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TRUMPET / TROMBONE / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL
 
ブルー・トレイン

John Coltrane: The Ultimate Blue Train

ジョン・コルトレーン(1926-67)はモード・ジャズ突入以前から優れたリーダーアルバムを発表していた。その中で最初の傑作はこのブルーノート盤『ブルー・トレイン』だろう。リー・モーガン、カーティス・フラーを迎えた3管編成で当時の王道、堂々たるハードバップを聴かせてくれる。今にして思えば夢のようなメンバー。そして登り坂にある若手たちならではの覇気のある演奏である。
かつてこのアルバムはコルトレーン唯一のファンキージャズと評されていた。たしかにコルトレーンの書いたブルーズの数々はかっこいいファンクなもの。しかしソロは土臭いものではなく、のちのシーツ・オヴ・サウンドを思わせる音数の多い奏法で熱く燃えさかる。また『ブルー・トレイン』はコンポーザーとしての優れた資質を初めて明らかにしたアルバムでもある。3本の管楽器を活かしたアレンジもよく考えられており、厚いハーモニーが心地よい。
サイドメンでは二十歳そこそこのリー・モーガンが素晴らしい。イマジネーション全開の吹きまくりソロでアルバムに輝きを添えている。まさに天才児。ケニー・ドリューもダブルテンポをまじえたスリリングなアドリブを展開。懸命に走るさまはときにほほえましくさえ感じられる。

○この“The Ultimate Blue Train”は下記のような別テイクと映像トラックが入っている。若き日のマイルズやトレーンが動いている!

 

Lee Morgan, trumpet
Curtis Fuller, trombone
John Coltrane, tenor sax
Kenny Drew, piano
Paul Chambers, bass
Philly Joe Jones, drums

・Recorded in 1957
Blue Note Records
7243 8 53428 0 6

The Ultimate Blue Train

通常盤
Blue Train
ブルー・トレイン

Lush Life
ラッシュ・ライフ
コルトレーン
スタンダード・コルトレーン

 
1. Blue Train
2. Moment's Notice
3. Locomotion
4. I'm Old Fashioned
  5. Lazy Bird
6. Blue Train [alt. take]
7. Lazy Bird [alt. take]
ソウルトレーン John Coltrane: Soultrane

コルトレーン1958年のプレスティッジ録音。ダウンビート誌で☆☆☆☆☆を獲得したアルバムで、ファンの間では現在でもきわめて評価が高い。名盤の誉れ高い『ジャイアント・ステップス』の前年、技巧の面でも個性の面でもいっそうの磨きがかかり、ソニー・ロリンズと肩を並べるまでに成長したコルトレーンの姿が刻印されている。この完成度はただごとでない。“Russian Lullaby”では超絶のテクニックでシーツ・オヴ・サウンド(次項参照)を展開。一方バラッドでは深い叙情が歌われ、のちの人気盤“Ballads”を予見させる。
レッド・ガーランドの参加も当盤の評価を高めている。オリジナル・クインテット時代からの僚友であり、呼吸はぴったり。リッチで美しいハーモニーが堪能できる。このあと進化するコルトレーンと守旧派ガーランドの音楽は乖離していくが、この時点ではまったく違和感がない。見事なコンビと言えるだろう。しかしそれ以上に素晴らしいのがポール・チェンバースの活躍だ。この力強さ、この自在さ、かれはバップベースの典型を示す名手だったのである。
 

John Coltrane, tenor sax
Red Garland, piano
Paul Chambers, bass
Arthur Taylor, drums

・Recorded in 1958
Prestige P-7172
OJCCD-021-2

John Coltrane: Soultrane
ソウルトレーン
Soultrane [20bit]

Settin' the Pace
テナー・マドネス
メイティング・コール

 
1. Good Bait
2. I Want To Talk About You
3. You Say You Care
  4. Theme for Ernie
5. Russian Lullaby
ジャイアント・ステップス

John Coltrane: Giant Steps

『マイルストーンズ』といいこの『ジャイアント・ステップス』といい、エポックメイキングなアルバムがいかにもそれらしいタイトルを持っているのは面白い。このアルバムはコルトレーンのシーツ・オヴ・サウンドの完成形が聴かれる作品とされている。文字どおり「偉大な一歩」を示したものと評価されているのだ。
シーツ・オヴ・サウンドというのは音をシーツのように敷きつめることをいう。50年代最高のテナー奏者だったソニー・ロリンズは新鮮な和声感覚とずば抜けた歌心でメロディアスな演奏を行っていた。それに対しコルトレーンはひとつの音を二つか三つに細分し、シーツのように敷きつめたのだ。たとえば他の奏者が八分音符で奏するところを十六分音符でやる。音の海といってもいい。フレーズは分散和音(アルペジオ)みたいになるので、メロディアスな魅力は後退するものの圧倒的な迫力、スリルが産まれる。これには大変なテクニックを必要とするが、かれはそれだけの技術を研鑽によって身につけていた。この奏法の開拓にはモンクがヒントを与えたという逸話があり、興味のある方はジャズ書をお読みになるといいと思う。
15曲入りを見ていたらシダー・ウォルトンらとの別テイクが4曲あった。トミー・フラナガンとのセッションに先立って録音されたものの、LPには一つも収録されなかった。較べてみると仕方なかったなと思う。力の差はどうしようもない。

 

John Coltrane, tenor sax
Cedar Walton, piano
Tommy Flanagan, piano*
Wynton Kelly, piano**
Paul Chambers, bass
Lex Humphries, drums
Arthur Taylor, drums*
Jimmy Cobb, drums**

・Recorded in 1959
Atlantic Records 1311
Rhino R2 75203

John Coltrane: Giant Steps
12曲入り
John Coltrane: Giant Steps
ジャイアント・ステップス

Monk with Coltrane

 
1. Giant Steps*
2. Cousin Mary*
3. Countdown*
4. Spiral*
5. Syeeda's Song Flute*
6. Naima**
7. Mr. P.C.*
8. Giant Steps [alt. take 1]
 

9. Naima [alt. take 1]
10. Cousin Mary [alt. take]*
11. Countdown [alt. take]*
12. Syeeda's Song Flute [alt. take]*
13. Giant Steps [alt. take 2]
14. Naima [alt. take 2]
15. Giant Steps [alt. take]*

ジョン。コルトレーン John Coltrane: My Favorite Things

コルトレーンのアトランティック録音の中でもっとも人気のあるアルバム。もちろん『わたしのお気に入り』(1)が入っているからだが、これには面白いエピソードがある。ほとんどの人がコルトレーンのオリジナルだと思ったというのだ。実際はミュージカル『サウンド・オヴ・ミュージック』で歌われたもの。しかし同ミュージカルの抜粋盤では省かれてしまうくらい影の薄い存在だったのだ。つまり、有名じゃなかった。そんな曲あったっけ、というわけだ。ジャズ・ミュージシャンはメロディより和声進行で曲を選ぶ。この曲は和声がユニークだったのである。
もうひとつエピソードを。コルトレーンがソプラノを手がけるようになったのはフランス楽旅のさいマイルズが買い与えたからだった。マイルズはいい親分だった!
ほとんど前置きで埋まってしまった。演奏はもちろん素晴らしい。最強のコルトレーン・クァルテットの3人までが揃い、すでにがっちりした一体感が生まれている。マイルズが(またマイルズ!)「単調」と評したマッコイ・タイナーの個性的なピアノが呪術のように響き、コルトレーンがうねりにうねるアドリブの芸術。スタンダードばかりを揃えながらロリンズとはまったく異なる世界を築き上げたコルトレーンに完敗、いや乾杯しよう!
 

John Coltrane, tenor & soprano saxes
McCoy Tyner, piano
Steve Davis, bass
Elvin Jones, drums

・Recorded in 1960
Atlantic Records
7567-81346-2

My Favorite Things
マイ・フェイヴァリット・シングス

Bags and Trane
The Avant-Garde

 
1. My Favorite Things
2. Ev'rytime We Say Goodbye
  3. Summertime
4. But Not for Me
オレ・コルトレーン John Coltrane: Ole Coltrane

『俺コルトレーン』て、言われなくてもわかるってか。これはフリーに傾斜する前のコルトレーンがエリック・ドルフィを招いて録音したもの。上記『マイ・フェイヴァリット・シングス』からの距離はそう遠くない。
最初の『オレ』はラテン風味だがリズムは『マイ・フェイヴァリット・シングス』と同じ。ソプラノ・サックスのソロも似たようなフレーズが顔を出す。とはいえモードによって獲得した自由がのびのび活かされていて聴き応えは充分。マッコイがスパニッシュ・モードで展開するソロもいい。そしてアート・デイヴィスのアルコ!(この曲と『ダホメー・ダンス』はベース二挺)かれはのちの『アセンション』でも素晴らしいアルコを披露しているが、このミステリアスなソロもたまらない。
ドルフィとラッパのフレディもなかなか快調だ。この二人は1960年のプレスティッジ盤“Outward Bound”(ドルフィ初リーダー作)で共演していた。コルトレーンに華を持たせながらも確かな腕前を示している。
それはそうとこのジャケットデザイン、マイルズの『スケッチ・オヴ・スペイン』を意識してると思うのはマスターだけかな?
 

Freddie Hubbard, trumpet
Eric Dolphy, alto sax & flute
John Coltrane, soprano & tenor saxes
McCoy Tyner, piano
Art Davis, Reggie Workman, basses
Elvin Jones, drums

・Recorded in 1961
Atlantic Records SD1553
1373-2

Ole Coltrane
オレ(限定盤)
オレ(通常盤)

 
1. Ole
2. Dahomey Dance
  3. Aisha
4. To Her Ladyship
アフリカ/ブラス

The John Coltrane Quartet: Africa/Brass
The Complete Sessions

コルトレーンのインパルス移籍第1弾はオーケストラをバックにした大規模なものとなった。しかしドルフィ指揮のオーケストラは伴奏に徹しており、主役はコルトレーンのクァルテット。まだベースがレジー・ワークマンだった時代の4人だ。
タイトルは当時の米国黒人が強烈に意識していた遠い故郷をイメージしたもの。実際タイトル曲“Africa”では野性的な咆吼や呪術的な響きが顔を出す。混沌を表現したような楽器用法も聴かれるくらいだが、未開なイメージがあるわけではない。むしろ一般的ビッグバンドのフォーマットにこだわらない新鮮さを感じる。ほかの曲ではギル・エヴァンスを目指したかと思える響きの工夫が聴かれて興味深い。
クァルテットメンバーの充実したソロがたっぷり。オケは要所を押さえるだけ。…にしてはブッカー・リトル、フレディ・ハバード、ジュリアン・プリースターなど贅沢なメンツを揃えている。インパルスもいきなり金をかけてくれたものだ。

 

John Coltrane, tenor sax
McCoy Tyner, piano
Reggie Workman, bass
Elvin Jones, drums

With Orchestra incl.
Booker Little, trumpet
Julian Priester, trombone
Julius Watkins, horn
Art Davis, bass
Eric Dolphy, woodwinds & conductor
and others

・Recorded in 1961
Impulse Records
IMPD-2-168 (2CDs)

The Complete Africa/Brass Sessions
アフリカ/ブラス
(国内盤は3曲入り)

 
<CD 1>
1. Greensleeves
2. Song of the Underground Railroad
3. Greensleeves [Alt.take]
4. The Damned Don't Cry
5. Africa [First version]
  <CD 2>
1. Blues Minor
2. Africa [Alt. takes]
3. Africa
ヴィレッジ・ヴァンガード

John Coltrane: Live at the Village Vanguard
The Master Takes

こんなジャケット見たことないぞという人もあると思うけど、これは今までバラバラに出ていたコルトレーンのヴィレッジ・ヴァンガード・ライヴのマスターテイクを1枚にまとめたもの。(4)(5)は『インプレッションズ』(次項)に収められていた。録音は1961年11月に行われており、すべてをまとめたと称する4枚組“The Complete 1961 Village Vanguard Recordings”(IMPD4-232)も出ている。
実は未発表だったテイクにはドルフィがコルトレーンを喰ってしまった名演が含まれているといわれ、そういう演奏を発表しなかったインパルスは今、批判の矢面に立たされていない。ドルフィ好きのマスターみたいなのが「なんだよー」と思っているくらいのものだ。
そんなわけでこのマスターテイク集もドルフィの出番は少ない(2曲のみ)のだが、この時期のコルトレーンの熱さを味わうには充分の内容。とにかく演奏が長い。言いたいことを全部言い切ってしまうにはたっぷり時間が必要なんだよ、とでもいうようにひたすら音の海を紡いでいくコルトレーンに酔いしれようではないか。
ギャリソン、ジョーンズのみを従えたかっこいいピアノレストリオ(3)も要注目。ロリンズやコニッツとは違った重機関車トリオが16分にわたって疾駆する手に汗もののパフォーマンス。加速度がついて止まらなくなったトレーンを千手観音エルヴィンがもっと走れもっと走れと煽りまくる。曲名は“Chasin' the Bird”のもじりだろう。こんな演奏されたら世のサックス吹きはトレーンを追いかけるしかない。

 

John Coltrane, soprano & tenor saxes
Eric Dolphy, bass clarinet
McCoy Tyner, piano
Reggie Workman, bass
Jimmy Garrison, bass
Elvin Jones, drums

・Recorded in 1961
Impulse Records
IMPD-251

Live at the Village Vanguard
アット・ザ・ヴィレッジ・ヴァンガード (国内盤はLPのときの姿)

The Complete 1961 Village Vanguard Recordings

 
1. Spiritual
2. Softly as in a Morning Sunrise
3. Chasin' the Trane
  4. India
5. Impresssions
インプレッションズ John Coltrane: Impressions

『ヴィレッジ・ヴァンガード』と『インプレッションズ』は買う必要がなかった。同級生の5人に1人が持っていたからだ(大げさか!)。ま、しかし、それくらい人気抜群のアルバムだったんである。30年前の話だけど。
内容はヴィレッジ・ヴァンガードのライヴ2曲(上記参照)に1962年(2)と1963年(4)(5)のスタジオ録音を組み合わせたもの。LP初出は1963年だった。組み合わせの根拠がようわからへんにゃー。しかし聴き応えありすぎの長尺ライヴ2曲にシングルなみに短い(2)と(4)がデザートふうに添えられた構成は気が利いていた。CDではボーナストラック(5)が入っているのでデザート効果なし。
もちろんメインはライヴの2曲だ。ベース2本がブンブン唸る『インディア』の独特の雰囲気。うねりまくるトレーンのソプラノと冷静にアヴァンギャルドなドルフィのバスクラの対比が面白い効果を生んでいる。『インプレッションズ』はトレーンのテナー独演会。ベースとドラムスだけをバックに楽器も壊れよとばかりに吹きまくる。マッコイとドルフィはどこ行っちゃった?エンディングにちらっと顔を出すだけ!
 

John Coltrane, soprano & tenor saxes
Eric Dolphy, bass clarinet & alto sax
McCoy Tyner, piano
Jimmy Garrison, Reggie Workman, basses
Elvin Jones, drums
Roy Haynes, drums*

・Recorded in 1961 - 63
Impulse Records
314 543 416-2

Impressions
インプレッションズ

 
1. India
2. Up 'Gainst the Wall
3. Impressions
  4. After the Rain*
5. Dear Old Stockholm*
バラード John Coltrane Quartet: Ballads

売れてます。それは初心者の人も買うから。『マイ・フェイヴァリット・シングス』も『至上の愛』もかなわないほどの人気が、少なくとも日本ではある。そのせいかタイトルも『バラード』のままで、『バラッズ』に改められる気配はない。
コルトレーンさんて怖そう、難しそうと思っている人には、このやさしさ、親しみやすさは安心感があると思う。バリバリの吹きまくりは一切なく、コルトレーンは高音を主体にした限られた音域で旋律の美しいスタンダードを素直に歌っていく。ジャズシンガーが軽くフェイクをまじえながら歌っているよう。音の数が少ないのはマイルズのバラッド奏法の影響だろうか。気負った感じがなくてもほどほどの緊張感が保たれているのはコルトレーンならでは。
ちなみに“Say It”はシナトラがドーシー・バンド時代にあまーい声で歌っていたもの。ほかにも知名度の低い曲がいくつか採りあげられており、コルトレーンの発掘のセンスが発揮されている。
 

John Coltrane, tenor sax
McCoy Tyner, piano
Jimmy Garrison, bass
Reggie Workman, bass (7 only)
Elvin Jones, drums

・Recorded in 1961 & 62
Impulse Records
GRD 156

John Coltrane: Ballads
バラード

Ballads [Deluxe Edition]

Karrin Allyson

 
1. Say It (Over and Over Again)
2. You Don't Know What Love Is
3. Too Young to Go Steady
4. All or Nothing At All
 

5. I Wish I Knew
6. What's New
7. It's Easy To Remember
8. Nancy (with the Laughing Face)

 
  WOODWINDS 1 / 2 / 3 / 4 / 5 / 6 / 7 / 8 / [9] / 10
11 / 12 / 13
TRUMPET / TROMBONE / PIANO / GUITAR / ORGAN
VIBES / DRUMS / MISCELLANEOUS / BIG BAND / COMBO / VOCAL