ジャズCDレビュー
ジャス・サックス   アドマックス「カフェ・マキシマム」  
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WOODWINDS 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / [6] / 7 / 8 / 9 / 10
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TRUMPET / TROMBONE / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL
 
ロン・ホロウェイ

Ron Holloway: Struttin'

『クール・ストラッティン』をパクったジャケット。ふざけた内容かと思ったら真面目だった。フュージョン系のオリジナルとスタンダード、ロリンズ、コルトレーン、アモンズたちのレパートリーが混じった変化のある曲目。
ロン・ ホロウェイのテナーのソフトさ、軽さがクールなひとときを楽しませてくれる。アレンジ、楽器の選択もよい。フリューゲル・ホルンを使った(1)など新鮮味を感じる。オルガン(なんとロニー・スミス!)の使い方もうまい。ラリー・ウィリスに拍手を贈ろう。
フュージョン系の曲とアップテンポの曲は実に爽快だ。楽器を完璧にコントロールするホロウェイ。ソロもイマジネーションの泉といった感じ。スローなスタンダードではアコースティックに徹してじっくり聴かせようと試みている。しかし浅い。雰囲気は悪くないが、インスピレーションに乏しい。ケニー・バロンとのデュオ(3)などとても美しいのだが、のびのびしていないし、音楽が深くなっていかないのが惜しい。コードにとらわれると飛べなくなってしまうのだろうか。
サイドメンではケニー・バロンがいちばん味がある。参加曲の少ないジョン・スコフィールドのかっこよさも印象に残る。

 

Ron Holloway, tenor sax
Mac Gollehon, flugelhorn
Kenny Baron, piano
Lonnie Smith, organ
John Scofield, guitar
David Williams, bass
Victor Williams, drums
Larry Willis, arrangements
and others

・Recorded in 1995
Milestone
MCD-9238-2

Ron Holloway: Struttin'

これも曲目が面白い
Groove Update

 
1. Amazon River
2. I've Found a New Baby
3. Where Are You?
4. Jungle Strut
5. How Long Has This Been Going On?
  6. Come Rain or Come Shine
7. Dr. Free Zee/ Mr. X
8. Soultrane
9. Cobra

Lazy Afternoon... Live at the Jamboree
Chris Cheeek/ Ethan Iverson/ Ben Street/ Jorge Rossy

バルセロナの「ジャンボリー・クラブ」で録音された若手ジャズメンたちのライヴ。ピアノのイーサン・アイヴァーソンは今やザ・バッド・プラスのメンバーとして有名だ。サックスのクリス・チークはポール・モチアンのバンドにいた人。
アイヴァーソンがいるからさぞかしアヴァンギャルドな演奏が、と思うと肩すかし。むしろ古風といってもいいくらいのアプローチだ。ビル・エヴァンスの“Walkin' Up”意外はすべて「超」のつくスタンダード。クリス・チークはヴィブラートを効かせたJ.R.モンテローズ、もしくはレイジーなデクスター・ゴードンといった感じの聴きやすさ。ぐいぐい迫ってくるタイプではない。肩の力が抜けてくるのを感じる。
ライヴなのにバラッドばかりというのはめずらしい。文字どおりのレイジーなアフタヌーン。聴衆は眠ってしまったんじゃないかね。唯一ミディアムテンポの“Walkin' Up”はピアノレストリオで、闊達なかっこいい仕上がりになっている。
アイヴァーソンも美しいタッチを活かしてロマンチックな演奏を聴かせる。チークとはコードの読みがちがうようで、ドライなフレーズが混じってくる。しかしかれより目立っているのがベースのベン・ストリート。主役級の長いソロをまかされている。

 

Chris Cheek, tenor sax
Ethan Iverson, piano
Ben Street, bass
Jorge Rossy, drums

・Recorded in 2000 (Live)
Fresh Sound-New Talent
FSNT 126CD

Lazy Afternoon...

クリス・チークは
I Wish I Knew
Vine
Play Monk & Powell

 
1. Lazy Afternoon
2. Lover
3. Stardust
4. Tea for Two
 

5. Midnight Sun
6. Walkin' Up
7. These Foolish Things

ジョシュア・レッドマン

Joshua Redman: Timeless Tales (for Changing Times)

ジョシュア・レッドマンによるジャズ版『展覧会の絵』。タイムレスな名曲を10曲選び、それを自作の『インターリュード』でつないでいくという趣向。『インターリュード』はムソルグスキー作品の『プロムナード』に相当する。
レッドマンが選んだのはガーシュウィンやロジャースのほかプリンス、スティーヴィー・ワンダー、ジョニ・ミッチェル、ボブ・ディラン、レノン&マッカートニー。変転する現代にあっても価値を失わない永遠の名作ベストテン。
かれの選曲に賛同する/しないはともかく、魅力的な作品を極上の演奏で楽しむリッチなひとときを過ごすことができる。3種のサックスを自在に操りながらなめらかなフレーズを苦もなく展開していくレッドマンには嫉妬をおぼえるサックス吹きも多いだろう。素人のわたしが聴いてもあきれるうまさだ。
楽器の変化だけでなく、4ビートや8ビートなどリズムにも変化がある。何度も出てくる『インターリュード』もそれぞれ工夫があって、聴き手を飽きさせない。

なんてこと言っておきながら、マスターはあまり聴かない(笑)。美形をならべたトレンディ・ドラマみたいな印象がどうしても拭えないから。

 

Joshua Redman, tenor, alto & soprano saxes
Brad Mehldau, piano
Larry Grenadier, bass
Brian Blade, drums

・Recorded in 1998
Warner Bros.
9362-47052-2

Timeless Tales
タイムレス・テイルズ

ジョシュア・レッドマン
Momentum
Beyond
Passage of Time

メルドーは
The Art of the Trio

 
1. Summertime
2. <Interlude>
3. Visions
4. Yesterdays
5. <Interlude>
6. I Had a King
7. The Time They Are-a-Changein'
8. <Interlude>
9. It Might As Well Be Spring
  10. <Interlude>
11. How Deep Is the Ocean
12. <Interlude>
13. Love for Sale
14. <Interlude>
15. Eleanor Rigby
16. <Interlude>
17. How Come U Don't Call Me Anymore
ロザリオ・ジュリアーニ

Rosario Giuliani Quartet: Luggage

ジュリアーニったって前のニューヨーク市長でもなきゃクラシックの作曲家でもない。サックス奏者ロザリオ・ジュリアーニだ。当カフェのオーナーおすすめのイタリアン・ジャズ。一時期はまっていたようだが、今はどうかな(飽きやすいもので…)。
フィル・ウッズを愛するオーナーがはまっただけあって、60年代以降のウッズに少し似ている。ハードバップをきっちり消化したうえでモーダルなアプローチを混ぜるというスタイル。つまり、かっこよくて分かりやすいのである。アップテンポではバカテクを活かしてよく走る。実に爽快。無駄なフレーズがないのにも感心する。スローナンバーではちょっと古風になり、美しい歌をつづっていく。長めの細分化されたフレージングを多用するので、それなりのスリルが生まれる。ただ表現の幅という点で、まだウッズのレベルには達していない。
ピアニストのピエトロ・ルッスも典型的ハードバップ。も少し今ふうの感覚が欲しい気もするが、腕前は確かだしノリのいい演奏を聴かせる。ベーシスト、ドラマーもなかなかのテクニシャン。それぞれソロのスペースが与えられている。
曲はメンバーのオリジナルが中心で、ウェイン・ショーター(6)、ウェス・モンゴメリ(7)の作品が加わる。(6)はショーターふうの呪術的な雰囲気が希薄。(7)はポップな曲なので(楽しいけど)ちょっと浮いている感じ。全曲オリジナルでもよかったのに。

 

Rosario Giuliani, alto sax
Pietro Lussu, piano
Pietro Ciancaglini, bass
Lorenzo Tucci, drums

・Recorded in 2000
Dreyfus Jazz
FDM 36618-2

Rosario Giuliani: Luggage

Rosario Giuliani: Mr. Dodo
ロザリオ・ジュリアーニ:ホーム
Duets for Trane

 
1. Luggage
2. Portrait of Jennie
3. Dear Tucci
4. The Awakening of the Creature
5. Love for My Mother
  6. Oriental Folk Song
7. Road Song
8. I Hope You Care
9. Thinking of You
10. Remi
ロザリオ・ジュリアーニ

Rosario Giuliani: More Than Ever

ロザリオ・ジュリアーニ2004年の録音。スタジオがStudio Guillaume Tellとなっている。ギョーム・テルってのはウィリアム・テルのことだ。フランスにはそげなスタジオがあるのか!
上記“Luggage”と較べるとジュリアーニのアルトはヌケがよく軽い音色になっている。そのせいか圧倒的な音圧は感じられず、気楽に聴けるようになったと言えるかも知れない。ソプラノはコルトレーンに似ている。音色が近いだけでなく、奏法にシーツ・オヴ・サウンドを意識したようなところがあるからだろう。
サイドメンが面白い。まずリシャール・ガリアーノ(4曲に参加)だ。ピアソラに捧げた(4)はタンゴで、情熱的なソロがラテンの香りをぷんぷんさせる。ほかの曲ではラテン色は弱められ、ちょっとアグレッシヴなジャズ・アコーディオンといったところ。
俊英ジャン=ミシェル・ピルクのピアノもモード80%フリー20%の比率で(測ったのか!)刺激的。バラッドのドライなアプローチもいい。テクニックもセンスも申し分のないピアニストだ。
ドラマーのベンヤミン・エノクはエルヴィン・ジョーンズみたい。複雑なリズムを叩きだして見事。全体にシャカシャカにぎやかなので埋もれがちだが、ベースのレミ・ヴィニョルドもうまい。トリオで演奏される(7)や(9)を聴くと腕前がよくわかる。

 

Rosario Giuliani, alto & soprano sax
Jean-Michel Pilc, piano
Richard Galliano, accordion
Remi Vignold, bass
Benjamin Henocq, drums

・Recorded in 2004
Dreyfus Jazz
VACR-2069

Rosario Giuliani: More Than Ever
モア・ザン・エヴァー

 
1. More than Ever
2. Seven Thoughts
3. Dream House
4. I Remember Astor
5. J.F
  6. Mr R.G.
7. Suite et Poursuite 1,2,3,
8. Monsieur Martin
9. London By Night
10. Bianco e Negro
ジョージ・アダムス George Adams-Don Pullen Quartet: Decisions

オーナーの好みが続いたので今度はウェイターのお薦め盤を紹介しよう。ジョージ・アダムスとドン・プーレンのクァルテット1984年のオランダ録音。10年ほど続いたこのバンドの代表的アルバムと評価されているもの。
この二人はジャズ・メッセンジャーズの同僚だった時代があるが、音楽性はフリーにだいぶシフトしていた。かれらの個性はこの双頭バンドではじめて開花したと言っていいと思う。ラテンタッチのご機嫌な(1)や哀愁たっぷりの(2)でうっとりしていると(3)あたりからアドリブはアヴァンギャルドに転じ、ワイルドな咆吼が始まる。豪快そのものである。フリーとはいえリズムまでフリーになることはない。ドシャメシャ寸前といったところか。音色がきれいで心地よいのも特徴。
個性派ドラマー、ダニー・リッチモンド晩年の(といっても当時48歳)のアグレッシヴな演奏が記録されているのもうれしいところ。
 

George Adams, tenor sax
Don Pullen, piano
Cameron Brown, bass
Dannie Richmond, drums

・Recorded in 1984

Decisions
デシジョンズ

アース・ビ−ムス
ライフ・ライン
シティ・ゲイツ

 
1. Trees and Grass and Thangs
2. His Eye is on the Sparrow
3. Message Urgent
  4. Decisions
5. Triple Over Time
6. I Could Really Go for you
マイケル・ブレッカー

Michael Brecker: Tales from the Hudson

ハドソン川のほとりを歩く寂しげなマイケル・ブレッカー。しかし中身は元気溌剌グリコーゲン。えらくかっこいい演奏の連続だ。現代的ハードバップというべきか、屈託のない豪快なブロウイングでぐいぐいドライヴしていく。スカッとしますぜ。
メンバーも超豪華、しかも絶好調。ことにパット・メセニーが熱いソロを聴かせるのがいい。(3)でトランペットみたいな音が出てくるが、これはメセニーのシンセ・ギター。最初は驚いたがアグレッシヴなフレーズの連続でスリルたっぷり。デイヴ・ホランドがバンドのスピード感の鍵を握っている。ベーシストの重要性を主張している感じ。ジャック・デジョネットの若々しいドラムスも素晴らしい。
若々しいといえば(3)と(5)に参加しているマッコイ・タイナー。年齢的には大御所の部類にもかかわらず枯れたところは全くなし。例のマッコイ・カラーも健在だ。

 

Michael Brecker, tenor sax
Joey Calderazzo, piano
Pat Metheny, guitar
Dave Holland, bass
Jack DeJohnette, drums
McCoy Tyner, piano*
Don Alias, percussion

・Recorded in 1996
Impulse! IMPD-191

Tales from the Hudson
テイルズ・フロム・ザ・ハドソン

こっちのブレッカーが好きな人も多い
ヘヴィ・メタル・ビバップ
バック・トゥ・バック

 
1. Slings and Arrows
2. Midnight Voyage
3. Songs for Bilbao
4. Beau Rivage
5. African Skies
  6. Introduction to Naked Soul
7. Naked Soul
8. Willie T.
9. Cabin Fever
ポール・デスモンド Paul Desmond: Skylark

ポール・デスモンドCTI第1作。ハンガリーのギタリスト、ガボール・サボを相手役に迎え、唯一無二のソフトなデスモンド・ワールドを展開する人気盤。レーベルがCTIということもあり、デスモンドもとうとうイージーリスニングにいっちまったかと嘆くファンがいたのは事実。たしかに耳当たりよく気楽に聴けるジャズだが、質が落ちたわけではない。右記のような豪華メンバーとドン・セベスキーの洒落たアレンジに支えられ、BGMにはもったいない充実したジャズを聴かせてくれる。
最初の『テイク・テン』はあのRCA盤の再演。次はアルバムの目玉『禁じられた遊び』。9分を超える長尺演奏だが、ちょっとダレる。このころのCTIはクラシック作品を目玉にするのが常套で、ジム・ホールの『アランフェス』がその代表的なものだった。しかし当盤はパーセルの『束の間の音楽』(4)のほうがいい。パーセルは英国バロック最大の作曲家であり、優れた声楽曲を多数遺した。これは代表作のひとつである。デスモンドはカウンターテノールを思わせる美しくのびのある音色で哀しみに震えるような旋律を歌っていく。いい選曲をしてくれたものだ。
 

Paul Desmond, alto sax
Gabor Szabo, Gene Bertoncini, guitars
Bob James, keyboards
Ron Carter, bass
Jack DeJohnette, drums
Ralph MacDonald, percussion
George Ricci, cello
Don Sebesky, arrangements

・Recorded in 1973
CTI Records/ Sony ZK 65133

Paul Desmond: Skylark
スカイラーク

サマータイム
テイク・テン
エンジェル・アイズ

 
1. Take Ten
2. Romance de Amor
3. Was a Sunny Day
4. Music for a While
5. Skylark
  6. Indian Summer
7. Music for a While [Alt. take]
8. Skylark [Alt. take]
9. Indian Summer [Alt. take]
 
  WOODWINDS 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / [6] / 7 / 8 / 9 / 10
11 / 12 / 13
TRUMPET / TROMBONE / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL