go Away Blues
6. Can't Help Lovin' Dat Man
7. Route 66
  8. All My Life
9. Just Got the Message Baby
10. All Too Soon
11. You Don't Love Me No More
12. September in the Rain
13. Go Avay Blues [Alt. take 2 & 3]
14. Go Away Blues [Alt. take 4]
ジョニー・ハートマン Johnny Hartman: Songs from the Heart

コルトレーンと組んだアルバムがやけに有名なジョニー・ハートマン。しかしかれの出世作はこのベツレヘム盤なのだ。ふくよかな美声で歌われるバラッドの数々。すべてを忘れて酔いしれることができる。ふつう男があまり切々と歌うといやらしく感じられるのだが、なぜかハートマンだと受け容れてしまう。しつこくないからだろう。
伴奏はラルフ・シャロン・トリオ。ハワード・マギーのトランペットが粋な絡みを聴かせ、夜更けの雰囲気が高まる。
ジェリー・マリガン(1)やジョニー・スミス(12)などインストで有名な曲がいくつかあるので、それらの「原曲」を聴く楽しみもある。マスターは(3)と(12)あたりが好きかなー。

 

Johnny Hartman, vocals
Howard McGhee, trumpet
Ralph Sharon, piano
Jay Cave, bass
Christy Febbo, drums

・Recorded in 1956

Songs from the Heart
ソングス・フロム・ザ・ハート

コルトレーン&ハートマン
The Voice That Is!
Unforgettable

 
1. What Is There to Say?
2. Ain't Misbehavin'
3. I Fall in Love Too Easily
4. We'll Be Together Again
5. Down in the Depths
6. They Didn't Believe Me
7. I'm Glad There Is You
8. When Your Lover Has Gone
9. I'll Remember April
  10. I See Your Face Before Me
11. September Song
12. Moonlight in Vermont
13. Down in the Depths [Alt. take]
14. They Didn't Believe Me [Alt. take]
15. I'm Glad There Is You [Alt. take]
16. I'll Remember April [Alt. take]
17. I See Your Face Before Me [Alt. take]
18. September Song [Alt. take]
ナンシー・ウィルソン Nancy Wilson: But Beautiful

ナンシー・ウィルソンの代表的ジャズ・アルバムはこれとあれくらいか。あれってのはキャノンボール・アダレイと組んだやつ。すっかりポップスになっちまった時代のナンシーはジャズファンには評判がよろしくないが、この辺りのアルバムは高く評価されている。まだ若くて声はチャーミングだし、ジャズ・ヴォーカリストとして充分な実力を持っていたことがよく判る。
このアルバムはゆったりしたテンポの曲が多く、ハンク・ジョーンズら腕達者のサポートを得てリラックスした歌唱を聴かせてくれる。

 

Nancy Wilson, vocals
Hank Jones, piano
Gene Bertoncini, guitar
Ron Carter, bass
Grady Tate, drums

・Recorded in 1969

Nancy Wilson: But Beautiful

Nancy Wilson & Cannonball Adderley
The Great American Songbook

 
1. Prelude to a Kiss
2. For Heaven's Sake
3. Happiness Is a Thing Called Joe
4. I'll Walk Alone
5. Supper Time
6. But Beautiful
7. Oh! Look at Me Now
  8. Glad to Be Unhappy
9. In a Sentimental Mood
10. I Thought About You
11. Easy Living
12. Do It Again
13. Darn That Dream
モニカ・ゼタールンド Monica Zetterlund/ Bill Evans: Waltz for Debby

スウェーデンの女優兼シンガー、モニカ・ゼタールンドはかつて、セッテルンドと呼ばれていたような気がするが、ま、いいか。かの女の60年代のフィリップス録音で最も人気なのがこれ。かつて幻になったり現実になったりを繰り返していた『ワルツ・フォー・デビー』。見なれないセピア色の写真が使われているが、裏表紙はあのなつかしの微笑みをたたえたカラージャケット。国内盤は昔のままで出ている。
もちろんウリは『ワルツ・フォー・デビー』を、本家ビル・エヴァンス・トリオをバックに、歌詞をつけて歌っていること。歌詞が残念ながらスウェーデン語なのでさっぱり分からず。せっかく全曲の歌詞が掲載されてても、英語のものしか判読できないんである。ちょっとハスキーな味のある歌声。ほんのりセクシーな粘り腰。微妙なズレを平然と使うリズム感。自在である。
エヴァンスの歌伴というと他にはトニー・ベネットと組んだものしか知らないが、このアルバムもなかなかのものだ。バックの時はわりと常識的。ソロになるとエヴァンス節が遠慮なく披露される。ラリー・バンカーもいつもより粋な感じ。

 

Monica Zetterlund, vocals
Bill Evans, piano
Chuck Israels, bass
Larry Bunker, drums

・Recorded in 1964
Philips 510 268-2

Waltz for Debby
ワルツ・フォー・デビー+6

オー!モニカ!
ザ・ロスト・テープ

トニー・ベネット&ビル・エヴァンス

 
1. Come Rain or Come Shine
2. Jag vet en Dejlig Rosa (Beautiful Rose)
3. Once Upon a Summertime
4. So Long Big Time
5. Monicas Vals (Waltz for Debby)
  6. Lucky To Be Me
7. Vindarna Sucka (Sorrow Wind)
8. It Could Happen To You
9. Some Other Time
10. Om Natten (In the Night)
 
  VOCAL 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / [8] / 9 / 10
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TRUMPET / TROMBONE / WOODWONDS / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO